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透明な夜の香り の商品レビュー

4.2

438件のお客様レビュー

  1. 5つ

    164

  2. 4つ

    172

  3. 3つ

    67

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    2

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2023/01/27

千早茜さんの本3冊目。 やっぱり面白かった。 ぶわーっと気持ちが込み上げる感じがたまらない。朔さんと上城、一香、登場人物がみんないい。 いつも読み始めると止まらないし、後ろに行けば行くほどほんとに止まらない。 こんな人はいないと思いながらも、何か新しい人に、感性に出会った気持ち...

千早茜さんの本3冊目。 やっぱり面白かった。 ぶわーっと気持ちが込み上げる感じがたまらない。朔さんと上城、一香、登場人物がみんないい。 いつも読み始めると止まらないし、後ろに行けば行くほどほんとに止まらない。 こんな人はいないと思いながらも、何か新しい人に、感性に出会った気持ちになっている。 薄暗い感じの空気感もよくて、読み終わってしまったがしばらくこの世界にいたいような気持ち。

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2023/01/21

なんだか今まで出会った事のない世界観でした。 読んでいる間ずっとフワフワ香りに包まれているような、明るい日差しと薄ぼんやりした暗がりを行ったり来たりしているような感覚。 それが嫌じゃなくて心地よい(u_u) 調香師の朔、探偵の新城… 朔の作る香水を求めてやって来る客達による事件...

なんだか今まで出会った事のない世界観でした。 読んでいる間ずっとフワフワ香りに包まれているような、明るい日差しと薄ぼんやりした暗がりを行ったり来たりしているような感覚。 それが嫌じゃなくて心地よい(u_u) 調香師の朔、探偵の新城… 朔の作る香水を求めてやって来る客達による事件… 誰にも言えない過去がある一香が朔によって変わっていく?変えられていく? もう細胞を作り変えられるって感じです。 とても面白かった! 偶然手にした作品でした♪初めての作家さんです♪ 直木賞受賞されたのですね(^ ^) 受賞作は当分読めないと思うので、他の作品を追いかけてみようと思います♪

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2023/01/16

終始、どこか夜の雰囲気が立ち込める物語だった。 はじめはなかなか入り込めなかったけれど だんだんこの不思議な世界を想像するのが 楽しくなりのめり込んでいった。 異常に嗅覚が優れている小川朔という人物は 鼻から入ってくる香りで 物を見て、人の心さえも読めてしまう。 はっきりした物...

終始、どこか夜の雰囲気が立ち込める物語だった。 はじめはなかなか入り込めなかったけれど だんだんこの不思議な世界を想像するのが 楽しくなりのめり込んでいった。 異常に嗅覚が優れている小川朔という人物は 鼻から入ってくる香りで 物を見て、人の心さえも読めてしまう。 はっきりした物言いで 冷酷そうにも見えるけれど その裏には優しさや弱さが隠れている気がした。 考えたこともなかった 執着と愛着の違い。 執着は悪い意味で使われ 愛着は良い意味で使われる そんなイメージしか持てなかった。 その差はもしかしたら 紙一重なのかもしれない。 新城の言葉は腑に落ちた。 朔さんにとって一香は 特別なたった一つの香りだったんだろう。 だから誰にも汚されたくなかった。 変化に対する恐怖もわかる気がした。 そして一香もまた 彼の所有物になりたがっていた。 二人は互いに必要な存在だった。 香りは永遠に記憶される。 香りを嗅いで何かを思い出すように またこの本を開いた時には きっと今のこの感情を思い出すだろう。

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2023/01/15

第6回渡辺淳一文学賞受賞作 元、書店員の一香は、偶然にスーパーに貼ってあった求人広告を見て、新しくアルバイトをする事になった。 彼女の新しい職場は、調香師の小川朔が、幼馴染の探偵・新城と、完全紹介制の、香りサロンを開いている洋館の、家事手伝い兼事務員だった。 朔さんの顧客にな...

第6回渡辺淳一文学賞受賞作 元、書店員の一香は、偶然にスーパーに貼ってあった求人広告を見て、新しくアルバイトをする事になった。 彼女の新しい職場は、調香師の小川朔が、幼馴染の探偵・新城と、完全紹介制の、香りサロンを開いている洋館の、家事手伝い兼事務員だった。 朔さんの顧客になるには、いくつか守らなければいけない約束事がある。 それでも、闇や非日常を抱えている客は、引きも切らずやってくる。 朔さんは、客との関係を「秘密で結ばれた関係」と言う。 朔さんの嗅覚は、非人間的に鋭く、その人の体調や生活環境等、最も簡単に嗅ぎつける。 庭のハーブや花の自然な物に囲まれた、とても静寂な日常に癒された。 朔さんは「香りは、命が終わるまで、永遠に記憶される」と言う。 私は、どちらかと言うと、香りより吹く風により、記憶を引き出される方だ。

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2023/01/21

1年ほど前、「かぐわしき植物たちの秘密 香りとヒトの科学」を読んでいました。 見聞を広げる、という意味で面白いと思いました。 興味のあるかたはどうぞ。 さて、本書「透明な夜の香り」は、少し新しい世界が広がる、といったイメージでしょうか。あり得ないお話ではないと思います。敏感な人...

