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雨の中の涙のように の商品レビュー

3.9

56件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2024/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

(図書館) 芸能界のスター「堀尾葉介」を巡る連作短編、と見せかけた長編ミステリー。 第6章あたりで、堀尾葉介関係ないやんって飽きてきたものの、やってくれますね。最終章で母親がどこに行ったか解き明かされるという。 本編では脇役的にちらちら出てくる、好感度No.1俳優で、色も匂いも感じない登場人物。その人間味のなさがなんなのかが分かると、なるほどという感じです。 オーラスは前向きに締めてたけど、これはめちゃくちゃイヤミスです。第4章に戻って、親父、幸せになってんじゃねーよ!と文句言いたい。 途中のタイトル回収は良かったからハートフルな話かと思ったのにー。読んで損はない作品だけど、後味は良くないです、イヤミスだもん。

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2024/01/31

堀尾葉介という1人のスターをめぐる物語でした。短編形式ですが、最後にはきちんと1つの話に繋がっています。個人的には、5章のシンガーソングライターと妻を亡くした男性の話が印象に残りました。自分もいろんな人の人生に影響を与えることができたらなあと思います。

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2024/01/18

俳優の周りは幸せになっていく。 当の俳優本人は、仮面を被って俳優を演じており、自身はずっと幸せではなかった。皮肉

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2023/12/09

堀尾葉介に絡む短編を紡いで最後に本人主観でのお話という流れ、読んでて好きだな。 読み終えて、それこそファンになりそうな。 それぞれには影を落とす過去があり、それでも迷い格闘しながら生きている。 逃げたい時もずっと後悔することも、夢見てほんの些細な幸せなときも。 1話1話がじんわり...

堀尾葉介に絡む短編を紡いで最後に本人主観でのお話という流れ、読んでて好きだな。 読み終えて、それこそファンになりそうな。 それぞれには影を落とす過去があり、それでも迷い格闘しながら生きている。 逃げたい時もずっと後悔することも、夢見てほんの些細な幸せなときも。 1話1話がじんわりときた。 307冊目読了。

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2023/10/24

圧倒的なオーラを放つスター俳優、堀尾葉介。葉介を主軸に、過去にとらわれ不器用な人たちが、人生の一片で葉介と交わう時、変化が生まれ人生が動き出す。温かい前向きな短編。最後の章で葉介にスポットを当てるのだけれど、この章は遠田さんらしいテイストが出ていて、予想していなかった事実を知るこ...

圧倒的なオーラを放つスター俳優、堀尾葉介。葉介を主軸に、過去にとらわれ不器用な人たちが、人生の一片で葉介と交わう時、変化が生まれ人生が動き出す。温かい前向きな短編。最後の章で葉介にスポットを当てるのだけれど、この章は遠田さんらしいテイストが出ていて、予想していなかった事実を知ることになりました。自分のあずかり知らぬところで人を救っていたのだから、もう自分も救われていいんだよ。

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2023/10/04

遠田潤子の連作短編って珍しいです。他に無いような気がします。 最近ではそこまで主人公を絶望の淵に叩き込んで棒でつつくような本は減りましたが、この本はさらに普遍性が出てきました。初期の病的に主人公を痛めつける方向を好きだった人にはちょっと物足りないかもしれないけれど、とても良い本で...

遠田潤子の連作短編って珍しいです。他に無いような気がします。 最近ではそこまで主人公を絶望の淵に叩き込んで棒でつつくような本は減りましたが、この本はさらに普遍性が出てきました。初期の病的に主人公を痛めつける方向を好きだった人にはちょっと物足りないかもしれないけれど、とても良い本でした。

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2023/09/28

なんだか悲しい・・・ 彼によってちょっと幸せな人も出てくるけど 結局彼は救われたんだろうか? 彼の幸せはそれでいいの?

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2023/09/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人気俳優、堀尾葉介の物語。 全体的に暗いです。 葉介と関わった7人の人生と、彼らから見た堀尾葉介が描かれています。 非の打ち所がない人間に見える葉介ですが、自分を演じていたからなのか。 ひょうたん池の出来事や父親との関係がきついですね~。 こんなに人の心を掴む俳優っている?そこら辺が現実味なかったな。

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2023/07/08

オーラのある俳優、堀尾葉介。彼と過去に関わった人たちを描きながら、葉介本人の人生を浮かび上がらせて行く。 タイトルと雰囲気があってて、なんかしっとりした、ちょっと暗い感じ。

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2023/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

八章構成で各章ごとに主人公が異なるが、どの章にも「堀尾葉介」がキーマンとして登場する。最後の章は堀尾葉介を主人公に終幕する小説。自分はこういう構成の短編集がそもそも好き。 堀尾葉介という一見完璧に見える人物の輪郭が少しづつ明らかになりつつ、各章の登場人物が人生の転換点の選択をしたり、気持ちの有り様を変化させたりする場面が描かれる。それぞれ短編なので長編のような大きな感動を得られるわけではないけれど、各章の文章量がちょうど良く、さっと読める割に、いろんな人物の人生を見知った感覚になれるので、読書体験としてとても楽しかったので星5評価。 各章のタイトルが洒落ていて、ついつい次の章を読んでみたくなる。 各所で往年の映画が引用されているのも興味深い。私が好きな「スカーフェイス」や「素晴らしき哉人生」も引用されていたので嬉しかった。 穿った見方で気になったポイントを挙げるとすれば、多くの章は主人公が男性で、それぞれ人生の岐路を迎えている状況なのに、ちゃんと恋愛関係の対象となる女性がいる点。悩んでいるときにそんなに高確率で身近に気になる女性いるもんかね?と少々嫉妬混じりの不満を覚えた。 ともかく、ちょっとした時間にすこしずつ読み進めることができ、毎章きちんと満足いく読書体験が得られる良い小説でした。

Posted byブクログ