ハイパーハードボイルドグルメリポート の商品レビュー
他者にカメラを向けることがまごうかたなき暴力であり、この上もなく傲慢な振る舞いであることを腹の底から理解しつつ、それでも何かや誰かを撮りたいという欲望に忠実な男の、とんでもない旅のおはなし。 TV版よりさらにヘビーなのもあって、平易な文章ながら読み進めるのに苦戦した。しかしそれだ...
他者にカメラを向けることがまごうかたなき暴力であり、この上もなく傲慢な振る舞いであることを腹の底から理解しつつ、それでも何かや誰かを撮りたいという欲望に忠実な男の、とんでもない旅のおはなし。 TV版よりさらにヘビーなのもあって、平易な文章ながら読み進めるのに苦戦した。しかしそれだけの価値は充分あったと思う。
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すごい! よく帰ってきたなという危険地帯への単独取材。同名の番組を見た方はもちろん、クレイジージャーニーが好きだった方は楽しめるはず。本でいうと「バッタを倒しに〜」や、高野秀行の類。 とにかく緊張感がすごい。読後はぐったりします。読みやすいけれども超濃密!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
世界のヤバい奴らから、その日の食事以外のことも教わる。とんでもないノンフィクション本である。 どんな悪い人でも良い人でも金持ちでも貧乏でもお腹は空く。極論みんな飯を食べるために仕事をするし、嫌なことだってする。この本は人間の根源を再認させられた気がする。 ロシアのカルト教団は他人に迷惑をかけないで平和に暮らせればいいというような生活を山奥でひっそりしている。社会主義国の成れの果てだと片付ければ簡単だけど、これを読む限りでは本当に幸せそうなのだ。自分もそこに行って住んでみたいと思うくらい。 最後のゴミ山も下手な小説よりもたくさんの偶然が奇跡的に繋がり、ページをめぐる手が止まらなかった。 あとアフリカのスープはマジでうまそう。
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世界のやばい奴らは何を食っているのか、というかなり際どいルポタージュ。もともとはテレビ番組らしいのだけど企画と取材、撮影までを一人でこなしたディレクターが本にしたもの。変な言い方だけどちゃんと書物としてテレビとは別に成立しているところが素晴らしい。取り上げられているのは「リベリア...
世界のやばい奴らは何を食っているのか、というかなり際どいルポタージュ。もともとはテレビ番組らしいのだけど企画と取材、撮影までを一人でこなしたディレクターが本にしたもの。変な言い方だけどちゃんと書物としてテレビとは別に成立しているところが素晴らしい。取り上げられているのは「リベリアの元少年兵たちが暮らすスラム」「台湾マフィアとの宴会」「シベリアのカルト宗教村」「ケニアにあるアフリカ最大のゴミの山に暮らす人達」でよくもまぁこんなテーマを見つけてきたものだ、という驚きがまず一つ。そしてこれをよくテレビで放映したな、という驚きが二つめ、そしてよく無事に帰ってこられたな、という驚きが三つめ。どれも凄まじいテーマでリベリアの少年兵の中には人を食べたことがある奴がいたり。現地の人間でも近づかないような危険地帯にズカズカと踏み込んでいくところは「真似する人がでませんように」とすら思う凄まじさ。秀逸なのはただ単に際どい連中を写すのではなくそいつらが何を食っているのか、というところに焦点をあてたことで恐らくそこがないと特にアフリカの二篇は凄惨過ぎて使いものにならなかったのでは、という気がする。これは番組も見てみなければならないな。いやほんとに凄い作品でした。
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★★★★ 今月4冊目 超好きな番組の本。これ読んで映像見たらより好きになるな。 ゴミ山で暮らすケニアの少年は衝撃でした
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テレビで見て、読本 リベリアの話が印象的 クレイジージャーニーとかこの手の番組が好きだ また放送してほしい
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※信州大学農学部環境学生委員会メンバーのみなさんによる推薦文です※ 本書は、リベリア、台湾、ロシア、ケニアの「ヤバい世界」に生きる人々の食事からその世界の本当の姿を見つめている。世の中から恐れられている人だとしても、それぞれが信じる正しさと幸せを持ち美しく生きている様子は、読...
