1,800円以上の注文で送料無料

龍の耳を君に の商品レビュー

4.2

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    29

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/08/24

デフヴォイス シリーズ2 話に引き込まれる。決して軽い内容ではないのだが、重くなりすぎず、伝えたい事も伝えていてとても良い作品。 コーダにも、通訳士にも、ろう者の親にも、皆それぞれで悩みがあり、社会からの心無い一言に傷つき心を痛めている。ろう者がろう者を恐喝して、一般社会よりマ...

デフヴォイス シリーズ2 話に引き込まれる。決して軽い内容ではないのだが、重くなりすぎず、伝えたい事も伝えていてとても良い作品。 コーダにも、通訳士にも、ろう者の親にも、皆それぞれで悩みがあり、社会からの心無い一言に傷つき心を痛めている。ろう者がろう者を恐喝して、一般社会よりマシだ、の一言は辛い… そして当事者かのような作者の語り口は、まさに解説をかかれた頭木弘樹氏のとおり。 今回は場面緘黙症、という症状を知った。 緘黙症の少年も手話を得て自分の言葉で話せるようになる。どこかで本当に起きている事かと… 龍にはツノはあるけど耳はない。ツノで音を感知するから必要ない耳が退化したんだ、使われなくなった耳は海に落ちてタツノオトシゴになった。 聾という字は、龍の耳、と書くんだよ。 何度聞いてもいい話だ。

Posted byブクログ

2022/07/21

デフ・ヴォイス・シリーズ2 今回の作品も濃密で素晴らしかった 手話通訳に加え、聾唖者の社会のこと、発達障害のこと、子育ての在り方のこと、様々な要素を織り込んで隙のないミステリーとなっていました。

Posted byブクログ

2022/07/18

様々な社会問題等を巧みに盛り込んだミステリー。何を書いてもネタバレになりそう...。前作も圧倒されましたが、本作も頁を捲る手が止まりませんでした。終盤の英知のセリフが胸アツです! さあ、次作を探してこよう。

Posted byブクログ

2022/05/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ムク助さんの本棚で見つけ図書館予約 ご同様に前作『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』から読めばよかったと後悔 でも面白かった というか興味深かった 「ろう」について なーんにも知らなかったといことを知った 「手話」を一くくりにしていたが、違うんですね! 通訳士についても。技量が問われるんだろうなあと。 聞こえないという様々な不自由さの上に、偏見・誤解 また発達障害や緘黙症、なども織り込まれ一気に読んだ ≪ 音のない 世界を生きる 龍の耳 ≫

Posted byブクログ

2022/04/18

『デフ・ヴォィス』 シリーズ第2弾。 『デフ・ヴォィス』は丸山正樹さんのデビュー作。 著者自身、続編を書こうと考えたことはなかったと言われる。 『デフ・ヴォイス ー法廷の通訳士ー』は 読書コミュニティサイト「読書メーター」でじわじわと話題になり (私が利用しているのは「ブクロ...

『デフ・ヴォィス』 シリーズ第2弾。 『デフ・ヴォィス』は丸山正樹さんのデビュー作。 著者自身、続編を書こうと考えたことはなかったと言われる。 『デフ・ヴォイス ー法廷の通訳士ー』は 読書コミュニティサイト「読書メーター」でじわじわと話題になり (私が利用しているのは「ブクログ」) 「読みたい文庫ランキング」の日・週・月間のランキングで1位を獲得。 ぜひ読んでほしい、と推す書店員さんも多く、世に知られるようになった本。 「第6回全国高等学校ビブリオバトル全国大会」で 『デフ・ヴォイス』を紹介した女子高生が優勝したことでも話題になった。 デフ Deaf=聴こえない人。 「聾(ろう)者」とは「ろう者」自らが誇りを持って呼ぶ呼び方。 私たちは何と呼ぶだろう… 私自身「ろう者」と呼ぶことは、この本を読むまでなかった… 「ろう者」の言語である手話には 「日本語手話」と「音声手話」の2種類があることもこの本で知った。 「コーダ(Chidren of Deaf Adults)」とは ろう者同士の間に生まれた耳の聞こえる子ども。 コーダは音声日本語よりも先に手話を覚えると言われており 本質的には「ろう者」と考えられているそうだ。 本の中で、コーダである主人公の荒井は、 「聴者」でも「ろう者」でもない自分に悩む。 この本のタイトルにもなっている「龍の耳」 龍はツノで音を感知するため、耳が必要なくなり退化した。 使われなくなった龍の耳は、海に落ちてタツノオトシゴになった。 だから龍には耳がない。 「聾」と言う字は、「龍の耳」と書く。 初めて知ること、考えさせられることの多いこの本。 実はミステリーで、ミステリーとしての面白さもある。 読み応えのある一冊。

