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一人称単数 の商品レビュー

3.5

381件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    116

  3. 3つ

    138

  4. 2つ

    31

  5. 1つ

    8

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2020/09/04

結末がもやもやするから好きじゃないなって思うけど、ストーリーとか表現とかがすごい。どうでもいい話をこんなに面白く表現出来るのはすごい。

Posted byブクログ

2020/09/04

春樹作品に出てくる女性、知的でユーモアがあってただどこか陰というか陰湿とまではいわないけれどもそういう雰囲気を感じて、わたしはけっこうすきだと思います。作中に出てくる短歌がすてきでした。表題作「一人称単数」、自分が常々思っていることが書いてあってびっくりしました。どの話もおもしろ...

春樹作品に出てくる女性、知的でユーモアがあってただどこか陰というか陰湿とまではいわないけれどもそういう雰囲気を感じて、わたしはけっこうすきだと思います。作中に出てくる短歌がすてきでした。表題作「一人称単数」、自分が常々思っていることが書いてあってびっくりしました。どの話もおもしろかった。

Posted byブクログ

2020/09/02

今までの作品よりもより難解というか、掴もうとすると消える黒い澱のようなものを感じる作品が多かったです。 特に表題の「一人称単数」はミステリーやSFの導入に近く、話の途中全て切り取って最後と繋げた感じが強くて芸術性を感じさせるものの不安にもなりました。 話の並びだろうか?とも考えま...

今までの作品よりもより難解というか、掴もうとすると消える黒い澱のようなものを感じる作品が多かったです。 特に表題の「一人称単数」はミステリーやSFの導入に近く、話の途中全て切り取って最後と繋げた感じが強くて芸術性を感じさせるものの不安にもなりました。 話の並びだろうか?とも考えましたが、この「一人称単数」をどこに持っていってもしっくりこないのでしょうがないとしても、終わりが不穏すぎて今までの私の知る村上作品の中で断トツで怖いです。 「ヤクルトスワローズ詩集」はフライを落とす選手の描写に「酷いwww」と笑い、「品川猿の告白」は「東京奇譚集」のあの猿か!とシリーズとして成り立ちそうな喜びを感じただけに更に村上春樹さんの奥深さを知りました。

Posted byブクログ

2020/09/02

人生を変えたほどでもなく、ずっと忘れずに覚えているほどでもないが、なにかのきっかけで思い出した印象的な出来事を小説にした印象。実体験に基づくものなのかどうか分からないが、そのように思わせるのがやはり作者の筆致によるものだと思う。村上作品で一番最初に読んだ「回転木馬のデッドヒート」...

人生を変えたほどでもなく、ずっと忘れずに覚えているほどでもないが、なにかのきっかけで思い出した印象的な出来事を小説にした印象。実体験に基づくものなのかどうか分からないが、そのように思わせるのがやはり作者の筆致によるものだと思う。村上作品で一番最初に読んだ「回転木馬のデッドヒート」を思い出した。個人的には好きな部類。 「ウィズ・ザ・ビートルズ」〜品川猿の流れまでは好きなんだけど、表題でもある「一人称単数」の後味が悪く、満点ではないかな。

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2020/09/03

音楽に詳しくなさすぎて、本来もっと楽しめたであろうものを理解しきれず悔しい。好きなのは二篇。 品川猿の告白 品川猿の別バージョンの話を前に読んだことがあった。恋心の現れとして名前を盗むという精神的な行動が非常に気持ち悪い。 謝肉祭 醜い女の、醜さゆえの生きざまの魅力が良いなあ...

音楽に詳しくなさすぎて、本来もっと楽しめたであろうものを理解しきれず悔しい。好きなのは二篇。 品川猿の告白 品川猿の別バージョンの話を前に読んだことがあった。恋心の現れとして名前を盗むという精神的な行動が非常に気持ち悪い。 謝肉祭 醜い女の、醜さゆえの生きざまの魅力が良いなあと思った。きっと美しかったらつまらない女性だったと思う。 気になってシューマンの謝肉祭を聴いてみた。上手く言えないけど結構好きだ。 美しい人は美しい猿を背負っていて、醜い人はやつれた猿を背負っているという表現が良い。美しさは一つのところに収束していくからそこから外れている部分が目立つけれど、醜さは多種多様で、それを受け入れて唯一の存在になれるという特権がある。 アンナ・カレーニナ読もうかな。

Posted byブクログ

2020/09/01

短編集なのでサクサクと好きな時間にひとつずつ読んだ。文中に知らない曲名が出れば(村上春樹さん作品には私にとってよくあること。)某有名動画サイトで検索して聴いたりしながら。一人称単数の世界・・不思議な気持ちになり最後はちょっとモヤモヤ感が残った。でも何故か嫌いじゃない。想像力が掻き...

