1,800円以上の注文で送料無料

心淋し川 の商品レビュー

3.8

245件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    126

  3. 3つ

    70

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江戸千駄木町・心町(うらまち)に流れる「心淋し川(うらさびしがわ)」。その川沿いの鄙びた六兵衛長屋に集う、寄る辺ない人々の悲哀と人情が交錯する6篇の連作時代小説は、心に沁みわたる静かな余韻に酔う直木賞受賞作品。〝 心淋し川・・・趣があるのは名ばかりで、汚い溜まりだと知って、がっかりしたでしょ?〟〝いや、そんなことはないよ。 誰の心にも淀みはある。 事々を流しちまった方がよほど楽なのに、こんなふうに物寂しく溜め込んじまう。 でも、それが、人ってもんでね・・・〟

Posted byブクログ

2024/03/26

はいどうも!ブクログアンケートの「なぜブクログを選んだか?」の質問に「たまたま、たまプラーザ」と送ってしまったひまわりめろんです ごめんなさい、ふざけるつもりはなかったんです!指が勝手に! というわけで、久しぶりのみんみんおすすめ本『心淋し川』です 「うらさびしがわ」って読むん...

はいどうも!ブクログアンケートの「なぜブクログを選んだか?」の質問に「たまたま、たまプラーザ」と送ってしまったひまわりめろんです ごめんなさい、ふざけるつもりはなかったんです!指が勝手に! というわけで、久しぶりのみんみんおすすめ本『心淋し川』です 「うらさびしがわ」って読むんですね 連作短編集なんですが、話の雰囲気というか背骨みたいなんは全部一緒なのに、そこから生まれる感情が見事に全部違うっていう、これは相当に腕のある作家さんやなぁと思いました 人の生活を支え、実りをもたらし、移動の手段になったり、地域によっては信仰の対象になったり、時には牙を剝いたりと、時と場合で様々に姿を変える川のような作品でした(相変わらずうまいこと言うねー) ただ嫌〜な気持ちになる話がはっきりと苦手なので、ほんわかなお話しもあったんですが、悪い方に引っ張られて全体としてはこの評価になっちゃいました みんみんおすすめ本で星3は珍しいんちゃう? ってことでデータ大好きのワタクシ集計してみましたよ! ブク友さんおすすめ本(直接おすすめ頂いた他、こちらがレビューを読んで勝手に読んだものも含みます)読了数ランキング〜!! また勝手にお名前出しますが笑って許してねん 第1位 みんみんさん 37冊(評価平均点 4.83) 第2位 autumn522akiさん 17冊(評価平均点 4.18) 第3位 土瓶さん 15冊(評価平均点 4.00) 第4位 sanaさん 12冊(評価平均点 4.50) 第5位 kuma0504さん 8冊(評価平均点 4.25) 第5位 ヒボさん 8冊(評価平均点4.63) みんみんが冊数、評価点ともに圧倒的ですw大好きか!っていうね 地味にすごいのが同点第5位のヒボさんです だってわいネタバレの蓋してあるレビューって読まないからね で、ヒボさんのレビューって基本蓋してあるからね つまりヒボさんの星評価だけ見てレビュー読まずに読み始めてますからね 読み終わってからヒボさんのレビュー読んでますから なにこの信頼感w ちなみに一Qさんはまだ2冊のランキング外です もっとわいが読みたくなるよう精進するように! ま、なにはともあれ、みなさんにあらためてお礼を言いたい いつも素敵な出会いをありがとう!

Posted byブクログ

2024/02/06

西條さんが描く人たち、その人たちが生きる世界は、どこか恵まれない。そして地味。だけど、いつも最後で救われる。読者も、読後に大きな感動や喜びを感じることはないが、裏切られることもない。いつも穏やかで、安穏とした思いに包まれる。だから好きなんですよ。西條さん得意の時代物であり、全く私...

西條さんが描く人たち、その人たちが生きる世界は、どこか恵まれない。そして地味。だけど、いつも最後で救われる。読者も、読後に大きな感動や喜びを感じることはないが、裏切られることもない。いつも穏やかで、安穏とした思いに包まれる。だから好きなんですよ。西條さん得意の時代物であり、全く私が生きる時代とは違いますが、とにか読みやすい。一生懸命に生きる人たちの姿には、時代関係なく心を打たれますね。

Posted byブクログ

2024/02/01

江戸時代、江戸の心淋川(うらさびしがわ)の流れる貧しい町を舞台に繰り広げられる人情小噺短編集。 どの話も簡易な文体で読みやすかったです。

Posted byブクログ

2024/01/18

連作短編集。第164回直木賞受賞作。 江戸の片隅、どぶ川沿いにある寂れた一角は心町(うらまち)と呼ばれていた。 芥箱みたいな町だが、人が生き直すには悪くない土地だった。

Posted byブクログ

2024/01/17

 「心淋し川」は、2021年の第164回直木賞受賞作です。「うらさびしがわ」と読みます。  江戸時代、淀んだ川沿いの朽ちた長屋を舞台に、もがきながらも懸命に生きる人たちの物語でした。  久しぶりに時代小説を手にしました。今の時代のようにコンプライアンスや人権問題という概念もなく、...

