三体 Ⅱ(下) の商品レビュー
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【下巻】 下巻に入り、四百年先の避けられない危機に対して、ようやく二百年程度時代が進んで、地球の方もいよいよ大艦隊展開そしてリアルコンタクトへ…でもすぐの黒暗森林〜( ;ノд-) それでも行くのだ? がんばれヘッポコ学者?o(`・д・´)o!!! 第二章「呪文」を上下巻で分けたのは原田マハ「風神雷神」方式と同じで効果的(`・ω・´)b 解説では作家の陸秋槎氏が「宇宙社会学」「黒暗森林」理論について詳細に説明有り。 三体III死神永生は来年春刊行との事〜
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いやー、評判どおり面白かったなあ! フェルミのパラドックスについては、前からこのように思っていたけれど、そうか…その先に愛を育てれば、銀河連邦が可能になるかもなのだな! 多数のオマージュやリファレンスの中でうれしかったのは、日本の防衛大臣が大真面目にヤン・ウェンリーの言葉を引用す...
いやー、評判どおり面白かったなあ! フェルミのパラドックスについては、前からこのように思っていたけれど、そうか…その先に愛を育てれば、銀河連邦が可能になるかもなのだな! 多数のオマージュやリファレンスの中でうれしかったのは、日本の防衛大臣が大真面目にヤン・ウェンリーの言葉を引用するところと、未来都市における巨大樹木居住空間の描写が『ハイペリオン』(つーか『エンディミオン』)の世界樹みたいなところ。『天冥の標』にも出てくる感じだけど、巨木信仰者として首肯。 しかしなんといっても大史サイコー、カッケー! 今回はマッチングもやってのけるしw アニキ、私にも夢見たとおりの恋人を探してきてくださーい。
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素晴らしい結末だった。ネタバレにもなるが、宇宙という暗黒では生命体は互いに疑心暗鬼にならざるを得ない。そうなると、お互いの位置関係を一方的に明かすだけで、一気に緊張が走り、宇宙は殺戮しあう地獄へと様変わりする。本書は宇宙人と地球文明との戦争というフィクションだが、お互いのコミュニケーションこそが最大の火種の種になるという、まるで現代の国家間の争いを暗示してるようで、めちゃくちゃ面白い
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この終わりかたは、意外だった。今回の上下巻は、かなりひねりの効いた戦略ゲーム的なアイデアが、たっぷり入っていた。なかなかの力作。 でも、ふと小松左京は、もっとすごいなあと改めて思うのです。
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もうね、スケールがね、誰も追いつけない。残りページが少なくなるにつれ、読了後の三体ロスが恐怖でならなかった。傑作。
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結局、呪文は何で、なぜ愛が救ったのか?ようわからん。黒暗森林の宇宙の中、猜疑連鎖を逆手にとって、位置情報を発信することと、三体をも愛することなの?
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読み終わってしまいました。 黒暗森林は3部作のうち2部にあたり、訳者あとがきによると、3部は来年の春に刊行らしい。 ら、来年の春!?と頭を抱えた。 でもキリの良いところで終わってくれたので良かった。 これまでで一番つらかった場面、章北海が亡くなった後のシーンは、なにも叙情的な言葉はなく淡々としているのに文明存続というものの過酷さに思わず涙が出た。 章北海は作中人物にとってだけでなく読者にとっても心の支えだった。でも彼を上回る判断力のある存在がこちら側にいるということが慰めにもなる。 合議の意思決定において、実際はこんな風にいくかな?と疑問に思う部分もある。例えばレイ・ディアスの地球を人質に取った作戦を聞いた途端、世界が激昂したがわたしは別に良い作戦だったと思う。それが投石されて亡くなるとは……。 しかし人間の想像力というのは本当に貧相なので、人の気持ちは分からないのだ。粛々と読んだ。 相変わらずの史強の安心感!史強が大丈夫と言うなら信じてみようという気持ちになる。3部にも登場してほしいな。 やはり第1部のワン・ミャオは既に亡くなっていた。どこかで救世主のように登場するかと期待していたので残念だった。 タイトルの黒暗森林とはずっと地下世界を指していると思っていたが、後半で全く別の意味に変わった。表紙もミスリードを意図しているように思う。
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いっぺん読んで、オモロかったけど色々読み飛ばしてる気がしてもう一回「三体Ⅰ」から通して読んだらやっぱりだいぶ読み飛ばしてたわ。あれだけ最強に見えた三体人を最後交渉の場に引きずり出すとか人類もまだ捨てたもんやないとか、とはいえ進化の方向というか宇宙の真理ってそっちなの?って暗くなったりいろいろ忙しい。
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SF小説ってそんなに読んでないのかもしれないが、映画とか含めて、今まで自分がみたり読んだりしたSF作品のなかで1番面白いと感じた! 黒暗森林って何のことだろうって読みながら思ってたけど、そういうことか!! 自分も宇宙社会の真理がそうだとしか思えなくなってきたw 未来の文明、すごす...