Posted byブクログ

2024/02/19

続編とは知らずに手に取った本だったが一作目を読んでなくても問題なく楽しめた。 少し前に場面緘黙症の女の子と出会ったことがこの本に興味を持ったきっかけだった。手話を言語とする人たちにも「ろう者」「難聴者」「中途失聴者」では普段使う言語もメンタリティも違うことを知った。緘黙症や発達障...

続編とは知らずに手に取った本だったが一作目を読んでなくても問題なく楽しめた。 少し前に場面緘黙症の女の子と出会ったことがこの本に興味を持ったきっかけだった。手話を言語とする人たちにも「ろう者」「難聴者」「中途失聴者」では普段使う言語もメンタリティも違うことを知った。緘黙症や発達障害についてももちろんこの本の中にでてくる『生育学』みたいな考えを持っていたわけではないがもっと理解が必要だと思った。知らない事を知るだけの本だけでなく物語としてもとても良かった。荒井さん家族と英知くん真紀子さん母子に幸せな日々が訪れますように。

Posted byブクログ

2022/04/02

フォロワーの皆様の感想を読み、直ぐにAmazonでポチったものの、積読になっていた本。 この頃老眼が進行し、小さい文字が若干苦手に。。。 この本は私には少々文字が小さかった^^; いやしかし、読み始めたらページを捲る手が止まらない。 前回作の何倍も面白い。 ストーリーもさ...

フォロワーの皆様の感想を読み、直ぐにAmazonでポチったものの、積読になっていた本。 この頃老眼が進行し、小さい文字が若干苦手に。。。 この本は私には少々文字が小さかった^^; いやしかし、読み始めたらページを捲る手が止まらない。 前回作の何倍も面白い。 ストーリーもさることながら、手話や聾者の世界は勿論、場面緘黙症などの発達障害等、自分が全く知らなかった世界を知ることが出来る。 本作は一冊の中にボリュームぎっしり。両耳が聞こえない作曲家として活動していた佐村河内守や、森友学園を彷彿させるような社会的な問題にも触れつつも、本編のストーリーがとても興味深く、結末までワクワク感が続いた。 ミステリー要素も多分にあり、ミステリー好きにも好まれそうな一冊。自信を持っておすすめ出来る良書でした!

Posted byブクログ

2022/03/20

デフ・ヴォイスシリーズ第二作。ろう者の通訳荒井の活躍、中短編三本。ろう者が強盗したとして逮捕された事件、ろう者がろう者から恐喝、詐欺した事件、殺人事件を目撃した子がろう者だった事件。 こんなジャンルの小説があったのかと感嘆するとともに、ミステリーとしての面白さを堪能し、人間ドラ...

デフ・ヴォイスシリーズ第二作。ろう者の通訳荒井の活躍、中短編三本。ろう者が強盗したとして逮捕された事件、ろう者がろう者から恐喝、詐欺した事件、殺人事件を目撃した子がろう者だった事件。 こんなジャンルの小説があったのかと感嘆するとともに、ミステリーとしての面白さを堪能し、人間ドラマの深さに溺れた。 そして自分の知らないことを知るのがこんなにエキサイティングだと久しぶりに教えてくれた。

Posted byブクログ

2022/02/18

デフ・ヴォイスシリーズの2作目 前作から2年後のエピソード3つの連作短編 ・弁護側の証人 ・風の記憶 ・龍の耳を君に ・弁護側の証人 これこそ「デフ・ヴォイス」「法廷の手話通訳士」という冠にふさわしい話だと思う 教師の傲慢さよ…… 結局自己満足でしかないんだよなー まぁ...