短編集なのでサクサクと好きな時間にひとつずつ読んだ。文中に知らない曲名が出れば(村上春樹さん作品には私にとってよくあること。)某有名動画サイトで検索して聴いたりしながら。一人称単数の世界・・不思議な気持ちになり最後はちょっとモヤモヤ感が残った。でも何故か嫌いじゃない。想像力が掻き立てられる作品。もう一度読んでみよう。

Posted byブクログ

2020/08/31

読みやすい短編集でエッセイかと思う作品もあった。井戸から別世界に行くほどあからさまではなく、普通の生活のはずがちょっと違和感やズレを感じつつ受け入れてる主人公たち。自分はお酒飲まないので、店で酒飲みながら読書する人って実際いるのか気になった。

Posted byブクログ

2020/09/14

村上春樹の短編って起承転結が無くて、結局何が言いたいの?とモヤッとする事も多いと思う。 でも、文章力はピカイチだから、「文を読む事」が好きなら楽しめると思う。 相変わらず比喩が独特だしメンヘラ入ってて草。人を好きになるって保険の効かない精神病ねえ....

Posted byブクログ

2024/02/09

村上春樹自身であると思われる「私」を主人公に据えた、全8作から成る短編集。 高校生の時に初めてノルウェイの森を読んだ際、ファンタジーに近い現実感の希薄さが自分には合わないと感じ、あまり好きになれなかったのだが、その理由をしっかり言語化出来なかった。 そのまま苦手意識を持ったままで...

村上春樹自身であると思われる「私」を主人公に据えた、全8作から成る短編集。 高校生の時に初めてノルウェイの森を読んだ際、ファンタジーに近い現実感の希薄さが自分には合わないと感じ、あまり好きになれなかったのだが、その理由をしっかり言語化出来なかった。 そのまま苦手意識を持ったままでいるのは嫌だったので、刊行されている作品は殆ど全て読んできたのだけど、今でもなぜ?と聞かれれば、よく分からないけど苦手としか答えられない。 今作も導入から村上春樹節が全開で、登場人物、会話、関係性全てにおいて、読者の期待を裏切らない。 ただ、作品が進むにつれて、そういった要素が薄れていくような感覚があり、「私」が体験したちょっと不思議なお話しなどが顔を出す。 段々読みやすくなっていくことで、良い意味で拍子抜けした部分もあったが、全て読みきると、やはり感想を言語化しづらいモヤモヤとしたものが残っていることに気づいた。 短い作品ばかりなので、カフェなどでサクっと読んでしまうのが良いと思う。重い作品などを読んだ後なら、心が少し軽くなるような気がする。

Posted byブクログ

2020/08/29

村上春樹作品は以前から気になってはいたが、なかなか読めずにいた。そこで、今回、短編集だからと、手を出してみた。 読んでみて、私には読みづらいように感じた。 読了後の、なんとも言えぬもやもや感。それを楽しめという人もいるのだろうが、少なくとも私は、私のレベルでは、楽しめなかった。...

村上春樹作品は以前から気になってはいたが、なかなか読めずにいた。そこで、今回、短編集だからと、手を出してみた。 読んでみて、私には読みづらいように感じた。 読了後の、なんとも言えぬもやもや感。それを楽しめという人もいるのだろうが、少なくとも私は、私のレベルでは、楽しめなかった。 しかし、比喩表現が多くでてくるのだが、その表現の仕方に不思議な魅力があり、惹き込まれた。 小説を読み始めたばかりの人(私のような)には難しいかもしれない。寂しい余韻が残るような物語が好きな人にはお勧めしたい。

Posted byブクログ