破局 の商品レビュー
映画版「青春の蹉跌」の駄メイク
主人公がラグビー部で内面が虚無でルールには忠実で性欲旺盛で二人の女の間を行き来するってどう考えたってショーケン版青春の蹉跌の設定まんまでしょうが。 若い世代釣って小銭儲けするバカな真似はやめろ。
印税古事記
オーディブルで聴きました。 陽介は自分の先輩にいたら嫌だけど、いたって普通。 最後は運が悪かった。 素直過ぎて女に振り回された。 毎度警官がわいせつ罪系で逮捕されるニュースが入るのは、作者の警官への不信感(恨み?)を表しているようで、最高。もっと入れてくれてもよかった。 いろ...
オーディブルで聴きました。 陽介は自分の先輩にいたら嫌だけど、いたって普通。 最後は運が悪かった。 素直過ぎて女に振り回された。 毎度警官がわいせつ罪系で逮捕されるニュースが入るのは、作者の警官への不信感(恨み?)を表しているようで、最高。もっと入れてくれてもよかった。 いろいろとおかしくなったのは、あかりのアパートの部屋の例の女のせいかもしれない。 男の考えてることが、ダイレクトに文章になっていて清々しい。 女の、しれっと、悪気はありませんけどなにか?的な完全犯罪的ずる賢さも、ムカつくが呑み込むしかない。 面白かった、というか、興味深かった。浮気するときってこんな流れなんだな。普通にモテる男はこんな感じなんでしょう。
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2020年上半期の芥川賞受賞作。 さらさらと読むことが出きた。 芥川賞は純文学のカテゴリーだということだが、これがそうなのか?という感じ。メインの登場人物は、主人公の陽介(大学のラグビー部でコーチをしながら公務員を目指す大学4年生) 麻衣子(将来政治家になることを目標にしている...
2020年上半期の芥川賞受賞作。 さらさらと読むことが出きた。 芥川賞は純文学のカテゴリーだということだが、これがそうなのか?という感じ。メインの登場人物は、主人公の陽介(大学のラグビー部でコーチをしながら公務員を目指す大学4年生) 麻衣子(将来政治家になることを目標にしている陽介の恋人) 灯(陽介の友人のお笑いライブで出会い、陽介と付き合うことになる1年生) くらい。 陽介のセックス中心の日常が描かれていて、これが大学生の日常なのか?って思ってしまう。 最後にセックスとは違った動きがあったが、この小節で何を表したかったのか、わからなかった。 芥川賞選考の基準も。
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ゾンビのように肉体的な快楽に執着している主人公がゾンビのように興味のないものに対しては無関心なまま過ごしている。 自分の弱さを認めることが出来ない主人公が最後に見た風景は安堵の風景だった
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かなり主人公(大学生男)の日常、 本来なら人には見せない言動が 細かく書かれているから、そこだけ注目すると ただただ主人公が気持ち悪い小説で終わってしまう。 でも、この主人公の 大学4年生でお酒も飲んでて後輩もいて 就活しててなんなら公務員試験受けようとしてて 恐らくもう大人の...
かなり主人公(大学生男)の日常、 本来なら人には見せない言動が 細かく書かれているから、そこだけ注目すると ただただ主人公が気持ち悪い小説で終わってしまう。 でも、この主人公の 大学4年生でお酒も飲んでて後輩もいて 就活しててなんなら公務員試験受けようとしてて 恐らくもう大人の男として本人は思ってるけど 行動や考え方がまだまだ学生な感じ。 が妙にリアルだった。 父親に言われた、女性には優しくしろという言葉を 本人は守ってるつもりだけど まだちょっと優しさについては勉強不足なところかな〜なんていうのも主人公の未熟さを感じた。 この先この主人公がどうなったかは気になるけど でもきっとこの出会いと経験は彼の成長に繋がるだろうなと思いながら読了した。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
世間的には“勝ち組”な主人公が最後には淡々と破滅する話。 健全な肉体、学歴、頭脳、お金(親のだけど)、公務員という就職先、恋人を持っているが、夢や理想、情といったものが欠落し、人生を他人事のように俯瞰し生きている主人公。(恋人に優しくするのは、情ではなく父の教えからだ) この主人公は、今時の若者が理想とする/またはそれを偶像化した人物なのではないだろうか。 夢や理想といった“無駄”なものを持たず、筋肉・学歴・“安定した”就職先などの“実用的”なものを欲するのは、作者と同年代の私の周りのマジョリティだと言える。 そういった世間的には「正しい」とされる主人公が、夢や理想や愛を持つ友人・恋人の中で、それらを持たない/理解しないことから破滅する、そういう話に私には読めた。 タイパや効率、“実用性”に奔る私たち世代、ひいてはそれを良しとする今の社会への静かな皮肉の物語だと感じた。 この主人公の生き方を「良い」と感じる読者(おそらく現代の大半の人がそうなのではないだろうか)にとっては、読後感はあまり良くないだろう。 それすらも、作者の意図なのではないかと勘繰ってしまう。 同じようにハードボイルドでマチズモ的男性を主人公として描いている村上春樹作品とは、一見同じ匂いを感じるが、それらを好意的に描く村上作品と、未熟なハードボイルドを描く本作は、真逆/村上春樹的世界への風刺にもなっているのかもしれない。
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資質にも恵まれ品行方正で健全に人生を送ってきた男性が恋愛関係をきっかけに破滅する。人を傷つけないように、道徳に反しないように、正しいことしかしていないのに世界が歪んでいく不思議な感覚。 とても好きな小説でした。
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これから伸びる力のある作者だと思った 破局 その通り 振った女性の復讐? その女性が子供の頃変質者から逃げる話 好きな女性が逃げる 拒絶 同意と同意でないもの 反転
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物語の初めから最後まで不穏な空気を纏っていた。何が悪いわけではないのに崩れていく感じが巧みでした。 健康な肉体を持ち、公務員試験にも受かり、将来何の不安もないような若い男が2人の女性の間でだんだん崩壊していく。トレーニングのパワハラ具合が静かに変わっていく何かを示唆している。 ...
物語の初めから最後まで不穏な空気を纏っていた。何が悪いわけではないのに崩れていく感じが巧みでした。 健康な肉体を持ち、公務員試験にも受かり、将来何の不安もないような若い男が2人の女性の間でだんだん崩壊していく。トレーニングのパワハラ具合が静かに変わっていく何かを示唆している。 最後、どうかこの男がまた健やかになれますように、と願った。
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