1年ほど前、「かぐわしき植物たちの秘密 香りとヒトの科学」を読んでいました。 見聞を広げる、という意味で面白いと思いました。 興味のあるかたはどうぞ。 さて、本書「透明な夜の香り」は、少し新しい世界が広がる、といったイメージでしょうか。あり得ないお話ではないと思います。敏感な人はいますからね。 鋭い感性を持つ彼と、揺れ動く彼女と。 そうそう、確かにありそう、、、と思いつつ、読み進めました。 ラストはよかったですよ。 敏感な性格も災いして、ちょっと不器用だったのですね。 ーーー 私の専攻は化学なので、若いころは溶剤の識別はできました。今はむりですけれど。 ホワイトボードのペンの溶剤はMEKだな、とか。 好きな香りはクロロホルムだったりして。甘い香りなんですよね。 Let's try! ひきわり納豆はかなりの高確率でアンモニア臭がして(する、というレベルではなくて、きついレベル)、私はだめです。家族はまったくわからない、といいます。 うーん、、、わたしは敏感だったのだろうか、と改めて考えたのでした。 でも、香りから人の行動がわかったりしたら複雑だろうなあ。 玄関ドアと、食卓は数年前から蜜蝋(本書にしっかりでてきます)仕上げです! すばらしいですよ~

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2022/12/18

調香師である小川朔のもとで働くことになった元書店員の一香…雇い主の小川朔は人一倍優れた嗅覚を持ち、人の香りから生活観やその人が抱く秘密なども嗅ぎ当てることができる…。自身のすべてを暴露した上で香りをオーダーメイドするお客が、小川朔の住まいである洋館を訪ねてくる…。その洋館はハーブ...

調香師である小川朔のもとで働くことになった元書店員の一香…雇い主の小川朔は人一倍優れた嗅覚を持ち、人の香りから生活観やその人が抱く秘密なども嗅ぎ当てることができる…。自身のすべてを暴露した上で香りをオーダーメイドするお客が、小川朔の住まいである洋館を訪ねてくる…。その洋館はハーブやお花に囲まれ庭の手入れを源さんが、仕事の依頼は朔の友人である新城が受けてくる…そして家事全般を一香が担当する…。一香も誰にも言えない秘密を抱えていたが、その秘密が明らかになるとき…この絶妙なバランスがどうなっていくか…。 なんだか、久々にいつもと違う読書時間が持てたというのが一番の感想です。読んでいる間に感じる様々な香りと色彩、それでいて一貫して静かな雰囲気を感じる…すごい作品を読めちゃったって自慢して回りたい気持ちになれました(*^^*) ラストもよかったです!この余韻を持たせたラストが残り香のようです。千早茜さんの作品を読むのは初めてですが、他の作品も読んでみたくなりました!

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2022/11/04

朔さんと一香さんが接触するところがドキドキする 「執着」と「愛着」の違い。 一香さんが解放されるといい

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2022/10/16

丁寧に、キレイに暮らしを整えたくなる。 変わらない関係性が、少しずつ変わっていくのかなと思わせるラスト。良かった。

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2022/08/27

とても良い匂いが香り立つ良い本。 なのに、そこには廃退的な感じもあり… 変わらないものなんてないんだけど、変わらないでいて欲しい。そんな祈りの話。 …そして、二人の関係は如何に⁉️な、感じで終わるのも気になる。 突き詰めれば、とても難解な話だと思うが、香りがとても好き!

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2022/07/27

静謐な空気感でした。 時折リアルな描写もあったけど、全体としては湖のように静かなお話運びで。 食べるものや身に付けるものを整える大切さを実感した。 ゴテゴテと飾りつけて誤魔化すよりも、 基本の暮らしや整えた方が綺麗で美しいのだね〜。 ラストがご都合主義的でなかったのもすき◎ こ...

静謐な空気感でした。 時折リアルな描写もあったけど、全体としては湖のように静かなお話運びで。 食べるものや身に付けるものを整える大切さを実感した。 ゴテゴテと飾りつけて誤魔化すよりも、 基本の暮らしや整えた方が綺麗で美しいのだね〜。 ラストがご都合主義的でなかったのもすき◎ こんな風に人間の心の機微を描ける人って、 一体どんなにか思慮深いのか、沢山の夜を越えてきたのか… あと装丁も素敵! 美しい本は、それだけ多くの人に届いて欲しいという心がこもってるんだなぁと伝わってきます。

Posted byブクログ