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一人称単数 の商品レビュー

3.5

381件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    116

  3. 3つ

    138

  4. 2つ

    31

  5. 1つ

    8

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2020/08/15

本作は短篇小説集だけど、途中からエッセイ風になってきて、でもやはりフィクションではある感じが、新鮮でおもしろかった! 久々に村上さんを読むと、やっぱり日本語が綺麗だなぁと思う。

Posted byブクログ

2020/08/15

村上春樹の作品をきちんと読んだのは多分これが初めて。 音楽についての話は自分にはまったく馴染みのないものだったけれど、わからないからと言ってことさら退屈だったり敬遠したくなるようなものではなかった。 人が自分の好きなものについて語っているのを聴くともなしに聴いているような。聴くこ...

村上春樹の作品をきちんと読んだのは多分これが初めて。 音楽についての話は自分にはまったく馴染みのないものだったけれど、わからないからと言ってことさら退屈だったり敬遠したくなるようなものではなかった。 人が自分の好きなものについて語っているのを聴くともなしに聴いているような。聴くことを強要される感じがなかったから心地よくもあったのかもしれない。 同じスワローズファンとして「ヤクルト・スワローズ詩集」は何度も頷きながら読んだ。年代こそ違えど、詩の内容は現在のスワローズにも通ずる部分がたくさんあった。 "どうしてこんなチームを僕は応援することになったのだろう。 それこそなんというか宇宙規模の謎だ" スワローズファンなら誰もが共感できる一節だと思う。 「ヤクルト・スワローズ詩集」に出会えただけでも、この本を手に取ってよかったと思えた。

Posted byブクログ

2020/08/15

シューマンの『謝肉祭』が聴きたくなりました。 春樹さんの文章は読みやすくて、やっぱり好きだなぁ、と思いました。

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2020/08/14

面白かったけれど、1つ1つの短編のボリュームが物足りないように思いました。 ページ数をもっと増やして、話を膨らませて欲しかったです。 でも、その分、読者側に想像させる余地があり読後感は爽やかで余韻が後まで残りました。

Posted byブクログ

2020/08/14

みんな聴くことで初めてこの世界に認められる話 品川猿の告白も聴いてあげられてよかったのかな? 「恥を知りなさい」か・・・知らず知らずのうちになんですね。調子に乗ってはいけませんね。

Posted byブクログ

2020/08/14

-2020/08/13 『彼女は、これまで僕が知り合った中でもっとも醜い女性だったー』で始まる「謝肉祭」。村上春樹氏は以前「羊をめぐる冒険」で中北海道中頓別(なかとんべつ)町ではたばこのポイ捨てが「普通のこと」と表現して、一悶着あった。村上春樹氏の「悪言」も文学としては「とるに足...

-2020/08/13 『彼女は、これまで僕が知り合った中でもっとも醜い女性だったー』で始まる「謝肉祭」。村上春樹氏は以前「羊をめぐる冒険」で中北海道中頓別(なかとんべつ)町ではたばこのポイ捨てが「普通のこと」と表現して、一悶着あった。村上春樹氏の「悪言」も文学としては「とるに足らないこと」との考えであろう。このくらい闊達に表現できると心地よい。だが、8篇の短編小説集のどれもが理解不明。

Posted byブクログ

2020/08/12

石のまくらに、ウィズ・ザ・ビートルズ、謝肉祭、品川猿の告白がとても好きでした。 特に謝肉祭については、読み始めたとき「な、何と直接的な表現…」と面食らいましたが、終盤の展開には欠かせないものだったと分かり。うなるほど面白かったです。 品川猿のお話も、実際の出来事なのかと感じてしま...

石のまくらに、ウィズ・ザ・ビートルズ、謝肉祭、品川猿の告白がとても好きでした。 特に謝肉祭については、読み始めたとき「な、何と直接的な表現…」と面食らいましたが、終盤の展開には欠かせないものだったと分かり。うなるほど面白かったです。 品川猿のお話も、実際の出来事なのかと感じてしまうほど、文章の流れがスムーズで、すいすい入ってきました。 また、全体として音楽に関わる場面が多く、音楽好きの方にもたまらない短編集かと存じます。

Posted byブクログ

2020/08/12

エッセイと小説の、ちょうど間のような短編集。久しぶりに読む村上春樹はやっぱりすごく面白くて、楽しくて、好きだなあ、と思った。 最初の作品「石のまくらに」が一番すきだった。この感想文を先に読んだことがあったことも理由のひとつかもしれない。 ──「ねえ、いっちゃうときに、ひょ...

エッセイと小説の、ちょうど間のような短編集。久しぶりに読む村上春樹はやっぱりすごく面白くて、楽しくて、好きだなあ、と思った。 最初の作品「石のまくらに」が一番すきだった。この感想文を先に読んだことがあったことも理由のひとつかもしれない。 ──「ねえ、いっちゃうときに、ひょっとしてほかの男の人の名前を呼んじゃうかもしれないけど、それはかまわない?」 「別にかまわないけど」 「大きな声を出すかもしれないけど」 「それはちょっと困るかもしれない」 ……いや、逆じゃない?笑 ………いや、逆でもないか?笑 はるきん節すぎて声出して笑った。笑

Posted byブクログ

2020/08/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

村上春樹さんの6年振りの短編集、どれも読みやすくてとても面白かったです。印象的だったのは『クリーム』の中で老人が語った「中心がいくつもある円」の話です。図形として思い浮かべようとするとなんのこっちゃ??ですが、なんとなくこの本の短編小説全てがその円のいくつもの中心みたいだな、と感じました。『ヤクルト・スワローズ詩集』は大笑いしました。小説というか詩集というか、エッセイテイストですね。村上春樹さんがヤクルト・スワローズファンなのは知っていましたが、阪神ファンでもなく巨人ファンでもないところが村上春樹さんらしいというか、そのらしさが全ての作品に溢れているのだな、と今回しみじみ思いました。『品川猿の告白』は別の短編集『東京綺譚』の『品川猿』のその後の話のようなので品川猿を再読してから読みました。あれ?追放された山は高尾山ではなかったのか?高尾山では近すぎて帰ってくるかもしれないからもう少し遠くの高崎山になったのか?とか想像するのも楽しかった。もう悪さしないと言ってたのに結局悪さしたんですね。 最後の表題作『一人称単数』はインパクト大ですね。「恥を知りなさい」うう、なんという恐ろしい呪いの言葉なのでしょう。こんなの理不尽すぎる。だけど、こういう理不尽に既視感を覚えるのは何故なのでしょう。 エンディングの無いストーリーが私自身の中でこれからも膨らんでいく…というような読後感でした。

Posted byブクログ

2020/08/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8篇の短編小説集のうち、 ・ウィズ・ザ・ビートルズ ・「ヤクルト・スワローズ詩集」 ・謝肉祭 ・品川猿の告白 の4篇は「文學界」で読んでたものだった。 でも、また新鮮な気持ちでこのあとのオチはなんだっけ? 記憶が薄らいでたので面白く読了。 繰り返し読んでも面白い小説ってすごい。 いつも最後がちょっと衝撃的で、人生初のガールフレンドが自殺してたり、クラシックに造詣が深い理知的な醜女(ひどい表現だけど)詐欺師だったり、思い出を胸にひっそり群馬の温泉地で暮らすと言っていた品川猿がまた悪さを働いたり(確定ではないけど)とさすがこうきたかとうならせるラストだった。 書き下ろしの”一人称単数”もミステリアスでもっと長く続きがありそうな感じでもっともっと読みたくなった。

Posted byブクログ