龍の耳を君に の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
デフ・ヴォイスの続編 手話通訳士の荒井 前作からの恋人、みゆきとの関係が一歩進み同棲をすることに みゆきの娘美和とは手話を教えたり、良好な関係 美和の友達で緘黙症の少年に手話を教えるが、それが後にとある事件に関わってくる 今作でも日本手話と日本語手話についてや、聴覚口話法のことについて、ろう学校についての議論がなされている 身近にろう者がいないこともあり、今まで知らずにいたろう者の抱える多くの不自由さに気がつく
Posted by
思わず夜更かししてしまった 自分の知っている世界の小ささを 思い知らされる 未知が一番怖いと思い、いろいろ アンテナをまわしてきたつもりでも やっぱり出会わないと知らないこともある 日本手話 日本語対応手話 場面緘黙症 言葉を得た彼は今強く生きていてほしい と物語の登場人...
思わず夜更かししてしまった 自分の知っている世界の小ささを 思い知らされる 未知が一番怖いと思い、いろいろ アンテナをまわしてきたつもりでも やっぱり出会わないと知らないこともある 日本手話 日本語対応手話 場面緘黙症 言葉を得た彼は今強く生きていてほしい と物語の登場人物なのに強く願ってしまう作品 聾の漢字の成り立ちの話が大好き
Posted by
デフヴォイスシリーズ第二作。 個人的にはスピンオフの何森刑事シリーズの方が好きなのだが、この本編も考えさせられる。 実はこの作品で一番心に残っているのは、『聾』という漢字の成り立ち。龍の退化した耳がタツノオトシゴというのも興味深い。 この作品には緘黙症の少年が登場する。母親すら...
デフヴォイスシリーズ第二作。 個人的にはスピンオフの何森刑事シリーズの方が好きなのだが、この本編も考えさせられる。 実はこの作品で一番心に残っているのは、『聾』という漢字の成り立ち。龍の退化した耳がタツノオトシゴというのも興味深い。 この作品には緘黙症の少年が登場する。母親すら抱き締めることが出来ないデリケートな面がある一方で一度見たものは細かなところまで覚えているという驚異的な記憶力もある。 特性を掴むまで大変だが、その特性に合わせた対応が出来れば彼の能力を存分に伸ばすことが出来そうだ。 だがそれは他人であるから簡単に言えることかも知れない。 このシリーズを読んでいると障害とは何ぞやという疑問にも突き当たりそうだ。誰しも何かしら抱えているものがあるし、そこを社会生活と何とか折り合いを付けている。しかし折り合いの付け方が分からない人もいて、そこが過剰になるとトラブルが起こったり本作のような事件に発展したりもする。 聴者と聾者の壁を越えるのは手話だけなのか。美和が手話を覚えた結果、みゆきが疎外感を感じてしまう皮肉が描かれるように、誰かが疎外感を感じることのない何かが出来ないものか。これ程さまざまな技術革新が起きている中で、いまだにそうした技術が進まないのは歯痒い気がする。 荒井とみゆき母子の物語はまだ続く。正直荒井とみゆきのキャラクターよりも美和の明るさと聡明さに惹かれる。 美和こそが二人を繋ぐかけはしになっているし、二人の希望になっている。
Posted by
読書記録63. #龍の耳を君に デフ・ヴォイスシリーズ第二弾 場面緘黙症という新たな疾患について知る 冒頭『龍の耳は退化して海に落ちタツノオトシゴに…だから龍には耳がない』 聾という字を改めて眺めた 調べたところ全日本ろうあ連盟のマークである事も初めて知った #本好き...
読書記録63. #龍の耳を君に デフ・ヴォイスシリーズ第二弾 場面緘黙症という新たな疾患について知る 冒頭『龍の耳は退化して海に落ちタツノオトシゴに…だから龍には耳がない』 聾という字を改めて眺めた 調べたところ全日本ろうあ連盟のマークである事も初めて知った #本好き #読了 #부엌독서실 #puok読書室
Posted by
ろう者の世界を教えてくれる貴重な小説。ストーリー的にも全体的に人間味が溢れてて素晴らしいシリーズだなと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作よりおもしろかった。登場人物一人ひとりの物語が丁寧に描かれているように感じる。 三編の連作集だけれど、一作目はさらっと。読み進めるうちにぐいぐいのめり込んだ。表紙のシーンを見つけた時は胸が熱くなって…。 ミステリの真相も少しひねりがあっておもしろい。 それにしても、警察の取り調べでの聴者の横柄さや差別…人間の醜い部分を象徴しているのだろうけど何とも腹立たしい。でも無知な自分だって同類だと思って悲しくなったり…色んな風に心が揺さぶられる作品だった。
Posted by
面白かった。前作と比べて、主人公の人間性が磨かれている。手話も言語の一つであり、登場人物の感情が揺さぶられている場面が見えた。楽しみながら読めた。
Posted by
前作があるのを知らずにこの書籍を初めて読みました。 龍の耳と書いて「聾(ろう)」このタイトルの意味にそんな意味があったのですね。聴覚障害者の想いや環境などなかなか知ることも出来ないことが、こんなにも沢山あるんだと実感しました。手話にも色んな表現があり、書籍にもどのように表現するか...
前作があるのを知らずにこの書籍を初めて読みました。 龍の耳と書いて「聾(ろう)」このタイトルの意味にそんな意味があったのですね。聴覚障害者の想いや環境などなかなか知ることも出来ないことが、こんなにも沢山あるんだと実感しました。手話にも色んな表現があり、書籍にもどのように表現するかひとつひとつ明記されていて、作者さんの伝えたい想いがとても感じられました。 ドラマ化が決定されたとか…早く見たいです!! 是非とも多くのかたに知って欲しい、理解して欲しいストーリーでした。出会えて良かった書籍です。
Posted by
デフ・ヴォイスシリーズ第二弾。 発達障害と場面緘黙症を併せ持つ少年が、手話を習得することで他者とのコミュニケーションが取り易くなるということが驚き。なるほど。その手があったか。 モリカケ問題を連想させるストーリーを絡め、発達障害者を持つ親の苦悩も描かれ、前作よりも広く、深く、厚み...
デフ・ヴォイスシリーズ第二弾。 発達障害と場面緘黙症を併せ持つ少年が、手話を習得することで他者とのコミュニケーションが取り易くなるということが驚き。なるほど。その手があったか。 モリカケ問題を連想させるストーリーを絡め、発達障害者を持つ親の苦悩も描かれ、前作よりも広く、深く、厚みを持った作品になっているように思う。 みゆきとの関係も良くなりそうで一安心。 今回も面白く読んだ。
Posted by
タイトルの意味も分からず読んで、のめり込んでしまった前作。ミステリー仕立てなのに、現代社会における聴覚障害の方たちへの認識不足を思い知らされた。 今回はさらに、支援学級にまでテーマが広がっており、読後は自分の見解が深くなるのを実感する小説だった。
Posted by