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ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち の商品レビュー

3.9

167件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    78

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

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    1

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2021/04/22

EU離脱,緊縮財政,ロイヤルファミリーなど,何かと話題に事欠かないイギリス。ベビーブーマー世代生まれの労働者階級のおっさん達の人生が,悲喜こもごもつづられる。おっさんだって,がんばって生きている!イギリスの今が見えてくる痛快エッセイです。

Posted byブクログ

2021/04/08

UKのお国事情を労働者階級のおっさんたちを通して知る。特にブレグジットに関し、世代間や階級間での思惑の違い、対立の構図を伝えてくれる。EU離脱派と残留派の生の声を耳にして、UKの諸々の制度とその課題がみえる。これまで移民問題が論点だと、よそゴト感が拭えなかった。NHSを使い医療費...

UKのお国事情を労働者階級のおっさんたちを通して知る。特にブレグジットに関し、世代間や階級間での思惑の違い、対立の構図を伝えてくれる。EU離脱派と残留派の生の声を耳にして、UKの諸々の制度とその課題がみえる。これまで移民問題が論点だと、よそゴト感が拭えなかった。NHSを使い医療費無料って、そりゃあ緊縮財政うんぬんだの新自由主義がどうだのって以前に、いずれ破綻するわなと誰だって考えますよ。でも英国人のこだわりとイデオロギーの断片でも知れるなら、そんなもんかなと。おっさんの定義、位置付けを含めて勉強になった。

Posted byブクログ

2021/04/01
  • ネタバレ

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まあでも確かに、どこの国でもやたら声がでかい奴の言う事が聴こえるからこんな自体になってるわけで(´・ω・`)私エックス世代なのにゼット世代育ててないけど、ゼット世代が主流になったら世界は変わるのかなってちょっと期待してる。俺が俺がって言い過ぎた。今までの世代は強欲過ぎた。早く世代交代しないとほんとに未来は無くなりそうで怖いわ。

Posted byブクログ

2021/03/14

とにかく出てくるおっさん達が愛くるしい。ブレイディみかこさんのおっさん達への愛情を感じる。めんどくさいけど愛くるしいおっさん達に囲まれて生きるブレイディみかこさんのような暮らしに憧れすら抱いてしまう本。

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2021/03/10

イギリス労働者階級の様々なおっさんの喜びと苦悩がユーモアを加味して描かれる。EU離脱を境に世代差による分断やそれぞれの境遇による信念、政治と生活は密接に関わっている事がひしと伝わってくる。無関心は罪、日本における政治不信は有権者の達観ではなく一人ひとりの無知による責任の放棄であろ...

イギリス労働者階級の様々なおっさんの喜びと苦悩がユーモアを加味して描かれる。EU離脱を境に世代差による分断やそれぞれの境遇による信念、政治と生活は密接に関わっている事がひしと伝わってくる。無関心は罪、日本における政治不信は有権者の達観ではなく一人ひとりの無知による責任の放棄であろう。責任は負う・取る、ものでありどこぞの為政者のように痛感するものではない。

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2021/03/10

ブレグジットや緊縮財政をキーワードに、イギリスの所謂労働者階級の人達のリアルな生活を、軽妙なタッチの文章で描かれてるので、結構ヘビーな状況に思えるのだが、別に悲壮感が漂ってる訳ではなく、イギリスらしいパンク精神で戦ってる感じで、むしろ彼らの行動や考えがコミカルにみえてくる。 No...

ブレグジットや緊縮財政をキーワードに、イギリスの所謂労働者階級の人達のリアルな生活を、軽妙なタッチの文章で描かれてるので、結構ヘビーな状況に思えるのだが、別に悲壮感が漂ってる訳ではなく、イギリスらしいパンク精神で戦ってる感じで、むしろ彼らの行動や考えがコミカルにみえてくる。 No futureな先行きに、特に光明を見出してる訳ではないけど、逞しさを感じる。 けど、日本も他人事じゃないんだよな。

Posted byブクログ

2021/03/03

面白かったし、UK諸国の生活事情が知れて良かった。何よりおじさん達の破天荒なほろ苦い人生。これは小説じゃないけど、現実の方が奇なり。生活の面では日本はまだ良い方かと、まだ、思いましたね。2021年現在。

Posted byブクログ

2021/02/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読書記録です、まだの人は読まないでね。 副題「ハマータウンのおっさんたち」とあるように、イギリスの典型的な労働者の町、ハマータウンに生まれ育ったベビーブーマー世代、そのどまんなかにあたる1946~1964年まれで令和元年に60代のおっさんたちの日常を描いたエッセイ。『ブレグジット』と『緊縮財政』という言葉がたくさん出てきます。 近代のイギリスの現状が日本と近いものがあり、やがて同じ道(NHS@健康保険互助や公共サービス@図書館等の縮小)をたどるのではないか…と。 『ブレグジット』【Brexit】の解説. 《British(英国の)、もしくは、Britain(英国)と exit(離脱)を組み合わせた言葉。. 「ブレクジット」「ブレクシット」とも》英国の欧州連合( EU )からの脱退。. 2016年6月に国民投票で決定し、紆余曲折を経て2020年1月31日(欧州大陸や日本時間では2月1日)に実現。

Posted byブクログ

2021/02/25

英国在住の著者が、連合い(と、夫のことを呼んでいる)と、その友達を通じて、はちゃめちゃだが、どこか悲哀が感じられる'おっさんたち'の生き様、日常を綴っている。おっさんたちから見たEU離脱や緊縮財政が、不合理な問題として感じられ、憤懣に共感する。無料で治療を受け...

