龍の耳を君に の商品レビュー
今回はろう者を取り巻く環境だけではなく、発達障害、母子家庭、離婚など、社会的課題が随所に盛り込まれていて、「デフヴォイス」同様、一気に読み進められる。
Posted by
1作目を読み終えて、2作目。 主人公の荒井がおせっかいオジさんで、こんなキャラだったっけ?と思いましたが、楽しく読みました。 1話「弁護側の証人」では、ろう者が、口語でのコミュニケーションを取れないことで、知能まで低いような偏見を受けてしまうことが描かれていました。よくある誤解だ...
1作目を読み終えて、2作目。 主人公の荒井がおせっかいオジさんで、こんなキャラだったっけ?と思いましたが、楽しく読みました。 1話「弁護側の証人」では、ろう者が、口語でのコミュニケーションを取れないことで、知能まで低いような偏見を受けてしまうことが描かれていました。よくある誤解だと思うので、ハッとしました。
Posted by
シリーズ第二弾。 ろう者の両親の元に生まれ、自身は聴こえる“コーダ”の荒井尚人を中心に彼と関わる人々を描いた連作三話が収録されています。 個人的には前作『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 』を先に読んでから本書を読むことをお勧めします。 前作からの登場人物との関係性や荒井と警...
シリーズ第二弾。 ろう者の両親の元に生まれ、自身は聴こえる“コーダ”の荒井尚人を中心に彼と関わる人々を描いた連作三話が収録されています。 個人的には前作『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 』を先に読んでから本書を読むことをお勧めします。 前作からの登場人物との関係性や荒井と警察組織の間で何があったか等知っておいた方がより楽しめるかと思いますので・・。 さて、今回はろう者だけでなく、場面緘黙症の少年も登場し、発達障害を絡めた教育論の他、実際にあった事を彷彿させるような社会問題を織り交ぜて展開します。 社会的マイノ リティの方々を描くとなると、どこか教訓めいたものが漂ってしまいがちですが、本作はそのような押しつけがましさを感じさせないフラットな描かれ方をしているのが良いですね。 語弊があったら申し訳ないですが、“文化が異なる世界について知ることができる”ような感覚で興味深く読ませて頂きました。 ヒューマンドラマ的要素が強めな印象ですが、勿論ミステリとしてもお楽しみ頂けます。 タイトルにもなっている「龍の耳」。「聾」と言う字が「龍の耳」と書くという話が秀逸すぎて痺れました。 あとは、主人公の荒井と恋人のみゆきさんがギクシャクしていたのが気になりますが、美和ちゃんがすごくいい子なだけに、二人のわだかまりが解消すればよいなと思います(ラストはちょっといい感じでしたが、根本解決していないと思うので)。 因みに、著者の方があとがきで「何森刑事の事件簿」という構想があった旨を書かれていましたが、是非こちらもお願いしたいです~。
Posted by
ミステリーなのに、学べたという不思議な感覚というのが感想の一番である。 聴覚障害者の教育、聴覚障害者の話す方法の種類、こんなにも知らない事ばかりだったのかと驚きなから読み進めた。作者が専門用語をとても丁寧に適切に表現している。 この学びはとても大きいような気がする。 ミステリーを...
ミステリーなのに、学べたという不思議な感覚というのが感想の一番である。 聴覚障害者の教育、聴覚障害者の話す方法の種類、こんなにも知らない事ばかりだったのかと驚きなから読み進めた。作者が専門用語をとても丁寧に適切に表現している。 この学びはとても大きいような気がする。 ミステリーを読んだはずだったのに、新たな世界を知れた。 多くの方に読まれることを願う。
Posted by
手話というひとつの手段が ある人にとっては輝くものに ある人にとっては苦しいものに それでも 手話が救い 手話が繋ぐ物語りには 前回同様惹き込まれるものがあった 知らない世界を 欠片でも 知る機会になっている 大切にしたい
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
場面緘黙の少年が、日本手話を学んで活き活きと「話し出す」様子が描かれていました。実際にもそういうことがあるのかと気になりました。 場面緘黙について詳しいことは知りませんが、自分の想いを伝えるのに手話が有効なのであれば、活用も視野に入れればいいのではないかと思いました。
Posted by
私の父は難聴だったが補聴器で日常生活を送れるくらいの程度だったため、手話が触れたことがほとんどないため、日本語対応手話と日本手話という種類があることなども知らなかった。 そのためろう者の方の苦労や生活を初めて知り、初めはその知識を読んで捉えるのに時間がかかってしまったが、とてもい...
私の父は難聴だったが補聴器で日常生活を送れるくらいの程度だったため、手話が触れたことがほとんどないため、日本語対応手話と日本手話という種類があることなども知らなかった。 そのためろう者の方の苦労や生活を初めて知り、初めはその知識を読んで捉えるのに時間がかかってしまったが、とてもいい機会になったように思う。 その後、同じシリーズを続けて読んでいるうちに読みやすくなり楽しかった。
Posted by
デフ•ヴォイス第二弾。 「障害」について考えさせられる。 連作短編の形をとっていて、表題作の第3話『龍の耳を君に』がメインでもちろん、面白い。しかし、個人的には第2話の『風の記憶』が印象的で一番好き。
Posted by
フォロー中のユーザーさんの本棚から興味をもって。 これは… 二作目。。。 一作目を読んだほうがより楽しめるやつ… 途中で会話に参加してすっかり出遅れてる感、 さみしさを覚えながらの読了。 日本手話ってなんぞやって そんだけでも勉強になった。 独立した言語があるのね。 全然知...
フォロー中のユーザーさんの本棚から興味をもって。 これは… 二作目。。。 一作目を読んだほうがより楽しめるやつ… 途中で会話に参加してすっかり出遅れてる感、 さみしさを覚えながらの読了。 日本手話ってなんぞやって そんだけでも勉強になった。 独立した言語があるのね。 全然知らなかった。 カッコイイ。 コーダという存在も初めて知った。 ならではの視点はなかなか理解しようと思っても想像するのが難しいこともあるけど、 想像するだけでも何も知識がないところから階段一段分あがったと思う。 知った、というところからさてどう広げようか。 ひとまず一作目を読みましょうか。笑
Posted by
一作目と共通感想にて。 何気に書店で手に取ったご縁で。 ろう者の間に生まれた聞こえる子(コーダ:Children of Deaf Adult)が手話通訳士となり、日本手話と日本語対応手話の交錯を背景に、ろう者が関与した事件の解決を綴る物語。数年前読書メーター発ですごく話題になっ...
一作目と共通感想にて。 何気に書店で手に取ったご縁で。 ろう者の間に生まれた聞こえる子(コーダ:Children of Deaf Adult)が手話通訳士となり、日本手話と日本語対応手話の交錯を背景に、ろう者が関与した事件の解決を綴る物語。数年前読書メーター発ですごく話題になったシリーズらしいけど、全然知らなかった(汗)。読了効果として、シリーズをもう1冊購入。謎解きでないけど、社会性のある優しい「ミステリ」でよく出来てる。今さらかもしれないけどおすすめ。
Posted by