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推し、燃ゆ の商品レビュー

3.3

1905件のお客様レビュー

  1. 5つ

    220

  2. 4つ

    555

  3. 3つ

    689

  4. 2つ

    248

  5. 1つ

    71

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2021/01/26

私も熱狂的なオタクの一人だった。何かを解釈することに全力で、解釈するからこそオタクは楽しいと思っていた。勉強は頑張っても成績が伸びなかったのに、推しの解釈は稚拙でもなんだか受け入れられてる気がした。だから、推しの解釈に青春を費やした。そのことに対して1ミリも後悔は抱いておらず、そ...

私も熱狂的なオタクの一人だった。何かを解釈することに全力で、解釈するからこそオタクは楽しいと思っていた。勉強は頑張っても成績が伸びなかったのに、推しの解釈は稚拙でもなんだか受け入れられてる気がした。だから、推しの解釈に青春を費やした。そのことに対して1ミリも後悔は抱いておらず、そんなこともあったな〜って思う。他の高校生みたいに部活を華々しく頑張ったわけでも成績優秀でもなかった。周りからはオタクしか頑張れないから勉強ができないんだって言われた。違う。勉強ができないからオタクを頑張るしかなかったんだ。そこが居場所だったから。 だからこの本は理解できる人と理解できない人に大きく分かれる本だと思う。何言ってるかわからない人と何言っているかわかり過ぎて困る人にわかれるとおもう。でもそれがいい。そのままでいい。私はこの本を読んで今日の自分の居場所を見つけた。

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2021/01/25

感想 いっきに読み進められる感覚が、難しくも明快で、臨場感に溢れる描写と独特のリズム感であると思う。 繰り返し使用されていたフレーズはとても記憶に残る。 「背骨」「すべてを解釈」などなど・・・ 評価 いつも思うのだが、これからを彷彿とする物語は、続編を期待する。 伏線が回収され...

感想 いっきに読み進められる感覚が、難しくも明快で、臨場感に溢れる描写と独特のリズム感であると思う。 繰り返し使用されていたフレーズはとても記憶に残る。 「背骨」「すべてを解釈」などなど・・・ 評価 いつも思うのだが、これからを彷彿とする物語は、続編を期待する。 伏線が回収され切らない物語は、なんともすっきりできない。これが自分の性なので、星は5にできなかった。

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2021/01/26

すごく読みやすい文章。3時間くらいで読める。綺麗に書かれてるって感じ。 わたし自身芸能人の追っかけとかしたことないのだけど、すごく興味深い題材だった。なるほどね〜とは思ったけどやっぱり根本的には何でそこまで直接関わりのないような相手に執着できるのかは理解できないなあ。 ・保健...

すごく読みやすい文章。3時間くらいで読める。綺麗に書かれてるって感じ。 わたし自身芸能人の追っかけとかしたことないのだけど、すごく興味深い題材だった。なるほどね〜とは思ったけどやっぱり根本的には何でそこまで直接関わりのないような相手に執着できるのかは理解できないなあ。 ・保健室には時間の流れがない ・日差しすら冷たい部屋で何かを「待っている」という事実は、時々、それだけでほっとできるようなあたたかさをともなう。 ・何もしないでいることが何かをするよりつらいということが、あるのだと思う。 メインテーマには関係ないけどこの3文は特にあー確かにな〜って共感した。そういう感覚を持ってて、文章にできるって羨ましいなあ。

Posted byブクログ

2021/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく読みやすい話だった。 推し活をしたことがないから自分の経験でこの主人公の心情を測ることはできないけれど、わかるような気もした。 自分自身のことも周りのこともコントロールできない、理解できない、どうしようもないもどかしさ、そこから抜け出せるのが、推しを推すことだったのかな。自分の重たい身体、つまり生を、自分以外"推し"の生に重ねて自分の肉体、精神から少しでも離れたい、そして感じたい感情や表現したい想い、動きたい肉体を表現してくれる自分以外の生を、自分の中に入れることで、生きている感覚をてに入れる。その感じはよく分かった。 ドラマの擬似体験よりもっと深い擬似体験な気がした。ままならない現実とかガードしないと心が耐えられそうにない事から身を守りたい時、私は小説や映画やアニメに自分の生を一時的に移して、かけてもらいたかった言葉や感じたかった楽しさ、表現できなかった悲しさを拾っていた気がするけど、この小説ではそれが推しというアイドルの生き様だったということだろうか。 そして最後のシーンは良かったと思う。綿棒をぶん投げて拾い集めるシーンは、自分の肉体に自分をもう一度収め直す行為のように感じた。身体は重い、その感覚を受け入れることができたのかな。 面白かった。リアルに推し活をしている人の感想も聞いてみたい。また自分の感想とは違ったものだろうから。

Posted byブクログ

2021/01/31

文章自体は読みやすい。 サラサラーと読める。 内容は…あぁ、そうなんだ、ふぅーんって感じで終わっちゃう印象。 この小説は、寄り添ってくれたり、背中を押してくれるようなものではないので そこら辺を期待しちゃダメかと。 文章の奥に隠れたものを、感じようと思えば深読み出来そうにも思う...

