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龍の耳を君に の商品レビュー

4.2

68件のお客様レビュー

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2023/07/31

前作があるのを知らずにこの書籍を初めて読みました。 龍の耳と書いて「聾(ろう)」このタイトルの意味にそんな意味があったのですね。聴覚障害者の想いや環境などなかなか知ることも出来ないことが、こんなにも沢山あるんだと実感しました。手話にも色んな表現があり、書籍にもどのように表現するか...

前作があるのを知らずにこの書籍を初めて読みました。 龍の耳と書いて「聾(ろう)」このタイトルの意味にそんな意味があったのですね。聴覚障害者の想いや環境などなかなか知ることも出来ないことが、こんなにも沢山あるんだと実感しました。手話にも色んな表現があり、書籍にもどのように表現するかひとつひとつ明記されていて、作者さんの伝えたい想いがとても感じられました。 ドラマ化が決定されたとか…早く見たいです!! 是非とも多くのかたに知って欲しい、理解して欲しいストーリーでした。出会えて良かった書籍です。

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2023/07/03

デフ・ヴォイスシリーズ第二弾。 発達障害と場面緘黙症を併せ持つ少年が、手話を習得することで他者とのコミュニケーションが取り易くなるということが驚き。なるほど。その手があったか。 モリカケ問題を連想させるストーリーを絡め、発達障害者を持つ親の苦悩も描かれ、前作よりも広く、深く、厚み...

デフ・ヴォイスシリーズ第二弾。 発達障害と場面緘黙症を併せ持つ少年が、手話を習得することで他者とのコミュニケーションが取り易くなるということが驚き。なるほど。その手があったか。 モリカケ問題を連想させるストーリーを絡め、発達障害者を持つ親の苦悩も描かれ、前作よりも広く、深く、厚みを持った作品になっているように思う。 みゆきとの関係も良くなりそうで一安心。 今回も面白く読んだ。

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2023/07/01

タイトルの意味も分からず読んで、のめり込んでしまった前作。ミステリー仕立てなのに、現代社会における聴覚障害の方たちへの認識不足を思い知らされた。 今回はさらに、支援学級にまでテーマが広がっており、読後は自分の見解が深くなるのを実感する小説だった。

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2023/06/15

やっぱり最後泣いちゃったな。 私自身ADHDとASD持ってるっていうのもあって、確かにって思いながら読んでた。 いいなーーー。 またいいの読んだって満足感。 一気に読めた。

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2023/06/14

なんといってもストーリー自体が面白い。楽しんで読みながら、自分が何気なく暮らす社会が障害=人と異なる特徴をもっていることで、いかに暮らし難い社会なのかということが伝わってきました。

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2023/06/11

「デフ・ヴォイス」の続編。 表紙を開いた後のページにあった短い紹介文に『手話を教えている場面緘黙症の少年が殺人事件を目撃したと伝えてきた』とあり、その少年の話が最初からずっと出てくるので一つの長編のように思って読んでいたが、3つの話からなる連作短編だったということに作者のあとがき...

「デフ・ヴォイス」の続編。 表紙を開いた後のページにあった短い紹介文に『手話を教えている場面緘黙症の少年が殺人事件を目撃したと伝えてきた』とあり、その少年の話が最初からずっと出てくるので一つの長編のように思って読んでいたが、3つの話からなる連作短編だったということに作者のあとがきを読んで気が付かされた…。 第一話、荒井が司法通訳を依頼された、強盗容疑で逮捕されたろう者の裁判。 そこで証言される、ろう学校や家庭における「聴覚口話法」の教育の、なんとまあ壮絶なこと。 それでも喋ることが出来るようにはならず、「普通」でないことを改めて思い知らされるだけというのはあまりにも酷。 第二話、被疑者の取り調べ通訳を依頼された、ろう者がろう者に対して詐欺行為を行った事件。 色んな人が諫めてくれるのに、相変わらず人のことになると通訳の職域を超えて一生懸命になる荒井にやきもき。 第三話、場面緘黙症の少年が、向かいの家であった殺人事件について手話で話し出す。 同じく紹介文に『話せない少年の手話は、果たして証言として認められるのか!?』あったので、これはと思っていたが、意外とあっさり収束していった…。 色々あった出来事と犯人の結び付きに荒井がやや鈍いのではないかということもあって、謎解きとしてはちょっと薄味。 緘黙症に関連して発達障害や接触過敏、聴覚過敏まで語られ、「通級学級」に触れては『そういうことが、特別じゃなくなればいいのに』と書かれているが、本当にそう思う。