英国在住の著者が、連合い(と、夫のことを呼んでいる)と、その友達を通じて、はちゃめちゃだが、どこか悲哀が感じられる'おっさんたち'の生き様、日常を綴っている。おっさんたちから見たEU離脱や緊縮財政が、不合理な問題として感じられ、憤懣に共感する。無料で治療を受けられる制度として始まったNHS(国民保健サービス)が、緊縮財政のもと、治療を受けれるまでのとてつもない試練(バカバカしさに呆れる)の連続で、治療へのゴールに辿り着けない実態がリアルにコミカルに語られる。連合いの友達がみな半端でない。大酒飲みで妻子に逃げられたが、娘みたいな年頃で3人の子持ちの女性と一緒になり、仕事も辞め子守の主夫業に徹するが、EU離脱で仲違いし、和解のために'平和'の文字をタトゥーで入れようと、間違って'中和'と入れた友達ほか、不器用な人生を歩んできたおっさんの武勇伝?がエピソード形式で紹介されていく。著者の語り口の雰囲気が、実にこの手の内容にマッチしている。後半は、著者の観点により、現在のイギリスにおける各世代を定義し、その違いが説明されているが、このアナロジーは、日本にも通じるように思える。

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2021/02/17

「はじめに」でへーっとなって、第一章でなぜかすごく元気が出て、第二章で勉強できて、「はじめに」はともかく、1冊で2種類のおいしさが感じられる本だった。 「はじめに」で、あっ、これおっさんについての本だったのかと気づく。ちゃんと表紙に「ハマータウンのおっさんたち」とあるし、表紙の...

「はじめに」でへーっとなって、第一章でなぜかすごく元気が出て、第二章で勉強できて、「はじめに」はともかく、1冊で2種類のおいしさが感じられる本だった。 「はじめに」で、あっ、これおっさんについての本だったのかと気づく。ちゃんと表紙に「ハマータウンのおっさんたち」とあるし、表紙の写真もおっさんなのに。 で、読んで、そうか、おっさんが悪者になっているのは日本だけじゃないのか、と気づく。そして著者がオジサン寄りなのも、私にはちょっと意外で、さぁ読み進めようと、読む気満々で一章に進む。 第一章は、読むにつれ、どんどん元気が出てくる、不思議なおっさんたちのエピソードの連なりだった。うまい!と私が上から目線で褒めても仕方ないけど、うまいんだと思う。文章がうまいということなのだが、もちろんそれだけではない。物の見方、受け取り方、感じ方、人への視線すべてがいい感じ、ってなんでこんな上から目線な言い方になってしまうのか。とにかくおっさんみんなそれぞれに対しての著者の愛が感じられる。だから、おっさんがそれぞれ魅力的。魅力的⁉︎いや、人間っていいなぁ、おっさん伊達に年取ってないよなぁ、年取ってもそれはそれでいいよなぁ、くたびれてからが人生だ!いくらでも立ち上がれるぞ!みたいな元気をくれた。 で、この1章で終わってくれてても、全く問題なかった。なんなら、ここで終わっておいてくれた方が良かったくらいだ。 ところがそうはいかない。2章に続く。 著者の本を読むと、イギリスを教えてくれてありがとうと思う。子供時代からのヨーロッパに対する憧れ、イギリスに対する憧れが、ものすごくある私にとって、ここまでリアルなイギリスを教えてくれる人はいない。イギリスに行きたーいと思う時、労働者階級の世界を想像して行くわけでは決してない。今ならスコットランドの湖水地方を巡る自分しか浮かんでこない。その想像の世界と著者の描く世界のなんという乖離。それでも、1章を読み、著者の描く世界の魅力にしみじみしていたというのに、2章ではもう一段よりリアルな世界に連れて行かれた。 今の日本の抱える問題というのは何も日本の問題だけでないということがわかる。どの国もなんか行き詰まっていて、人々は分断される。富裕層と貧困層、老人と若者、自国民と移民…分断しておいた方が上のクラスはますます安泰でいられるのだ。 なんかグッタリしてしまうが、2章に戻り、おっさんたちを見習い、生き延びよう。 "「この国は、リッチな奴らにとっては社会主義国だ。俺らにだけ『食うか食われるか』の新自由主義をやらせといて、富裕層は『ゆりかごがから墓場まで』よろしく政治に守られている。あいつらだけ税金を節約できる抜け道を用意してもらい、規制緩和で商売もやり易くしてもらう。で、何か失敗してもあいつらだけは『自己責任』にならない。いくらやらかしても政府が尻ふきしてくれるんだ。金融危機の時だって、銀行を救ったのは市場じゃなくて、政府だったじゃねえか。」" 110ページ

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