犬のかたちをしているもの の商品レビュー

高瀬隼子(著者)

2022/12/18

「子どもが生まれました」と、赤ちゃんの写真とともに送られてくる友達からのメール。

その赤ちゃんを見て純粋に「かわいい」と思えるようになるのって、実際に子どもを育てるという経験をしてからだなと思う。
私も、子どもが5ヶ月くらいになるまでは、私の中では飼い猫がダントツの1番だった（笑）

そういう、あまり表立って言いにくい気持ちや、
もっとセンシティブな性や子どもへの考え方の部分まで、恐れずに描いている著者さん。すごいなあと感じる。

2022/10/26

若い人の性愛の話にはもうついていけないなぁ、というのが正直な感想。
最近の作家さんも読んでおこうかなと思って図書館で借りた。
全然心に沁みてこない。私にとっては子供を持つ、持たないはもう過ぎてしまったこと、だからだろうか…。

2022/10/14

俯瞰して見る子孫繁栄という大きなプロジェクトも一人一人の女性の事情と言うミニマムな視点で見ると出産は当たり前の事では決してない。子供を産むこと産まないこと、産めること産めないこと…子供は女にしか産めないからこそ女達は日々選択の連続なのである

自分と重なる部分がかなり多くて共感と共に忘れかけていた昔の記憶が遡り息が苦しくなる。

高瀬隼子さんの文章はとても好き。

2022/10/11

今から結婚する人、特に男性にオススメしたいです。

女性にしかわからない身体と性について考えさせられた。

読後、人間のエゴに深く哀しくなった。
『心』の中が空っぽな感覚を覚えた。
そんな、産まれてくる赤ちゃんの名前は『心』
今後、郁也は心と暮らすかもしれない、やり切れない気持が沸く。
ずっと薫の背中が温かく包まれていて欲しいと本を閉じた。

2022/10/05

直木賞受賞作がおもしろかったのでこちらも読んでみた。
ファンタジーでないだろうなとは思っていたけれど地味に痛いところを長時間ぐりぐり突いてくる感じだった。ちょっとどうしていいのかわからなくて後回しにしている現実を突きつけられる、というか。ちゃんと文章化されているこの作品を読むと自分の中にあるもやもやの存在がはっきりしてきた。あとはどうするかは自分で考えて決めよう。

2022/09/13

『おいしいごはんが食べられますように』で「仕事」と「食」についての不穏な空気を描いた作者が、「男と女と子ども」についての「割りに合わない」を描いた作品です。

こんなフレーズ、生まれ変わっても書けない……と思わせるような、グサグサと刺さるような言葉が並び、最後まで全く手が止まらないです。

「面白かった！」という賛辞でこの本を称えるのではなく、ただただ「良い……」と心に留めておきたい作品。

2022/09/10

ストーリーにも文章の表現にもついていけなかったけど最後まで読んだ。

女性なら一度は経験することが次々出てきて、自分はどうするかなって考えた。

私より娘の方が著者と年齢が近いので、娘はどうかなとも思った。

2022/09/06

子どもが好きではない、別に持ちたくない、でも産まないままで良いんだろうかという迷いはわかるなと思った。
自己肯定感が高い人は子どもが欲しいって思うんだろうか。

東京で生まれ育っただけで恵まれているというのは、今私も田舎に住んでみてそうだなと思った。

本当にセックスなしで相手を好きでいられる男の人っていないのかな？いると思うけど。

2022/08/28

とても良かった。
もどかしく切なく、女性というもの。
母性。全てのものが曖昧ではっきりさせない方がよく、でもはっきりしてる人もいて。
何となぁくしみた。。。

2022/08/27

作者の複雑な心情を表現するのに
どうしてもセックスを絡めなくてはならないのか
他のアプローチを探してほしい
現代の読者の気持ちをつかむために必要なのか・・
実力のある作家なので残念な気がする