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少年と犬 の商品レビュー

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605件のお客様レビュー

  1. 5つ

    187

  2. 4つ

    248

  3. 3つ

    115

  4. 2つ

    21

  5. 1つ

    4

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2023/12/23

短編で繋がっていて、犬「多聞」が南に向かう5年間の様々な人間との関わりが記載されている。 もう終わりかなと思ったら最後の最後で泣けた。結構読みやすくて、良い作品。

Posted byブクログ

2023/12/07

東日本大震災で野犬となった「多聞」。多聞はひたすら南を目指し南下する。めぐり合う人たちは誰もが傷つき今をもがいている。触れ合う人たちに寄り添いながら多聞は南下し続ける。多聞が探し求めていた人に会えた時、多聞との絆が奇跡を起こす。とても良かったです。悲しい結末でもそれが暖かい涙を誘...

東日本大震災で野犬となった「多聞」。多聞はひたすら南を目指し南下する。めぐり合う人たちは誰もが傷つき今をもがいている。触れ合う人たちに寄り添いながら多聞は南下し続ける。多聞が探し求めていた人に会えた時、多聞との絆が奇跡を起こす。とても良かったです。悲しい結末でもそれが暖かい涙を誘う。

Posted byブクログ

2023/12/01

連作短編集。震災で飼われついた家族と別れてしまった犬が、南へと旅をしていく。5年もの歳月をかけて最後に行き着いた場所で出逢った少年と犬は、昔、飼い主に連れられていった公園で毎日のように遊んでいた少年だった。飼い主のおばあさんが震災で亡くなったことを確認した犬は、少年のもとへと向か...

連作短編集。震災で飼われついた家族と別れてしまった犬が、南へと旅をしていく。5年もの歳月をかけて最後に行き着いた場所で出逢った少年と犬は、昔、飼い主に連れられていった公園で毎日のように遊んでいた少年だった。飼い主のおばあさんが震災で亡くなったことを確認した犬は、少年のもとへと向かったのだろうか。犬は、熊本の震災時に少年を庇い、あの世へと旅立っていく。 胸をうつ話。震災で飼い主を亡くしたペット達は、どうなったのか、利口な彼らは、その後どのように生きていったのか。考えただけで悲しくなる。

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2023/11/12
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とても読み易く、一つ一つのエピソードが胸を突かれるストーリーでした。光に逢いたがっていた多聞。犬はとても賢いんだなと改めて思いました。 震災がテーマで、重い感じでした。感動して涙が出てしまいました。

Posted byブクログ

2023/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東日本大震災から半年後、和正は駐車場で犬を拾う。首輪には『多聞』と名前が書いてあった。多聞は家族に明るい笑顔をもたらすが、和正は母の介護費用を稼ぐために強盗団の手伝いをすることを決意する。従順な多聞が散歩のときに抗う様子から、この犬は南に行きたがっているのだと、和正は確信した。 多聞という名の犬と6人のオムニバス。多聞はどこに行くのか。大切な人に会えるのか。そして今、多聞と関わっている人はどうなっていくのか。 読みやすく、多聞の賢さと癒しに引きこまれながらどんどん読めます。 私にとって馳星周さんは『不夜城』のアンダーグラウンドのイメージが強かったので、こんな優しいお話とは…と思いながら読み進めました。 多聞、タモン、トンバ、クリント…と違う名前で可愛がられながらも本当に会いたい人を忘れない多聞。多聞の幸せを祈りながら人生の区切りをつける不器用な人々に、人生の哀しさを感じながらも前向きな気持ちになりました。 以前から犬を飼いたいと思っていたので、この本を読んでますます飼いたくなりましたが、「こんな賢い犬はおらんから冷静に」と自分に言い聞かせています。

Posted byブクログ

2023/11/09

飼い主不明の犬 その名も「多聞」 6つの短編では、多聞が行く先々で様々な人に出会い、引き取られ、寄り添う人たちに大きな愛を与えていく。 人々は多聞の愛に気付き、癒されていく一方で いつも多聞は決まった方角を向いていた。 多聞は何を求めどこへ向かおうとしているのか。 確かに犬は...

飼い主不明の犬 その名も「多聞」 6つの短編では、多聞が行く先々で様々な人に出会い、引き取られ、寄り添う人たちに大きな愛を与えていく。 人々は多聞の愛に気付き、癒されていく一方で いつも多聞は決まった方角を向いていた。 多聞は何を求めどこへ向かおうとしているのか。 確かに犬は、人とは喋ることができない。 けれど人の心を理解しようと寄り添ってくれる。 そして人との絆を深くしていく。 だから私も犬が好きなんだよなぁとワンちゃん愛が溢れて止まらなかった。 セラピードッグなんて専門犬がいるくらいなのだ。 きっとそういう意味でも、確かに犬は神様だか仏様だかが遣わしてくれた生き物なのかもしれない。 ただ、多聞の引き取り手は、ちょっと幸薄い人が多過ぎる。読み進める度に少しずつ陰鬱な気分になってしまった。 きっと多聞が人に化けることが出来たら 「どんだけ生き証人にすれば気が済むん?」 と突っ込むだろう。笑 最終章は予想できていたにも関わらず、涙が溢れてしまった。馳星周さんの犬に対する並々ならない愛情を感じた。 特に、愛犬家は胸を打たれる作品。 泣ける感動作品を読みたい時にオススメ。

Posted byブクログ

2023/10/22

直木賞受賞と聞いて読んでみた 犬が様々な人に引き取られ、幸せを与えていた 文体は複雑ではなく、素直で読みやすい 何か大きなオチがあるかと思っていたけど、そこまででもなく、これで直木賞?と思ってしまった

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2023/10/21

これまで読んだことのある馳星周さんの本とは全くタイプが違っていました。 「その犬のあゆむところ」(でしたっけ?)を思い出しました。 今でも震災の傷跡が癒えていない方も多いでしょう。犬の持つ癒しの力を感じました。

Posted byブクログ

2023/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

被災後の岩手から熊本まで5年間をかけて、少年の元へ戻ってきた賢く誇り高い犬、多聞の話。 道中に出会う人々と多聞の交わりが、一つ一つ短編になっていて、でも一つの多聞のストーリーとしてまとまっている。 多聞は愛情やぬくもりを必要とする人に未来を悟っているかのように出会うべく出会い、寄り添っていく。 最後の少年との絆には号泣。 馳さんはミステリーのイメージが強く読んだことなかったけど、犬が登場する小説も多いみたいで、もっと読んでみたい。

Posted byブクログ

2023/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

少年と再会するために岩手から熊本まで5年もの年月をかけて進んでいく多聞の物語。 各章で出会う人々は、かなりの問題をかかえていたが、みんな多聞に愛情を持ってくれる心優しい人々で、よかった。 初めの章から、各章涙が出た。 再会できてよかったねと多聞に伝えたい。わたしも多聞に出会いたかった。 この小説全体を通しては、両親と右足を失った女の子の話と最後の話以外、多聞と出会った人が亡くなる場面が多く、とても苦しい気持ちになった。 動物は人を幸せにする不思議な力を持っていると思う。この小説に登場する多聞のような心優しい動物に救われる人は実際に多くいると思う。

Posted byブクログ