※信州大学農学部環境学生委員会メンバーのみなさんによる推薦文です※ 本書は、リベリア、台湾、ロシア、ケニアの「ヤバい世界」に生きる人々の食事からその世界の本当の姿を見つめている。世の中から恐れられている人だとしても、それぞれが信じる正しさと幸せを持ち美しく生きている様子は、読み手に正しさと生きるとは何かを問いかけてくる。また、食事から世界の貧困や宗教、政治の状況を知ることができる。 ケニアの章では、産業廃棄物のゴミ山で暮らす人たちを紹介している。日本では考えられないが、ケニアでは収集されたゴミはゴミ山に放棄され、多くの人々がゴミからプラスチックや金属などを拾い集め、お金に換えている。そして、得たお金で食材を買い、ゴミの自然発火で得た火種とスポンジで焚火をし、調理する。夜は、アスベストの板に囲まれて寝る。 今日の環境問題は、CO₂削減に注目が集まり、ケニアは世界で最も厳しいビニール袋の禁止で有名である。しかし、ケニアのような途上国ではもっと解決すべき大切な問題があるのではないかと思わずにはいられない。 ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB30062686
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今年読んだ中で一番面白かった一冊! 面白いという表現も語弊がありますが、こういった書籍はどんどん英訳して海外に出して行って欲しいです。 4編(+あとがき)構成でどれも甲乙つけがたいですが、印象的な言葉が多かったのはカルト教団のレポート。「他人の正しさを判断するべきでない」こうし...
今年読んだ中で一番面白かった一冊! 面白いという表現も語弊がありますが、こういった書籍はどんどん英訳して海外に出して行って欲しいです。 4編(+あとがき)構成でどれも甲乙つけがたいですが、印象的な言葉が多かったのはカルト教団のレポート。「他人の正しさを判断するべきでない」こうした金言がカルトとされる宗教の信者の口から出ているという皮肉。 生まれてからずっと不幸だから、エボラサバイバーだろうと不幸は不幸。 正しいと思うことがその時々で変わっていく。 故郷への帰り道すらわからなくなってしまっても帰りたいと願い、学校で学びたいと思う。 日本でのほほんと暮らしている私の想像をはるかに超えていく内容が洪水のように流れ紡がれている。 これは本当に今、同じ地上で起きていることなのか。 私たちは凡そ自分が「普通」として日常を送っている、そう思わなければ日常は平穏に流れて行ってはくれないから。そのため、自分の思う所の普通を荒らす何かが起こると、対応しきれず無駄に攻撃的になったり、自虐的にメンタルをやられたりしてしまう軟弱者だ。こうして読了後のレビューを残している私もルーチンとして行っているが、この駄文に対してケチを付けたがる人も多かろう。 SNSはそんな事ばかりだ。カメラは銃、ペンはナイフと著者は言うが、それは気軽に日常や思う事をSNSに流している私たちも同じことが言えると思った。
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わたしには絶対に、足を踏み入れられない世界、直接感じることができない人々の熱、口にできない食を、この本を通じて味わうことができました。
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リポートでありながら、著者の苦悩や葛藤がとても感じられる、心の通ったドキュメンタリーだった “ヤバイ”には、得体がしれないとか身の危険を感じるという意味があると思うが、まさに、さまざまな意味でのヤバイ場所へ乗り込んでいた 偏見かもしれないが、ロシアの宗教の人たちは、どこか自分た...
リポートでありながら、著者の苦悩や葛藤がとても感じられる、心の通ったドキュメンタリーだった “ヤバイ”には、得体がしれないとか身の危険を感じるという意味があると思うが、まさに、さまざまな意味でのヤバイ場所へ乗り込んでいた 偏見かもしれないが、ロシアの宗教の人たちは、どこか自分たちが上にいる人間だと思っているように感じた リベリアは、もうめちゃくちゃすぎて、立ち直ることができるのだろうかと、心配すらできず、ただただ驚いた アメリカ返りの黒人によってバランスを崩されたのは、やっぱりなという感じ とても辛かったのは、ケニアのジョセフ 彼はあたりまえの生活がほしいだけ しかし、それは今の彼には難しい 貧しさを紛らわすしかない人たちの中で、彼は凛々しく生きている テレビでも彼の姿を見たが、感情表現をあまりしないからこそ、彼の辛さや寂しさが嬉しさが伝わった 生きるには食べなければならない どんな環境でも、人々の工夫でおいしく調理される 生きることは食べること、少しでも楽しく美味しい食を求めることはとても人間らしい
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