女帝 小池百合子 の商品レビュー

石井妙子(著者)

2022/06/02

小池百合子の嘘にまみれた人生を暴く。衝撃的でめちゃくちゃ面白い本。

こんな映画やドラマで見る悪役政治家みたいな人間が本当にいるのか。 元々薄っぺらい人だとは思っていたけど、ここまで偽りに満ちた人だとは思っていなかった。

持てる武器は全て使い目的を達成しようとする姿勢は凄まじく、会社の社長やタレント等でその能力が発揮されればまだ良かったのだろうけど、それがただの権力欲のために使われてしまっているのが最悪。

そんな人を政治家にしていいわけがない。 都民全員が読むべき本だと思う。

2022/04/26

嘘で固められた経歴、を言いたいのだろうが、ちょっと話があちこち行き気味。筋をスパッと通して書いてくれた方が良かったかなぁ。

2022/04/16

産まれながらのコンプレックスや家庭環境が、小池に与えた影響は大きい。「嘘をついてはダメ」と言う家庭で当然育むべき教えは、小池家には無かったのだろう。学歴詐称、所属する政党や推挙して貰った党首との関係も「今自分にとって価値がないと判断したら、容赦なく捨て去る」ドライと言うよりも自分勝手で恩知らずな所がある。全てが自分本位で行動する事しか出来ないので、当然ながら親友や本当の支持者もいない。
私は恥ずかしながら、今までの小池百合子に対するイメージが大きく変わってしまった。それだけインパクトのある内容だったし、読んでいて面白く引き込まれた。著者の石井氏は、小池さんに何か恨みでも有るのですか？と問いかけたくなる位徹底して小池百合子を糾弾している。東京都民のみならず、全国民に是非読んでいただきたい本です。

2022/03/30

一瞬、この本の評価を小池百合子への評価と混同して星3つにしそうになったが、取材、考察、スケール含めて夢中になって読める秀作。小池百合子の評価なら、星1つで良いのでは、となるかも知れないが、心のどこかで、自己プロデュースを駆使して成り上がった努力と才能、度胸や行動力に畏敬を感じている。例え、それが嘘に塗り固められていたとしてもだ。常人にはできない。

読みながら感じたのは、この本が、竹中平蔵を描いた『市場と権力…』に酷似している事。いや、作者が触れた通り、小池百合子が竹中平蔵に似た所があるというべきか。他にも、小泉進次郎にも似ていると書かれているし、読み手としても共感する。つまり、パフォーマンス重視で、他人との関係性は手段と割り切り、内容よりも見栄えを気にする生き様。政治家なんて多かれ少なかれ、そういうタイプが多いし、そうじゃなくてはやれない、だろう。

カイロ大学卒業云々は、私にとってはどうでも良い。責任ある立場の人間の誠実さがどうというのはあるかも知れないが、当の大学の教授が加担して証明書作成するなら、それまでの事。そこにどんな権威を見出す必要があるのか。寧ろ、その胡散臭さ、あるいは、そんな情報まで操作できる実力があるといった見方で分析する事もできるだろうか。

舛添要一と付き合っていた話は知らなかった。それと、北朝鮮の拉致被害者を前にして、見付からない自分のカバン、私のカバン拉致されちゃったの。無神経な失言だけれど、気が利いたジョークにも見えるし、ジョークが言えるという事はやはり、拉致被害者に全く感情移入していないという事。

自己プロデュース重視で他人に感情移入しないナルシストは、結局、サイコパスであり、政治家の素質と言えるのかも知れない。

2022/03/14

まさか本当に政治能力が皆無の人が都知事まで上り詰めることが出来るなんて。
小池さんにはある意味脱帽。
そしてこの人を選んでしまう、選ばれてしまう状況にも愕然。

2022/03/07

このテの本を初めて読んだが面白かった。ここに書かれていることが全て本当なら都政を預けるトップとして我々もしっかり考えないといけない。
しかし政治の世界で生き延び頂点を掴むために自分の物語を創りあげるという点に関しては、ある意味共感もできるし、手段はどうあれ努力したであろうことは称賛しても良いのかもしれない。

2022/01/31

大作映画を観終えた気分。

恐ろしい。まさに女帝だ。いかに自分たちは政治家の表面、それもマスコミらによって創り上げられた虚像しか見ていないかがよくわかる。エジプトでルームメイトだった女性の勇気ある告発に、そして著者の勇気ある執筆を称えたい。

小泉進次郎がなんだかかわいくさえ見えてくるくらい、小池百合子という人間の底知れぬ野望とパフォーマーとしての才能が怖い。

小池百合子に限ったことではなく、人物や物事の全容を100%の真実という形で知ることなんて出来ない。それでも我々はあまりに情報を鵜呑みにしすぎていないだろうか。情報化社会の現代に生きる全ての人間が本作を手に取り、今一度自分の考え方や生き方を見つめ直すきっかけになればと切に願う。

2022/01/30

過去を知っているがゆえ、権力者になった彼女に怯えるかつての同居人。よくぞ取材を受けてくれた。でもほとんど彼女には響いていないのだろうな！
　小池百合子の本性をあきらかにした渾身の一作だ。まさにサイコパスだった。

2022/01/24

p61 エジプトでは現在も、口語（アーンミーヤ）と文語（フスハー）が明確に別れており、日常では口語使われている。一方文語はコーランに典型的な四世紀から続く古語で、アラブ各国のインテリ層の間では、この文語が共通語として使用される。

文語は大変に難解で、エジプトの庶民階級に非識字者が多い理由もここにある

p195 日本新党　党財政の苦しさに直面　当選した議員全員に月５０万を運営費として党に入れとほしいと頼んだ。反発の急先鋒　小池百合子、野田佳彦、茂木敏充

p350 ２５年近く国会議員をしてきて、若狭さんみたいな頼りない政治家未満の人と、野田みたいなチンピラしか小池さんの傍らにはいない。小池さんには仲間がいない

2022/01/23

すごかった…東京都民だけど、こういった人格の人が都知事って知らなかった…

一貫して「見たいものを見せてあげる」精神で、国民の私たちが翻弄されているのか、私たちが小池百合子という人生を翻弄させてしまったのか、分からないと思った。
これは、小池百合子さんの人格だけの課題ではなく、メディアや収賄や差別などが蔓延り利己的な財政界、メディア頼りで政治に無関心な国民、色々な人が課題に思うべきだと思う。私たちが本気で正しい政治を求めていれば、もう少し本質的なことを百合子さんもやっていたのではないかなと思う。

でも、ずっと関心の薄かった（良くないけど）政治に関して興味を持って主体的に調べたり、構造を理解しようと努められたのは自分的にはよかった。いつも選挙には行っていたけど、人というよりかは政党の政策を大まかに見て投票していた。でも、今後はその時だけでなく、政策がそもそも遂行されているのかとか定点観測していかないといけないなと思った。

正直、他の政治家のことは知らないのでもしかしたら小池百合子が異常なのか？まだ普通なのか？どうなのか？（賄賂とかはあまり多く題材に上がってこなかったので）という点に関しては、疑問が残ると感じた。