 「心淋し川」は、2021年の第164回直木賞受賞作です。「うらさびしがわ」と読みます。  江戸時代、淀んだ川沿いの朽ちた長屋を舞台に、もがきながらも懸命に生きる人たちの物語でした。  久しぶりに時代小説を手にしました。今の時代のようにコンプライアンスや人権問題という概念もなく、身も心も貧しく生きにくい時代だったはず。そんな時代を懸命に生きてきた人たちがいたからこそ今の世代につながってきたんだと思うとちょっと感慨深いです。100年後、200年後に生きる人々は、今の令和を生きた人たちをどう思うのでしょうか。

Posted byブクログ

2023/12/18

塵芥をため込む小さな川の両脇に建つ長屋に住む人々の連作。貧乏な暮らしを送りながらも希望を感じ取っていく話が多いなか、「冬虫夏草」はまた何とも歪んだ愛情と希望。すべての話に登場して長屋の住人と関わってきた差配・茂十の最終話が印象的でした。流れ着いて辿り着いた心町。そしてここで行き直...

塵芥をため込む小さな川の両脇に建つ長屋に住む人々の連作。貧乏な暮らしを送りながらも希望を感じ取っていく話が多いなか、「冬虫夏草」はまた何とも歪んだ愛情と希望。すべての話に登場して長屋の住人と関わってきた差配・茂十の最終話が印象的でした。流れ着いて辿り着いた心町。そしてここで行き直す。鬱々とした始まりからさわやかな読後感でした。

Posted byブクログ

2023/12/01

どのお話も、すべてすっきり解決ハッピーエンドめでたしめでたし!とならないところが良い。 が、絵に描いたようなハッピーエンドにはならないけれど、どのお話もある種ハッピーエンドだ。含みを持ったハッピーエンドで、それが心に温かい。 人が生きるってこういうことだよね、ってじんわりくる。 ...

どのお話も、すべてすっきり解決ハッピーエンドめでたしめでたし!とならないところが良い。 が、絵に描いたようなハッピーエンドにはならないけれど、どのお話もある種ハッピーエンドだ。含みを持ったハッピーエンドで、それが心に温かい。 人が生きるってこういうことだよね、ってじんわりくる。 いちばん好きなのは、「はじめましょ」。 好きあった女が身ごもっているのを知りながら酷い別れ方をした与吾蔵が、偶然知り合った幼児、その母親はかつて自分が手酷く袖にした女性だった。与吾蔵はもう一度その女性と生きることを決意する。 秘密を打ち明けられても新しい一歩を踏み出そうとする与吾蔵に胸が熱くなった。 わたしはシングルマザーになってほどなく恋人ができた。息子は彼にとてもよく懐いていたが、彼は表面上息子によくしてくれるものの、自分の家族として受け入れられるかと言うとそれは出来ないと苦しんでいた。別れては復縁しを繰り返した数年。結局別れた。読み終わってふと、そのことを思い出した。 わたしも与吾蔵のような男性に出会っていたら、人生はどうなっていたかな。 なーんてね。 ぞっとしたのは、「冬虫夏草」。 時々読みに行くシニアブログ(はてなブログではない)に、結婚して別の地に住む息子への愚痴が書かれることがある。あーしてくれない、こーしてくれない。目にするたび、もう結婚して子供がいて彼の世界を作って生きているのにと思う。物語を読みながらこのブログを思い出していた。 ゾッとしたけれど、母親と息子の共依存を描くこの話もある意味ハッピーエンドだと思う。 最終章で、どの話にもいい味を出していた差配の茂十の物語が語られる。最後の最後に行き着いた真実に驚かされた。 人はおしなべて一方向から物事を見て捉えがちだ。でも、物事にはさまざまな面があるということ、それぞれの真実があるということを忘れないでおきたい。 誰にもある心の淀み、何があったのか聞かぬのがこの町の理。 生き直すには悪くないこの町のような場所が、今の日本にも残っているだろうか。残っていて欲しいと思った。

Posted byブクログ

2023/11/30

西條奈加の心淋し川を読みました。 舞台は江戸時代澱んだ水が流れる心淋し川 その側にある長屋に住む人達のそれぞれの生き方を、描いてあります。 貧乏でも懸命に生きる姿が良いですね。 でも昔の人はお金がなくても、博打と酒はやるのですね。

Posted byブクログ

2023/11/17

貧しい人たちが暮らす町での短編集。 貧困から抜け出せない姿を見ていると、やるせない気持ちになる。 彼らは幸せなのか、幸せになれるのか、どうにもならないのか、、、 水捌けが悪く、一年中じめじめしている土地で、薄暗い様子がずっと漂っている。 読み終わった後も、彼らの息遣いが残って...

貧しい人たちが暮らす町での短編集。 貧困から抜け出せない姿を見ていると、やるせない気持ちになる。 彼らは幸せなのか、幸せになれるのか、どうにもならないのか、、、 水捌けが悪く、一年中じめじめしている土地で、薄暗い様子がずっと漂っている。 読み終わった後も、彼らの息遣いが残っているようで、物語の舞台に引っ張られる。 身体が不自由になった息子を介護する母親の物語が一番印象に残った。

Posted byブクログ