1,800円以上の注文で送料無料

雨の中の涙のように の商品レビュー

3.9

56件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2023/03/03

 連作短編のようでいて、堀尾葉介の物語である。演じる生き方の人生。共依存の父と母のもと傷つく子供。作者の文章力か素晴らしい。読みやすくもあった。

Posted byブクログ

2023/02/16

ドラマティックの一言。 8話収録の連作短編集、全編に共通して描かれるのは堀尾葉介と雨。 容姿端麗で俳優としての才能にも恵まれ非の打ちどころがない葉介。 葉介との一期一会の出会いによって登場人物達の人生に変化が訪れる。 人は誰しも外から見ただけじゃ本質は分からない。 いつも笑...

ドラマティックの一言。 8話収録の連作短編集、全編に共通して描かれるのは堀尾葉介と雨。 容姿端麗で俳優としての才能にも恵まれ非の打ちどころがない葉介。 葉介との一期一会の出会いによって登場人物達の人生に変化が訪れる。 人は誰しも外から見ただけじゃ本質は分からない。 いつも笑顔で幸福そうに見えても心の底では苦しみを抱えていたりする。 霧雨、小雨、大雨、ゲリラ豪雨、登場人物達の心情が様々な雨の表情と重なり、胸が締め付けられる思いだった。 葉介自身の心に絶えず降り続いていた雨も今は止んで、美しい青空が広がっていると信じたい。

Posted byブクログ

2023/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

圧倒的なオーラのある俳優、堀尾葉介。 アイドルグループの一員として14歳でデビュー。 22歳のときに演技の勉強のためにアイドルをやめる。 地道な努力が実り、アクションから時代劇までこなす実力派の俳優に。 容姿と才能に恵まれ、誰もが好感を持ち、賞賛する男。 最初は、非の打ち所のない、葉介のどこが面白いのか分からず。彼を中心に短編が続く。 売れない役者、商店街の卵屋、潜水士、炭焼き職人、など… 転勤先ですぐに男を好きになる葉介の母を殺めた父。 自身は不慮の事故で車椅子の俳優に転身。 (葉介がAMGに毎度乗っているのには、何か訳があるのか?) 彼は、夫婦関係の破綻、父親の暴力、母親の浮気、がどれだけ子供の心を殺すか、を考え続け、堀尾葉介である時間が辛く役者になり、誰かを演じることで救われていた。 最終章で男の子とする会話に少し光が見えかけたが、父親はあのままでいいのか。 なんだか終わり切っていないラストシーン。

Posted byブクログ

2023/01/16

遠田作品はこれでもか!っていうほど不幸を背負った男性の話が多いんだけど本作は珍しくそうでもないなぁっと思いながら読み始める。 堀尾葉介というスターに関わった人達の物語。 全部の章が男性目線で語られる遠田さんらしい連鎖短編。 どの章も堀尾葉介に魅せられた。 でも最終章で悲しい気持ち...

遠田作品はこれでもか!っていうほど不幸を背負った男性の話が多いんだけど本作は珍しくそうでもないなぁっと思いながら読み始める。 堀尾葉介というスターに関わった人達の物語。 全部の章が男性目線で語られる遠田さんらしい連鎖短編。 どの章も堀尾葉介に魅せられた。 でも最終章で悲しい気持ちに。。。 だけどこれが遠田潤子なんだよなぁ。。。

Posted byブクログ

2023/01/04

この著者の本は初めて読みました。雨の中に・・とあるように、誰がが死んでいたり戦慄の事実が発覚したり、明るくはないのだけど、ちょっと未来に光が差すような展開もあるのはホッとした。7つの短編に、堀尾葉介という俳優が絡んでいる。容姿端麗で非の打ちどころのない設定だけど、何かレプリカント...

この著者の本は初めて読みました。雨の中に・・とあるように、誰がが死んでいたり戦慄の事実が発覚したり、明るくはないのだけど、ちょっと未来に光が差すような展開もあるのはホッとした。7つの短編に、堀尾葉介という俳優が絡んでいる。容姿端麗で非の打ちどころのない設定だけど、何かレプリカントみたいで心が見えてこない。 最後の短編で少し、堀尾さんの内面を出してくる。この結末で良かったのかな・・?

Posted byブクログ

2022/12/02

遠田潤子の連載短編です。 いつも凄まじく暗い過去を持つ主人公の長編なので とても新鮮でした。 色々な年代で堀尾葉介という有名な俳優に関わった 人々が主人公となる短編でしたが、それぞれが悩みを抱え未来へ一歩踏み出していく希望に満ちた話。 堀尾葉介自身の人生は本人が語る事がないの...

遠田潤子の連載短編です。 いつも凄まじく暗い過去を持つ主人公の長編なので とても新鮮でした。 色々な年代で堀尾葉介という有名な俳優に関わった 人々が主人公となる短編でしたが、それぞれが悩みを抱え未来へ一歩踏み出していく希望に満ちた話。 堀尾葉介自身の人生は本人が語る事がないので、やはり遠田潤子らしくなんだかゾワゾワします(*_*) ラストで堀尾葉介の人生も救われて爽やかな結末に ちょっと驚きました笑 遠田さん…こんな作品もありなのね!

Posted byブクログ

2022/09/26

「思い出は時とともに消える、雨の中の涙のように」いい思い出も、悪い思い出も、時間が立てば消えていくもの…というフレーズが出てくる。 八つの章全てが、独立した物語かと思いきや、そのどれもに、1人の男が関わっている。 読み終わった後、静かに降る雨が、頭に浮かんだ。

Posted byブクログ

2022/09/08

良質な連ドラを観たような感覚。いい意味で。 登場人物の描写がリアルで、何がいいってその行動原理に不自然さを感じないこと。え、そうなる?という疑問が起こらないほど、どのキャラもしっかり“生きてる”。 一気読み必至。

Posted byブクログ

2022/07/30

タイトルと表紙絵に惹かれて図書館で借りた。遠田潤子さんの作品は初めてだが、評価が高い理由が読み終わってわかる。 8つの連作短編のどれもが、しっとりと降る雨のような静寂があり、また時に激しく降る豪雨のように官能的な部分もあり、読者をいざなっていく。 どの編にも美しい俳優堀尾葉介が関...

タイトルと表紙絵に惹かれて図書館で借りた。遠田潤子さんの作品は初めてだが、評価が高い理由が読み終わってわかる。 8つの連作短編のどれもが、しっとりと降る雨のような静寂があり、また時に激しく降る豪雨のように官能的な部分もあり、読者をいざなっていく。 どの編にも美しい俳優堀尾葉介が関わっており、最後の編で堀尾葉介自身の過去が明らかにされた時、読者はきっと驚くだろう。 しっとりしたストーリーを好む大人な読者へおすすめの本です。

Posted byブクログ

2022/06/02

短編集なので読みやすかったが、途中で辞められるのでいつもよりのめり込んで一気読みしなかったから読むのに時間が切ってしまった。

Posted byブクログ