デフ・ヴォイスシリーズの2作目 前作から2年後のエピソード3つの連作短編 ・弁護側の証人 ・風の記憶 ・龍の耳を君に ・弁護側の証人 これこそ「デフ・ヴォイス」「法廷の手話通訳士」という冠にふさわしい話だと思う 教師の傲慢さよ…… 結局自己満足でしかないんだよなー まぁ、現実問題として聴覚障害者が聴者の社会で生活する上で、聴覚口話法を使えることはメリットだとは思うけど、それとアイデンティティは別問題という事ですかね 音声日本語は話せないという主張ももっともだと思う それにしても、刑事、裁判官、検事は「話せる」という情報に囚われすぎじゃないですかね? だからこそ「特徴がなかったから聞いてもわからない」という発言を前提に、敢えて話させる事で冤罪を証明する方法はよいと思う 荒井さんと留美さんの繋がりがまたできたというのも、物語の展開としてよくできている ・風の記憶 聴覚障害者達を騙したり脅した聴覚障害者 それにしても、「ドラゴンイヤー」というチーム名のネーミングセンスが絶妙だな イキった輩が思いつきそうで、一般人からするとダサくて、言葉に意味があってしかも小説に関係している 多分、新開は「ろう者=仲間同士」という決めつけにも抗いたいんだろうか? だからこそ、荒井さんからどっちが本当の仲間かと問われたときの反応なのかね? 通訳としての倫理 手話に限らず、異なる言語を通訳する際には完全に同じ意味で伝えることはできない ただ、終盤で荒井さんが行ったことは明らかに意訳以上の越権行為なわけで…… 物語的にはいい結末にはなっているけど、実際問題として通訳者の意図が混じったものはあまりよくはないよなぁ ・龍の耳を君に 場面緘黙症の男の子、身元不明の遺体、物言えぬ目撃者、発達障害は親の愛情不足という誤った教育論、異例な速度の学校認可等々 聾を「龍の耳」と書く理由 ------------------------ 龍には、ツノはあるけど耳はない。 龍はツノで音を感知するから、耳が必要なくて退化したんだ。 使われなくなった耳は、とうとう海に落ちてタツノオトシゴになった。 だから、龍には耳がない。 聾という字は、それで「龍の耳」と書くんだよ。 ------------------------ らしい(諸説あります) 他の説として、ロウという発音からとったというのもあれば、朧のように曖昧な様子の意味からというのもありますね ただ、この物語の意味的には「龍の耳」は「手話」を指す意図で使われている 英知くんのあのシーンは感動ものですね 全編通して、あとがきでモデルになったであろう学校や人物に関して言及している ここまで明言する小説は珍しいのではなかろうか それもまぁあらぬ誤解をさけるためなんでしょうかね?

Posted byブクログ

2022/02/08

シリーズ2作目。 龍に耳で「聾」なのか。そういう説明を聞くと、漢字を覚えやすいなぁ。 言葉を出しにくい人が、自分の意志を伝えるツールとして手話を活用できるのは素晴らしいな。コロナが蔓延して、手話で会話出来たら良いなぁと思う事があったので、もっと簡単なツールとして広まれば良いなぁ。...

シリーズ2作目。 龍に耳で「聾」なのか。そういう説明を聞くと、漢字を覚えやすいなぁ。 言葉を出しにくい人が、自分の意志を伝えるツールとして手話を活用できるのは素晴らしいな。コロナが蔓延して、手話で会話出来たら良いなぁと思う事があったので、もっと簡単なツールとして広まれば良いなぁ。 最初のオレオレ詐欺君は何というか、立ち直ってほしいなぁ。そして主人公の彼はあまりにも精神的に柔らかい人なので、法廷通訳とかには向かないと思う。そしてそんなにモテてるわけでもないと思うから彼女さんも心配しなくても大丈夫だと思う。別に同じ思いを共感できるから恋仲になるわけでもないと思うし。うん。

Posted byブクログ