破局 の商品レビュー
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こんな作家が出てきたのかと、驚きながら読んだ。オシャレだし、これ読んだ高校生は慶応に行きたくなるんじゃないかな。あんな結末にしなくてもとびっくりしたけど、あれも良さかな
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主人公の思考は全く理解できないまま読み終わったけれど、こんな感性で生きられたら幸せかもしれないと思った。
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読み終えたとき なんかポルノビデオをを観ているように思ってしまった。 が、ページを戻してみると、 「目と目があって、彼が恐怖を感じているのが分かった」とか 「今日ケーキを作ったんです。陽介君の試験が終わったお祝いにと思って」とか、 「陽介君と同じクラスだったとき、私が何の係だっ...
読み終えたとき なんかポルノビデオをを観ているように思ってしまった。 が、ページを戻してみると、 「目と目があって、彼が恐怖を感じているのが分かった」とか 「今日ケーキを作ったんです。陽介君の試験が終わったお祝いにと思って」とか、 「陽介君と同じクラスだったとき、私が何の係だったか覚えてる?」 「生き物係、と私はすぐに答えた」とか・・・・ また、わざとらしく、 「公務員になるためにはうんぬん」とか、 「むりやり彼女にセックスを求めると強姦になる」とか 幼稚な表現も混ざっている。 で、やっぱりポルノビデオと少しは違うのだろうと、 無理やり自分を納得させた。 よく分からないけど、純文学ってなんなのだろう
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芥川賞受賞作。 少し狂気じみた三人の三角関係。 周りの人を思いやったり、無理強いせずに基本的に他人を思いやっているようで、何かあった時に感情をコントロールしきれない不安定さ。彼女がいるからと一応拒否するんだけど、結局流されしてしまったり。 自分も彼女がいる人を誘っておいて、逆のことをされると許せなくなったり。 付き合っているときはつれなかったのに、別れた後で誘惑してくるのは、未練?復讐?後悔?子どものころ、男に追いかけられたトラウマ?既婚者に言い寄られたのは、言い訳づくりに思えるけれど。 もしかしたら、どれもこれも、若い時代のごくありふれたどこにでもありそうな話なのかもしれない。自分の想像でしかないけれど。 受賞ポイントはどこにあるのだろうと、考えた。
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第163回芥川賞受賞作。 公務員への就活をしている慶応大学生の陽介は、友人の最後のネタライブで知り合った1年生の灯と知り合い、議員志望の恋人と別れ、灯とのセックスを中心とした関係にのめりこむが、元カノとの別れた後のセックスによって灯との関係も壊れ、人的にも破局していくと、あらすじを書いてしまうとすごく薄っぺらな青春小説のようです。 印象に残るエピソードはストイックなくらいに体を鍛え上げていたり、友人の膝の独白であったり、高校ラグビー部の恩師の佐々木との関係であったり、元カノの麻衣子の幼少時代の独白だったりします。 文体も読みやすいので一気読みしましたが、環境にも恵まれていて、何一つなくすものがなかった主人公が、佐々木や膝との日常関係の変化から始まり、恋人をなくし暴力沙汰まで起こして人生の破局に到達してしまう自己への甘さに対して、嫌悪感を持ってしまいました。
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大学生ってこんなに大人なのかな…すごいな…。自分の幼さに不安になってくる。 観覧車の光に照らされた1本の陰毛の使い道を考えるシーンが好き。あと麻衣子の幼いときの記憶のシーン。 主人公は頭もよく運動もでき女性の扱いに長けているのになんだか怖いひとだと思う。主人公目線の話なのに淡々と...
大学生ってこんなに大人なのかな…すごいな…。自分の幼さに不安になってくる。 観覧車の光に照らされた1本の陰毛の使い道を考えるシーンが好き。あと麻衣子の幼いときの記憶のシーン。 主人公は頭もよく運動もでき女性の扱いに長けているのになんだか怖いひとだと思う。主人公目線の話なのに淡々としているから、読んでいるこちら側の感情の方が揺れ動くのがよく見えて恥ずかしい。
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好みかと言われれば、好みではないけども。 若い作家が書いた感じ。 山田詠美の選評の「身も蓋もない下品な表現」が多々ありますw
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公務員を目指す大学4年生の主人公は、ラグビーで鍛え上げた肉体と強い規範意識を持っていて、そのストイックなまでの自意識が読む者に若干の違和感を抱かせるが、それでも、公私にわたって順調に暮らしている。しかし、その自意識と、周囲との微かなズレが次第に大きくなって、小さな破局を迎えてしま...
公務員を目指す大学4年生の主人公は、ラグビーで鍛え上げた肉体と強い規範意識を持っていて、そのストイックなまでの自意識が読む者に若干の違和感を抱かせるが、それでも、公私にわたって順調に暮らしている。しかし、その自意識と、周囲との微かなズレが次第に大きくなって、小さな破局を迎えてしまう。 芥川賞の選評を見ても、この主人公に注目が集まるが、それはそうとして、同期の膝という男の独特の発想や話し方も本書の強いアクセントになっているように思う。類は友を呼ぶかのようだが、主人公と交際していた麻衣子や新しい恋人の灯にしても、普通ではない。 主人公が、ちょっと不道徳なことを思いついて、でも、自分は公務員を目指しているのだからやめておこうというシーンが幾つか出てきて、興味深かった。
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第163回芥川賞受賞 感性がすごく若い。いいなー。ぐんぐん読んで一気に読みきった。リズムもいいし、適度に気持ち悪くて、でもわかるなー。とくに麻衣子のした感じ、わかるなーってわかりたくないけどわかっちゃうんじゃないでしょうか、女性の皆様。 セックスを覚えたてほやほやの女子の性欲、...
第163回芥川賞受賞 感性がすごく若い。いいなー。ぐんぐん読んで一気に読みきった。リズムもいいし、適度に気持ち悪くて、でもわかるなー。とくに麻衣子のした感じ、わかるなーってわかりたくないけどわかっちゃうんじゃないでしょうか、女性の皆様。 セックスを覚えたてほやほやの女子の性欲、怖いなー。
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読み始めから読み終わりまでずっと気持ちが悪かった。 なんなんだろう、この気持ち悪さは。 母校でラグビーのコーチをする大学四年生。公務員試験を挟んだ数か月間の話。 筋トレで身体を作り、高校の恩師の家で肉を食べさせてもらう。恋人と別れ新しくできた彼女との異常なほどのセックスの日々。そして破局。そのすべてを淡々と語る主人公が気持ち悪い。思考がゆれ、ぶれ、ズレ、戻る。何かを深く考えているようでいて、その考えていることにほとんど中身はなく、考えるために考えているけど考えても仕方ないから考えるのを止める、という感じでもしそばにいたらちょっとしっかりしなさいよ、と言いたくなるけれど、これはこれでそれなりに友だちもいるようなので、それはそれでいいのか。と、読みながら感想もゆれぶれズレ戻る。 元彼女の子どもの頃のエピソード。もしもそれをもっと早くに語れていたら何かが変わったのだろうか。いや、変わらないな。彼は多分何があっても彼のままだろう。内側と外側がつるんとつながった管のような、そんな管なんて存在しないかもしれないけど内臓が身体の外側にあるような、そんな気持ち悪さ。気持ち悪いと何回も書きながらずっとこの気持ち悪い主人公のことを考えてしまう、ホルモンあんまり好きじゃないけど時々食べてくなっていつまでも噛み切れなくてずっと口の中で咀嚼し続けてしまうようなそんな感じ。
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