SF小説ってそんなに読んでないのかもしれないが、映画とか含めて、今まで自分がみたり読んだりしたSF作品のなかで1番面白いと感じた! 黒暗森林って何のことだろうって読みながら思ってたけど、そういうことか!! 自分も宇宙社会の真理がそうだとしか思えなくなってきたw 未来の文明、すごすぎ。想像力をかきたてられまくった。IOTと合成生物学が発達したら、あんな感じなのかもな。個人的にはサイボーグ化とかもしてるような気がする。 それでも、あくまで量子世界とかのことは分からないままでの技術。量子世界だったり、重力場だったり、時間を理解できるようになったら、どんな世界になるんだろう。自分が生きてるうちは無理なのかな。とか考えて勝手にちょっと寂しくなったw 終わり方めっちゃ好き、1作目をはるかに越す面白さでびびった。前作が本当に序章に過ぎなかったんだってことがよくわかった。
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I は最初から最後まで終始「何が起こっているんだ」と頭を抱えながらジェットコースターのような気分で読み続ける感覚があった。それに比べると、何が起きているのかはある程度見えてしまい、ミステリ的要素を失った II は、個人的には比較的単調に感じた。興奮できたのは最後の3割ぐらいで、それ以外はそこまででもない、という具合。もちろん全体の構成上、最後までカタルシスを温存して、それ以外の部分は長大な「溜め」の部分なので致し方ない。 結末は非常に面白くて、フェルミのパラドックスをゾクゾクする形で持ってきてくれたし、こうなるとは予想外だった。まさか終末決戦を待たずして、三体世界との決着がついてしまうだなんて。地球も三体世界も、読者さえもペテンにかけて、2つの文明を人質に脅迫を行なった羅輯は、まさに面壁者そのものだった。 不満もいくつかあって、1つがその面壁者に対する作中での扱い。面壁者のことは表面的な振る舞いから評価してはならないはずが、結局その原則が貫かれたのは最初に羅輯が「面壁者をやめる」と言ったときだけだった。彼が何も仕事していないように見えたり、一見意味のわからない「呪文」を送ろうとしても、少なくとも国連だけは彼を嘲笑ったり、軽視したりするべきじゃなかっただろう。面壁者計画を自分たちで考えていながら、その本質を自分で理解できていなかったかのような国連メンバーの言動は疑問でしかなかった(クライマックスへの「溜め」だとは理解しているが)。 もう1つが二世紀経過時点における、人類の楽観。あのレベルの技術発展で、なぜ三体文明を駆逐可能と人類は楽観できていたのかが腑に落ちない。章北海と東方のやり取りからも察せられる通り、人類の危機意識というものが二世紀の間に欠如してしまったんだろうか。先の国連の件とあわせ、どうも人間の心理に対する描写には説得感を感じない部分が大きかった。 さて、三体世界の脅威に怯えていたかと思いきや、それ以上の脅威が宇宙に存在することが明らかになったわけだが、ここから III では何が描かれるのか、まったく予想できなくなってしまった。スケールはさらに大きくなるとのことなので、期待して待ちたい。
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