三体 Ⅱ(上) の商品レビュー
序盤(最初の三分の一ぐらい)は説明的な描写が続き、ミステリー要素も特に無くてあんまり盛り上がらず。魅力的な新キャラも新設定もなく、ワクワクしませんでした。 しかし、それは完全に壮大な前振りでした。 羅輯が面壁者に指定されてから、明らかに物語のギアが入りました。地球を救う作戦を...
序盤(最初の三分の一ぐらい)は説明的な描写が続き、ミステリー要素も特に無くてあんまり盛り上がらず。魅力的な新キャラも新設定もなく、ワクワクしませんでした。 しかし、それは完全に壮大な前振りでした。 羅輯が面壁者に指定されてから、明らかに物語のギアが入りました。地球を救う作戦を誰にも知られずに実行しなければいけない、というなんともこんがらがった設定にワクワク。タイラーと破壁人との対峙は特に緊迫感があり、グッと引き込まれました。 ジャンルはもちろんSFですが、羅輯の隠居生活のシーンなどはとても人文学的な情感を描いていて、不思議な感覚になりました。 ただ、若干史強がカッコよく描かれすぎてるような気がして、違和感を感じました。前作の方が彼の良い部分と悪い部分が描かれていて、バランスが良かった気がします。 いずれにせよ、楽しい読書体験でした。次巻にも期待してます。
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上下巻感想。 前作を最初読んだ時はそこまでピンと来ず、読み直してその面白さに気付いたけど、今作は最初からぶっちぎりに面白い。(冒頭であの蟻の描写はちょっとどうかと思うけど。) 何が起こってるのか分からないミステリー的な構成の前作と違って、「400年後の襲来の為に全人類が対...
上下巻感想。 前作を最初読んだ時はそこまでピンと来ず、読み直してその面白さに気付いたけど、今作は最初からぶっちぎりに面白い。(冒頭であの蟻の描写はちょっとどうかと思うけど。) 何が起こってるのか分からないミステリー的な構成の前作と違って、「400年後の襲来の為に全人類が対策を考える」という明確な目的があって読みやすいし、そもそも燃える。 "面壁計画"や"破壁人"、"精神印章"、"猜疑連鎖"などのまさにSF小説らしいワードやアイディアが満載なのも嬉しい。 SFエンタメ小説として超弩級の大傑作。
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読書備忘録656号。 ★★★★。 記念すべき品川区立図書館第一号! 第Ⅱ巻は三体文明との4.5世紀後の戦いに向けた人類の足掻きです。 三体文明を神と崇める派閥は、地球三体協会となり、地球に送り込まれた量子コンピューター智子(ソフォン)を介して三体人とコンタクトを続ける。 徹底抗戦派閥は惑星防衛理事会として、4.5世紀の間に対抗戦略を確立しようとする。そして、宇宙軍。 設定が面白い。三体人のコミュニケーションは思考がそのまま他人に伝わるというもの。即ち、他人を騙したり嘘をついたり、秘密にする、という概念がない。 そして量子コンピューター智子。すでに地球上のあらゆるところに存在し、ディジタル化された情報や技術のすべてを監視し、三体艦隊に送る。そして、データ改竄などで地球の技術開発を邪魔する・・・。 防衛理事会は、智子にバレない手段として、脳みその中で考え、それを一切表に出さないという純アナログ戦略を立案する。そして三体人と戦う戦略を立案することに選ばれた者たちが面壁者と呼ばれる。 そして、三体協会は面壁者の思考を暴露すべく、破壁人と呼ばれる連中を送り込む! さてさて上巻だけでも十分面白いが、コールドスリープで主要登場人物が冬眠しながら、足早に4.5世紀が展開される(と思われる)下巻が楽しみです! あと、銀英伝のヤン・ウェンリーなどが登場するなど、作者の日本SF知識が半端ないのがうれしい!
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『思想が完全に透明である社会とはどのような社会なのですか?』 『宇宙への脱出は、そもそも不可能なんだよ。最大の問題は、だれが去り、だれが残るかってことだ。これは普通の平等とはわけが違う…人類のもっとも基本的な価値体系と倫理の最低ラインが崩れさってしまうんだよ』 『もうすぐ太陽が沈...
『思想が完全に透明である社会とはどのような社会なのですか?』 『宇宙への脱出は、そもそも不可能なんだよ。最大の問題は、だれが去り、だれが残るかってことだ。これは普通の平等とはわけが違う…人類のもっとも基本的な価値体系と倫理の最低ラインが崩れさってしまうんだよ』 『もうすぐ太陽が沈みます。お嬢さんは怖くないですか?』 宇宙にはさまざまな知的生命体が存在している。 その中で、もし異なる文明の生命体が出会ったならばどうする?話あう?恐らく最善の策は、やられる前にやってしまえ、である。 だから簡単にこちらの所在を教えてはならない。 これが暗黒森林。
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あれ、あれ? おもしろいぞー笑 難しい言葉もたくさんだけど、続きが気になって スラスラ読んじゃったー!! 三体文明と地球文明の違いは、コミュニケーションの仕方。 三体文明では、思ったことも相手に伝わるみたい。 だから、地球文明のように自分の心の中だけの考え っていう発想はない。...
あれ、あれ? おもしろいぞー笑 難しい言葉もたくさんだけど、続きが気になって スラスラ読んじゃったー!! 三体文明と地球文明の違いは、コミュニケーションの仕方。 三体文明では、思ったことも相手に伝わるみたい。 だから、地球文明のように自分の心の中だけの考え っていう発想はない。 そこに視点を当てて、面壁者という存在を作り上げた。 面壁者は、三体文明と戦うために作戦を自分の中だけで 練り上げなければならない。 だって、言葉とかデータにしたら智子にバレちゃうから。 そんな面壁者は4人いる。 そのうちの一人、羅輯(ら しゅう) が、話によく出てきたよ。 おもしろいんだけど、羅輯と理想の彼女とのシーンは なんだかむず痒かった…。 そんな女いる? と心の中でツッコミましたー笑
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より具体的に策が練られていくことで面白さが増した。自分でもどう倒そうか考えてしまう。スラスラ読み進めることができないのはなぜかわからない、、
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I に負けず面白い。長編であり、ずっと刺激が強いとはいえないので、200ページくらいまで進んで、やっと調子が出てくる感じ。
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正直1冊目はそれほど面白いとは思わなかった。ただ2冊目に入り、スケールの大きさに少しずつ頭が慣れ始めて来た。どこまでこの物語は広がっていくのか…。「百億の昼と千億の夜」をどこかで思い出させてくれるような…。 SFであると同時に、それ以上に、人類に対するラブストーリーなのかもしれな...
正直1冊目はそれほど面白いとは思わなかった。ただ2冊目に入り、スケールの大きさに少しずつ頭が慣れ始めて来た。どこまでこの物語は広がっていくのか…。「百億の昼と千億の夜」をどこかで思い出させてくれるような…。 SFであると同時に、それ以上に、人類に対するラブストーリーなのかもしれない…。
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主人公を変えての続刊。冒頭から墓碑銘に関する執拗なアリ目線描写でなんじゃこれ感はあったが、面白さは1巻から引き継がれていて何より。下巻では冬眠明けの未来まで飛ぶのか、それとも現代に残された人々の話をやるのか。まずは読み終えてからにしたい。
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羅輯の妄想彼女からの荘顔との夢の生活の描写が長い。理想の女像がいかにもでムカムカイライラ… 後半この部分活きてくるんだろうか。じゃなきゃ読み飛ばせばよかった。
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