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2023/04/26

今回はろう者を取り巻く環境だけではなく、発達障害、母子家庭、離婚など、社会的課題が随所に盛り込まれていて、「デフヴォイス」同様、一気に読み進められる。

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2023/03/26

1作目を読み終えて、2作目。 主人公の荒井がおせっかいオジさんで、こんなキャラだったっけ?と思いましたが、楽しく読みました。 1話「弁護側の証人」では、ろう者が、口語でのコミュニケーションを取れないことで、知能まで低いような偏見を受けてしまうことが描かれていました。よくある誤解だ...

1作目を読み終えて、2作目。 主人公の荒井がおせっかいオジさんで、こんなキャラだったっけ?と思いましたが、楽しく読みました。 1話「弁護側の証人」では、ろう者が、口語でのコミュニケーションを取れないことで、知能まで低いような偏見を受けてしまうことが描かれていました。よくある誤解だと思うので、ハッとしました。

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2023/03/03

シリーズ第二弾。 ろう者の両親の元に生まれ、自身は聴こえる“コーダ”の荒井尚人を中心に彼と関わる人々を描いた連作三話が収録されています。 個人的には前作『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 』を先に読んでから本書を読むことをお勧めします。 前作からの登場人物との関係性や荒井と警...

シリーズ第二弾。 ろう者の両親の元に生まれ、自身は聴こえる“コーダ”の荒井尚人を中心に彼と関わる人々を描いた連作三話が収録されています。 個人的には前作『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 』を先に読んでから本書を読むことをお勧めします。 前作からの登場人物との関係性や荒井と警察組織の間で何があったか等知っておいた方がより楽しめるかと思いますので・・。 さて、今回はろう者だけでなく、場面緘黙症の少年も登場し、発達障害を絡めた教育論の他、実際にあった事を彷彿させるような社会問題を織り交ぜて展開します。 社会的マイノ リティの方々を描くとなると、どこか教訓めいたものが漂ってしまいがちですが、本作はそのような押しつけがましさを感じさせないフラットな描かれ方をしているのが良いですね。 語弊があったら申し訳ないですが、“文化が異なる世界について知ることができる”ような感覚で興味深く読ませて頂きました。 ヒューマンドラマ的要素が強めな印象ですが、勿論ミステリとしてもお楽しみ頂けます。 タイトルにもなっている「龍の耳」。「聾」と言う字が「龍の耳」と書くという話が秀逸すぎて痺れました。 あとは、主人公の荒井と恋人のみゆきさんがギクシャクしていたのが気になりますが、美和ちゃんがすごくいい子なだけに、二人のわだかまりが解消すればよいなと思います(ラストはちょっといい感じでしたが、根本解決していないと思うので)。 因みに、著者の方があとがきで「何森刑事の事件簿」という構想があった旨を書かれていましたが、是非こちらもお願いしたいです~。

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2023/03/01

ミステリーなのに、学べたという不思議な感覚というのが感想の一番である。 聴覚障害者の教育、聴覚障害者の話す方法の種類、こんなにも知らない事ばかりだったのかと驚きなから読み進めた。作者が専門用語をとても丁寧に適切に表現している。 この学びはとても大きいような気がする。 ミステリーを...

ミステリーなのに、学べたという不思議な感覚というのが感想の一番である。 聴覚障害者の教育、聴覚障害者の話す方法の種類、こんなにも知らない事ばかりだったのかと驚きなから読み進めた。作者が専門用語をとても丁寧に適切に表現している。 この学びはとても大きいような気がする。 ミステリーを読んだはずだったのに、新たな世界を知れた。 多くの方に読まれることを願う。

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