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老人と海 の商品レビュー

3.8

305件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    116

  3. 3つ

    87

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    1

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2022/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

名作をとことん読んでみようということで最初に手に取った一冊。 海での巨大魚との格闘を描いた一冊。 釣果を上げられない日々を送っていた老人が、死に物狂いで、巨大魚を仕留め、苦しみながらも漁を終えて帰還する物語。 しかし、ハッピーエンドなのではなく、帰る途中に老人が仕留めた巨大魚を他の魚たちに食べられてしまう。 達成感と共に、自然の厳しさを思い知らされる。

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2022/07/09

古典的名作で「いつか読もう」と思いながら、ずっと手が出ないままでしたが、この新訳版の表紙に惹かれて読み始めました。 村上春樹さんは翻訳というものについて「時間が経てば古くなってしまう」といったようなことを仰ってましたが、70年前に出版されたこの物語を全く古さを感じさせない新訳版...

古典的名作で「いつか読もう」と思いながら、ずっと手が出ないままでしたが、この新訳版の表紙に惹かれて読み始めました。 村上春樹さんは翻訳というものについて「時間が経てば古くなってしまう」といったようなことを仰ってましたが、70年前に出版されたこの物語を全く古さを感じさせない新訳版として蘇らせた高見浩さんの翻訳もとても見事です。 「すでに日本語訳がある名作に、後から新訳版を作る意味」というものを教えられました。

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2023/01/18

アーネスト・M・ヘミングウェイ(1899~1961年)は、米シカゴ郊外に生まれ、高校卒業後新聞記者となるが、赤十字要員として第一次世界大戦に参加し、イタリア戦線で重傷を負った。戦争後、特派員としてパリに駐在しながら、文学の修行をし、1923年に処女短編集を発表、1926年の『日は...

アーネスト・M・ヘミングウェイ(1899~1961年)は、米シカゴ郊外に生まれ、高校卒業後新聞記者となるが、赤十字要員として第一次世界大戦に参加し、イタリア戦線で重傷を負った。戦争後、特派員としてパリに駐在しながら、文学の修行をし、1923年に処女短編集を発表、1926年の『日はまた昇る』で世に認められた。その後、米フロリダ州キーウエスト、キューバのハバナ近郊等に居を移しつつ、1930年代のスペイン内戦、第二次世界大戦にも積極的に関わり、1954年に本作品でノーベル文学賞、ピュリツァー賞を受賞。晩年は精神的な病に悩まされ、散弾銃で自殺を遂げた。享年61才。  記者としての経験を活かした「ハードボイルド」文体(簡潔な文体で事実をスピーディーに描く新しい写実主義の手法)は、後の作家に大きな影響を与え、また、そのアウトドア風のライフスタイルも、当時の米国の人々の生活に影響を及ぼしたという。 本作品は、ヘミングウェイの作品群に留まらず、米国文学の代表作のひとつとされているが、私の手元にある1966年発行版の翻訳者・福田恆存(現在新刊で販売されている新潮文庫は2020年発行の高見浩の新訳)は解説で、それまでの米国文学には(欧州文学と比較して)「人間というものの捉えかたの浅さ」が不満であったが、本作品はその弱点から抜け出したと書いている。簡単に言えば、それまでの米国文学では、登場人物は、空間的な(横の)つながりにおいて描かれるだけで、時間的な(縦の)つながりがなく、よって、個性も深みもない(=通俗的)ものであったが、本作品ではそれが克服されたというのである。 ストーリーは極めてシンプルで、長年の経験を持つ老人が、数日に亘る格闘の末、巨大なカジキを捕らえながら、港に戻る間にその大半をサメに食べられてしまうというもので、個人的には、正直なところ退屈な印象は拭えなかった。 ただ、上記のハードボイルド文体を味わうことはできるし、また、自らの使命・運命に対して、結果や周りの評価などは気にせずに、自分の全てかけて立ち向かうという、作品の主題は明確だし、米国文学の代表作として一読する価値のある作品といえるのかも知れない。 (再読/2022年6月)

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2022/06/24

「あの子がいてくれりゃ」って何度も言うのがグッときた。屈さない精神もかっこよくてすばらしいけど、老人と少年がお互いに一方通行ではないのが良かった。

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2022/06/05

youtube大学動画で視聴 徒労の先に得るものの無いこと 老化が人間に与える無力感 肉体的な老いと精神的な老い

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2022/06/05

少年と年老いた漁師の友情のお話と、 年老いた漁師が、海の上でめっちゃデカカジキマグロと熾烈な命の駆け引きをするお話です。 特に、船の上での魚との心理戦は読んでいるコチラ までドキドキします。 好きな部分は彼らにとって海がどのようなものである かという文章です。 若き漁師たちは挑戦...

