一人称単数 の商品レビュー
村上春樹作品は以前から気になってはいたが、なかなか読めずにいた。そこで、今回、短編集だからと、手を出してみた。 読んでみて、私には読みづらいように感じた。 読了後の、なんとも言えぬもやもや感。それを楽しめという人もいるのだろうが、少なくとも私は、私のレベルでは、楽しめなかった。...
村上春樹作品は以前から気になってはいたが、なかなか読めずにいた。そこで、今回、短編集だからと、手を出してみた。 読んでみて、私には読みづらいように感じた。 読了後の、なんとも言えぬもやもや感。それを楽しめという人もいるのだろうが、少なくとも私は、私のレベルでは、楽しめなかった。 しかし、比喩表現が多くでてくるのだが、その表現の仕方に不思議な魅力があり、惹き込まれた。 小説を読み始めたばかりの人(私のような)には難しいかもしれない。寂しい余韻が残るような物語が好きな人にはお勧めしたい。
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ブンガク(村上春樹はブンガクだと思っている) かかった時間 どうだろう、トータルで150分くらいか? ひさびさ?の短編集? 「回転木馬のデッド・ヒート」のような、体験を切り取ったような体裁の作品たち。今までと異なる傾向として、音楽や語りではなく、文字としての作中作品(というのか...
ブンガク(村上春樹はブンガクだと思っている) かかった時間 どうだろう、トータルで150分くらいか? ひさびさ?の短編集? 「回転木馬のデッド・ヒート」のような、体験を切り取ったような体裁の作品たち。今までと異なる傾向として、音楽や語りではなく、文字としての作中作品(というのか?)が散見されたこと。短歌とか、レビューとか、詩とか。なんだか、これまでの作品よりも、メッセージがダイレクトに語られているような感じがしたが、それは気のせいかもしれない。 正直、村上春樹の初期?中期?(どこまで?分け方知らない)の作品はわりと好きなのだが、「多崎つくる」がわりとハマらなかったので、そして「騎士団長殺し」は目下挫折中なので、期待半分不安?半分だったのだが、やっぱり村上春樹はおもしろいしうまい、と、再確認した。 また、作品の端々に、これまでの村上作品に(何度か)出てきたモチーフが描かれていて、それを見つけるのは楽しかったし、なんというか、この作品は(この作品だけじゃないかもしれないが)、過去でも未来でもなく、基本的にはその時々の「現在」をきちんと見て、解釈して、言葉として残す、という営みの上に成り立っているものだ、ということを感じて、ちょっとそういう視点でものごとに向かいたいような気持ちになった。 さいきんパラパラと本を読むことが比較的できているが、そのなかでも、読んでよかったと思えるし、このあとも何回か読むだろうな、と思える作品。
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うーん?最初の3篇は全く共感できず… セックスにジャズに野球に… ウィズザビートルズは自殺について暗い話… どれも自伝なのか? 謝肉祭は、まあまあ アンチでは決してないが、この本は好きになれなかった。
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久しぶりに短編集が読みたいと思い、ジャケ買い(見た目がとにかく良い)。今までなんとなく避けてきた村上春樹を手に取り、一週間かけて一話ずつ丁寧に読んだ。個人的な好みでいえばウィズ・ザ・ビートルズが一番だった。「ヤクルト・スワローズ詩集」を読んだ辺りから、「もしやここにある話って全...
