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ハイパーハードボイルドグルメリポート の商品レビュー

4.7

79件のお客様レビュー

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2020/08/01

旅をしている気分。ヤバイ旅。でもヤバそうに見えて出てくる人間たちはみんなヤバくない。墓に住んでる娼婦とか、スカベンジャーのジョゼフとかみんな飯をくれたり気遣ってくれたり、根底に流れる優しさに何とも言えない気分になる。哀れんでしまいそうになるけど、実際同じ人間だから余裕とかそういう...

旅をしている気分。ヤバイ旅。でもヤバそうに見えて出てくる人間たちはみんなヤバくない。墓に住んでる娼婦とか、スカベンジャーのジョゼフとかみんな飯をくれたり気遣ってくれたり、根底に流れる優しさに何とも言えない気分になる。哀れんでしまいそうになるけど、実際同じ人間だから余裕とかそういうことではない。ジョゼフにカメラを渡して撮ってもらうシーンが、被写体とカメラマンを超えた人間関係が出来ているように感じて泣けた。カメラは暴力で媒体でしかない。後書きの奥さんへのメッセージがグッとくる。

Posted byブクログ

2022/04/25

日本では、不運×命拾い=幸せ。エンタメの決まりごと。でもリベリアでは全然違った、さっきの方程式を幸せと感じられるのは、「十分な幸せを感じることのできる人間だけが、命を大切だと思える。命でさえ、無条件に尊いものではないのかもしれない。」 命ほど尊いものはないと思ってた。でもそれは...

日本では、不運×命拾い=幸せ。エンタメの決まりごと。でもリベリアでは全然違った、さっきの方程式を幸せと感じられるのは、「十分な幸せを感じることのできる人間だけが、命を大切だと思える。命でさえ、無条件に尊いものではないのかもしれない。」 命ほど尊いものはないと思ってた。でもそれはマズローの欲求で言う一番根本の生理的欲求を満たせて初めてそうなるのかもしれない。もはや生理的欲求を満たせていない、想像もつかない、一生理解もできない、でも知るべきだと思う。「生きること、すなわち食うこと。」

Posted byブクログ

2020/06/14

iBooksの試し読みで読んで、ページをめくる手が止まらず、先が気になったので購入して読みました。 この番組に関しては元々知っていましたが、しっかり見たことはなかったので、内容に関してはこの本を読んで初めて知りました。 きっとこの先、今のまま生活していたら体験することがない、で...

iBooksの試し読みで読んで、ページをめくる手が止まらず、先が気になったので購入して読みました。 この番組に関しては元々知っていましたが、しっかり見たことはなかったので、内容に関してはこの本を読んで初めて知りました。 きっとこの先、今のまま生活していたら体験することがない、でも誰かにとっては当たり前の日常を、さまざまな言葉を使って、とても自由に表現しています。本なんだけれど、ドキュメンタリーを映像として見ているようなドキドキ感があります。 元少年兵達が生活する廃虚、マフィアの会合、ゴミ山で暮らす人達。そうした"やばい"場所での食事がとても美味しそうで、食べることってなんだろう、幸せってなんだろう、と深く考えさせられます。

Posted byブクログ

2020/06/14

当たり前とか幸せの概念とか、とっても簡単にぶち壊される。 “他人の正しさを判断するべきではない” というフレーズが離れません

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2020/05/31

面白いって言っていいのかわからないけど、とても面白かった。 すごく年上の番組プロデューサーかと思ったらなんと1989年生まれだった。ものすごい世界を見てるなぁ

Posted byブクログ

2020/05/31

めちゃくちゃおもしろかった。 おもしろいって思う自分に罪悪感を感じてしまうくらい、内容は辛くて、けど辛いって思うこと自体も間違ってて。 「どちらが正しいかなんてわからない。わからないし、比べる必要もない。シベリアの村で誰かが言った通り、僕たちは"他人の正しさを判断する...

めちゃくちゃおもしろかった。 おもしろいって思う自分に罪悪感を感じてしまうくらい、内容は辛くて、けど辛いって思うこと自体も間違ってて。 「どちらが正しいかなんてわからない。わからないし、比べる必要もない。シベリアの村で誰かが言った通り、僕たちは"他人の正しさを判断するべきてはない"。」 なにが正義で悪なのか、個人の中にあるもので決して普遍的なものではない。自分の正義をふりかざして何者かを悪とするとき、自分にとっての正義は誰かにとっての悪であることに常に気を巡らして行かなきゃいけない。そのためには想像力をかき集めていくしかない。そんな想像力の糧になるような本でした。