少年と年老いた漁師の友情のお話と、 年老いた漁師が、海の上でめっちゃデカカジキマグロと熾烈な命の駆け引きをするお話です。 特に、船の上での魚との心理戦は読んでいるコチラ までドキドキします。 好きな部分は彼らにとって海がどのようなものである かという文章です。 若き漁師たちは挑戦すべき男性のように 捉え、老人は海は時に激しく、時に優しい、 女性のようだと考えていました。 もうなんというか、このおじいさんは妻に先立たれて 1人で生きているんですが…寂しそうな背中が読んでいる間ずっと目に浮かびました。泣 少年が優しくておじいさんを、気にかけているのも 潮の味がする…。解説も面白く、ハードボイルドって今まで読んだことが無かったのですが、なるほど 日本の文学と比べると赤裸々な内面の描写が少ない。 多少の葛藤はあるのですが、こう喉の奥でグッと抑えている。こう見ると日本の文学は少し女々しさというか、少女っぽいです。(褒めてる)

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2022/05/28

途中から展開が途切れないハラハラが続いて、老人を応援する気持ちにも徐々に熱が入りました。ストーリーとして余白の部分が少なく、それでも間延びした感じがそこまでしないのは、読んでる側が自然と老人の目線とか気持ちに乗り移るような感覚になっているからだと感じました。

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2022/05/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

老人が独り海の上で大魚と死闘を繰り広げるお話。ストーリーはシンプルでありながらも、表現に艶が帯びていて自然の尊さや苛酷さが情景に浮かばれた。 カジキとの長い長い熾烈な戦いの末ようやく勝利を収めたにも拘わらず、帰路サメによって釣りあげたカジキを忽然と無下にされる。 なんて酷な事を老人に突きつけるのだろうと心が痛くなったけれど、それと同時にカジキの肉体が再び海に還元されていくのに儚さのようなものも感じた。 海って陸から見るとただ延々と水面が続いているだけの様に見えるけどでもたしかにそこには生命の営みがあって、そんな海と暮らしを共にする漁師たちは彼らにしか見えない世界があるんだろうなと思い少し羨ましくなった。

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2022/06/07

ヨルシカが好きで、小説とコラボしたことを機に読みました。 作品の中で時間の流れが一気にとんだり、一気に遡ったり…ってのがここまで少ないものはかなり稀有なのでは?そのせいか漁師の老人の情景描写がリアルで、読んでいると自然と映像が頭の中に流れてくるよう。さすが名作だなという感じだし、...

ヨルシカが好きで、小説とコラボしたことを機に読みました。 作品の中で時間の流れが一気にとんだり、一気に遡ったり…ってのがここまで少ないものはかなり稀有なのでは?そのせいか漁師の老人の情景描写がリアルで、読んでいると自然と映像が頭の中に流れてくるよう。さすが名作だなという感じだし、翻訳者の方は日本語に見事に落とし込んだなと感じました。  大物との格闘の中で、老人の「大物」への、「海」への認識が少しずつ変化していくところに惹かれました。 海って素晴らしい。ヨルシカに感謝。

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2022/04/26

私はとある本棚でこの本を見つけた。 最後のページを見ると昭和41年と書いてある。 1966年。定価80円。 私は驚いた。 56年前の本が私の手元にある。ここにある。 56年経ったとしても今なお評価される臨場感。 老人の「心」の変化、生々しい感情。 「命」とは何なのか。 アメリカ文...

私はとある本棚でこの本を見つけた。 最後のページを見ると昭和41年と書いてある。 1966年。定価80円。 私は驚いた。 56年前の本が私の手元にある。ここにある。 56年経ったとしても今なお評価される臨場感。 老人の「心」の変化、生々しい感情。 「命」とは何なのか。 アメリカ文学を代表するヘミングウェイの傑作、 是非読んでいただきたい。

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