文章自体は読みやすい。 サラサラーと読める。 内容は…あぁ、そうなんだ、ふぅーんって感じで終わっちゃう印象。 この小説は、寄り添ってくれたり、背中を押してくれるようなものではないので そこら辺を期待しちゃダメかと。 文章の奥に隠れたものを、感じようと思えば深読み出来そうにも思うけど…でも、やっぱり それには何かが足りない。 わたしの想像力の問題?かもしれないけど…。 これからの作品に期待したいです。

Posted byブクログ

2021/01/25

「推し」っていう存在は別にそこまで現代的なテーマではないはずなのにこれほどまでに評価され話題になっていることに興味があって読んだ。もちろん芥川賞受賞や現役大学生ということも読むための十分すぎる動機だけど。読み終わって印象残った点が3つほどあった。 男女混合グループという設定が現...

「推し」っていう存在は別にそこまで現代的なテーマではないはずなのにこれほどまでに評価され話題になっていることに興味があって読んだ。もちろん芥川賞受賞や現役大学生ということも読むための十分すぎる動機だけど。読み終わって印象残った点が3つほどあった。 男女混合グループという設定が現実といい意味で符合してなくて、そこが読み手にとって物語の想像もしくは解釈の余地だったと思う。僕はアイドル事情に全くと言っていいほど疎いので厳密にはそういうアイドルもいるんだろうけど、ポピュラーな存在ではないはずで、そこがまず上手いというか、フィクションとして成り立つ要素だったと思う。 「推し」という言葉が読み進めるに連れて変化していくような印象を受けた。推しているアイドルの名前は出てくるからその名前で書いても良さそうなところも「推し」と主人公が呼んでいたりする。それに、ネット上の書き込みでも不特定多数の人が「推し」と呼んでいる部分は少し違和感があった。文章表現としておかしいという訳じゃなくて、それぞれが個々に持っている「推し」についてあれやこれや言ってるんだけど、言葉としては「推し」にそれらが集約されていて、抽象的なレベルに押しあげられてる感じ。 インスタライブっていうかなり限定的なシチュエーションかつ具体的なワードが出てくる。僕もコロナになってから割とインスタライブを見る機会が増えたこともあって、改めてリアルタイムに何かを見ることの意味というか価値ってなんだろうかと考えた。主人公が推しのインスタライブを待っているような描写があって、そこでふと待ち焦がれるみたいな事なのかなと思った。現実的には有料無料に関わらずアーカイブが残されたりするってことは実質その放送される瞬間のリアルタイムに価値があるんじゃなくてそれを待っている間の時間というか過ごし方なのかなと。推しだったら待ち焦がれるだろうし、どういうライブになるのか想像したりもするだろうし、その時間が価値なのかなと思う。 物語の後半は主人公が少し不運というか、推しの顛末を受けて変わっていくところが描かれてる。この物語は推す側と推される側がいて推される側は先にも書いたように抽象化されていく。それに加えて推しの炎上騒ぎについてはほとんど明かされずに終わる。男女混合という珍しさを抜きにするとアイドルっていうテーマは新しい訳じゃないけど、推しっていう存在を抽象化してそんな曖昧な存在に翻弄される主人公。描かれすぎないアイドルと主人公の顛末が面白さであり新しさなのかなと思った。

Posted byブクログ

2021/01/25

さすが21歳。21歳が書けるすごい内容。昔っぽいなんていうか難しさ?かしこさ?のある話だけどストーリーは現代。現代もまさに今!というかんじ。何回か読めばまた理解し直せる気がする。

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2021/01/25

「推し」が「燃えた」。タイトルからも、内容はとても現代的。主人公の状態もきっと珍しいものではないんだろう。共感する感じのお話ではないかもしれない。何かへの依存、自分にとっての生き方。すぐ読み終えたけれどなかなか難しいお話だった。

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2021/01/25

芥川賞を受賞されたということで、ミーハーしようとおもって買った。 数時間で一気に読み終えた。 読み終わった瞬間おもいっきりため息が出た。 今どきだ、とおもったのと、なんだか救われないなというきもち 刺さるひとにはおもいっきり刺さるんだろうな わたしにはあんまりなにも残らなかったか...

芥川賞を受賞されたということで、ミーハーしようとおもって買った。 数時間で一気に読み終えた。 読み終わった瞬間おもいっきりため息が出た。 今どきだ、とおもったのと、なんだか救われないなというきもち 刺さるひとにはおもいっきり刺さるんだろうな わたしにはあんまりなにも残らなかったかも でも読めてよかった

Posted byブクログ

2021/01/24

これは…確かにすごいわ。輪郭の崩れた自我、何かへの依存、破壊。見事。新しい世の中にも、常に純文学はきちんと生まれて何かを切り取っていくのだなぁ。

Posted byブクログ