Posted byブクログ

2020/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 テレ東の深夜枠。放映されるたびに釘付けになってみていた番組の書籍化。時間を忘れて見入ってしまった。  書籍でも同じだった。  時間を忘れて読み耽ってしまった。すさまじい濃厚さだった。著者上出さんの書くところによると、番組で放送したのものは、実際にみたものの1/1000だという。本では、放送できなかった999が補われて、1000まで書かれている。納得の濃厚さだった。胸焼けしそうなほど。読み終わる頃には、圧倒されてしまった。それほどだった。  日本ではない、物理的にも心の距離も遠い「ヤバイ」世界での、「食事」という、誰もが行う普遍的な営みを追ったドキュメンタリー。『人は、生きるために食い、食うために生きる』と著者上出さんは書くが、確かにそのとおりで。どんな生い立ちのどんなヤバイやつでも、わたしたちと同じように、空腹では生きてはいけないし、生きていくために物を食う。良い奴も悪い奴も飯を食う。  リベリア 人喰い少年兵の廃墟飯  台湾 マフィアの贅沢中華  ロシア シベリアン・イエスのカルト飯  ケニア ゴミ山スカベンジャー飯  NetflixやAmazon primeのサブスクリプションでもみられる四食について書かれているが、ドキュメンタリーでは映されなかった飯も書かれている。 「現地ガイド」としてドキュメンタリーの脇役として描かれていた人々についても、本書では詳しく書かれている。  また、上出さんのジャーナリストとしての矜恃も取材するときのスタンスも興味深かった。『取材は暴力である。』『カメラは銃でありペンはナイフである。幼稚に振り回せば簡単に人を傷つける。』たとえジャーナリズムは、真実を暴く正義であったとしても、暴かれる側からしたら暴力であることには変わりない。そのことを知ってから、ドキュメンタリーでの、時に「それを聞くのか…!」とさえ思える質問も理解できた。とても興味深かった。  世の中にはまったくの善人もまったくの悪人もいなくて、ただ、人がいて、人は飯を食うのだ。人生観になんらかの影響を与えること間違いのない一冊でした。

Posted byブクログ

2020/05/24

読み終わった後、しばらく圧倒された… 日本という本当に恵まれた地で暮らし、世界の片隅しか知らないような自分の悩みがすごくちっぽけで無いようなものに感じられた。まさに世界の裏側というべきか、もう一つの世界というのか分からないけど、間違いなく自分にとって心に焼き付く世界であった。どれ...

読み終わった後、しばらく圧倒された… 日本という本当に恵まれた地で暮らし、世界の片隅しか知らないような自分の悩みがすごくちっぽけで無いようなものに感じられた。まさに世界の裏側というべきか、もう一つの世界というのか分からないけど、間違いなく自分にとって心に焼き付く世界であった。どれだけ働こうと1日のご飯が保証もされない日々と、身の危険がいつ起きるかわからない場所、そんな世界で生きている人々の生き方に勇気付けられる。世界では、生きることに必死の人たちがいて、ご飯が食べられることに幸せを感じ、家族と暮らせること望む。自分自身の生活に照らし合わせたとき、自分の立場に心から感謝し、世界の1人でも救えるような存在になりたいと思った。この本に出会えて良かった。

Posted byブクログ

2020/05/17

テレ東の人気番組を書籍化した作品、著者はテレビ東京ディレクターの上出遼平さん。「世界のヤバい地域に足を踏み入れ×ヤバい奴らの食事を頂く」 というヤバいの掛け算的内容。「リベリアの人食い少年兵の廃墟飯」「台湾マフィアの贅沢中華」「ロシアのシベリアン・イエスのカルト飯」「ケニアのゴミ...

テレ東の人気番組を書籍化した作品、著者はテレビ東京ディレクターの上出遼平さん。「世界のヤバい地域に足を踏み入れ×ヤバい奴らの食事を頂く」 というヤバいの掛け算的内容。「リベリアの人食い少年兵の廃墟飯」「台湾マフィアの贅沢中華」「ロシアのシベリアン・イエスのカルト飯」「ケニアのゴミ山スカベンジャー飯」とタイトルだけで読みたくなる。リベリア・ケニアなどは、建前のない国なので本能丸出しの人間ばかりで取材も命懸け、だからこそ読む価値があるし、読んだ後は人生観変わるくらいに面白かった。

Posted byブクログ

2020/05/16

生きているとお腹が減る。 何を食べているのかなっていうところに焦点を当てた本。 世界は広い。そして食べ物は様々。 いただきますとごちそうさまが言えるうちはまだ幸せだと気付かせてくれます

Posted byブクログ