久しぶりに短編集が読みたいと思い、ジャケ買い(見た目がとにかく良い)。今までなんとなく避けてきた村上春樹を手に取り、一週間かけて一話ずつ丁寧に読んだ。個人的な好みでいえばウィズ・ザ・ビートルズが一番だった。「ヤクルト・スワローズ詩集」を読んだ辺りから、「もしやここにある話って全部村上春樹の自伝なのでは…?」となってまた一から読み直したくなってしまった。 一人称単数、すなわち「私」をいろんな時間軸で語り、その時々の人と人とが重なったり離れたりすることを淡々と、でもどこか寂しく懐かしく書いているように感じました。文庫もほしい。
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石のまくらに(最初の話)には、思春期の男の妄想か?!と若干引いたのだけれど、 チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles は、好きだった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2020.8.23読了。 突拍子もない話を集めた短編集。 最初と最後は好みではなかったが、他は村上春樹らしい作品。 音楽にまつわる作品が好みだった。 チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ ウィズ・ザ・ビートルズ 謝肉祭 わからない曲があれば、すぐにYouTubeで検索できる、良い時代になったものだと思う。 パーシー・フェイス楽団の夏の日の恋 ジョン・コルトレーンの演奏するあの魔術的な、マイ・フェイヴァリット・シングズ まだ生まれていない時代の空気感がよくわかるって便利。もし初めて村上春樹の作品を読んだ10代の時にもしあったら、もやもやせずに読めたのに! 謝肉祭、私もミケランジェリの演奏もルビンシュタインな演奏も好きだし、村上春樹を機に次の来日公演の際にはアルゲリッチが演奏してくれたら嬉しいなと期待してしまう。
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相変わらず春樹は春樹だった。そういうところが好きで読んでいるのだけれど。 長編より短編の方がよいとか、 書く内容に意味はないとか、 春樹さんが言っていることを知っていると、 こういった短編集こそただ春樹らしさを感じられてよい。 それでも何か読み取ってしまうもので。 今回は死の...
相変わらず春樹は春樹だった。そういうところが好きで読んでいるのだけれど。 長編より短編の方がよいとか、 書く内容に意味はないとか、 春樹さんが言っていることを知っていると、 こういった短編集こそただ春樹らしさを感じられてよい。 それでも何か読み取ってしまうもので。 今回は死の匂いがする作品が多く、短編集でも重みがあった。 チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァのSF感、 「ヤクルトスワローズ詩集」エッセイの語り、 品川猿の告白のねじまき鳥ファンタジー、 一人称単数の終わり。 過去作とのつながりを感じてしまうし、それは読者としては楽しいものだ。 春樹さんはそう思わないだろうけど。
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「ヤクルトスワローズ詩集」から読み始めたので、 本書は村上春樹のエッセイなのかと勘違いし、 村上春樹でもしょうもない詩を書くんやなと 勝手に親近感持ってしまいました。 ごめんなさい。
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村上春樹の感想を書くのは難しい。 一時期、というか今でもそれはあるかもしれないけれど、読書をファッションの一部のように身に付けている人たちにとって、村上春樹が定番だったために、わたしは一時期、村上春樹を避けていた。 本を読みます、と人に言うと「村上春樹?」と聞かれることに辟易して...
村上春樹の感想を書くのは難しい。 一時期、というか今でもそれはあるかもしれないけれど、読書をファッションの一部のように身に付けている人たちにとって、村上春樹が定番だったために、わたしは一時期、村上春樹を避けていた。 本を読みます、と人に言うと「村上春樹?」と聞かれることに辟易してもいたから。 そのために、あまり熱心に村上春樹を読むことをやめていたけれど、これを久しぶりに手にとり、あまりにも行く先々の本屋で大量に平積みされていたので、改めて、やっぱり村上春樹、読もう、と思う。
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これはエッセイなのかな?と思うような短編集でした。石のまくらに…では短歌のことは全く分からないのに、出てくる短歌自体があぁ良いなぁと感じたり、スワローズ詩集では、野球やヤクルト選手の事なんか面白くも何ともないのに、最後の黒ビールのくだりにめちゃくちゃ親近感湧いて良かったりして、食...
これはエッセイなのかな?と思うような短編集でした。石のまくらに…では短歌のことは全く分からないのに、出てくる短歌自体があぁ良いなぁと感じたり、スワローズ詩集では、野球やヤクルト選手の事なんか面白くも何ともないのに、最後の黒ビールのくだりにめちゃくちゃ親近感湧いて良かったりして、食わず嫌いだったのかなぁと感じてます。一番ビートルズのお話がしんみり、心に残りました。
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