少年と犬 の商品レビュー

馳星周(著者)

2024/04/21

震災後の５年間、犬の多聞が様々な人と出会い、生き続け、たどりついた先は少年の元だった。
出会った人間は愚かな人が多かったけど、賢く、優しく寄り添う多聞に救われたのではと思う。
ラストの「少年と犬」感動しました

2024/04/17

東北から南にいる誰かのもとへ向かっていく犬の多聞。表題の「少年と犬」の章へ導かれていき、ラストはよかった。多聞、ほんとに賢い犬！
でも、そこに至るまでの話が、私の勝手に描いていたイメージとはちょっと違っていた。
まず、それぞれの町で出会う人（飼い主）がヤバ目な率が高い。それから、人が死に過ぎ（しかもあっけない）。
そのあたりが気になってしまって、感泣とはならなかった。感動されてる方が多いので、私の感覚がおかしいのかもしれないなぁ。

2024/04/17

　こんなに読みやすい本は本当に久しぶりです。考え直したり想像したりがなく、文字がそのまま頭に入ってきます。複雑な伏線やたとえ話がなく、全くそのままにわかることができる良い作品でした。
　複雑な伏線やたとえ話ばかりの多い村上さんとは全く対極にある作品だと思います。どちらもわたしにとってはファイブスター。人間って複雑なものですね。

2024/04/16

こういうのを読むと実際にこんな賢い犬っているのか？と思うけど物語としてはとても面白かった。東日本大震災で飼い主を亡くした犬がある少年の元へ移動していくうちに、色々な家族と出会っていく話。多聞と呼ばれる犬が出会う人たちは何かしら事情を抱えており、結果的に死を迎えることが多いがただ死ぬだけでなくそれぞれ因果に沿って死を迎えているところがよかった。
最後光を守って死ぬ多聞の勇敢な姿に感銘した。

2024/04/07

多聞は守り神か死神か？？と思いながら読み進めた。
少年を助けるべく旅をする多聞は、旅の途中で死神の気配をキャッチして、その人に寄り添い、心を癒やして、また旅を続ける。
もしかすると、死神から救う事も多聞にはできたのかもしれない。でも、少年を救うためには、その選択はできず、せめて寄り添い、死を見届ける事に徹したのかもしれない。
ただ、なぜそんなに少年と通じあっていたのかはいまいちわからなかった。
でも、少年が多聞という心の柱を受け取ることができたのは、この先の人生の支えになることは間違いない。人が強く生きていくためには、多聞のような何か支えになる、信じられる存在が必要かもしれないと思った。

2024/04/04

第163回直木賞受賞作品。
多聞（犬）は、なぜ南に向かうのか。
多聞が色んな人と出会い、最後の章で感動しました。

2024/03/27

東日本大震災。
直接の被災民じゃないけれど、自分の中で強く刻まれてる記憶。
何かに急かされるように、震災の情報を集めてる時期があった。
それが自分の中でどう影響してるかは分からないけれど、きっと生きてく上での導になってるんじゃないかな。

2024/03/26

期待しすぎた。犬を飼ってるから、何かええ話かと思ってた。
震災後の犬のお話。色々巡って、震災前に仲良かった子供と会うんだけと、最後は死ぬ必要あったかなー？犬飼ってるから、犬が死ぬのは辛いわ。

でも、こんな賢い犬はええな。

2024/03/12

犬が好きなので動物愛の物語として楽しめた。犬を主題にした本では西加奈子のさくらを超えることはなかった。ラストは感動的でストンと心に落ちる場面もあり、星4と迷った。直木賞。

2024/03/02

一気読みしてしまった。
どこから何をどう言ったらいいんだろう。
またしてもなんだか凄い本を読んでしまった。
出てくる人が次々と死んでいって、なんなんだろうと思った。
老人と犬まで読んでそういうことだったのか。と思った。
少年と犬はもう夢中で読んだ。
多聞という犬の生き様を見せつけられた。