犬のかたちをしているもの の商品レビュー
犬を愛するように無条件に人を愛す それって人によっては凄く難しいことのような気がする。 寄り添っているだけで、ご機嫌にお散歩してるだけで愛しい感情が湧くなんて対人においてなかなかないこと。 でも同じじゃなくても複雑に考えすぎなくてもいいんじゃないかな、とも同時に思う。
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無条件の愛 という感想だった。人にも犬にも子供にも。子供が産まれたら、親は子供を無条件に愛するように出来ていて、子供も無条件に愛されるように可愛いと親に思わせる。そうでないと生きていけないから。ミナシロさんは、子供に対してそういう感情の中にいた気がする。 主人公も恋人に対して無...
無条件の愛 という感想だった。人にも犬にも子供にも。子供が産まれたら、親は子供を無条件に愛するように出来ていて、子供も無条件に愛されるように可愛いと親に思わせる。そうでないと生きていけないから。ミナシロさんは、子供に対してそういう感情の中にいた気がする。 主人公も恋人に対して無条件の愛を欲しがっていたように感じた。恋人同士だと無条件の愛を求めるのは、一気に難しくなることを実感した作品であった。 最後にご想像にお任せします的な終わり方だったので、好き嫌いが分かれそうなため⭐️3つ。使っている言葉も難しくないため、隙間時間にサラッと読める作品。
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主人公の言いたいことも感じている思いも なんとなく分かる気がするんだけど 本当のところはどうしたいのか はっきりしなくてもどかしかった。 まあ、でも 恋人がお金で買った女の人から 「子供ができたのでもらって欲しい」とか いきなり言われたら混乱するし これまでの人生を覆されるような...
主人公の言いたいことも感じている思いも なんとなく分かる気がするんだけど 本当のところはどうしたいのか はっきりしなくてもどかしかった。 まあ、でも 恋人がお金で買った女の人から 「子供ができたのでもらって欲しい」とか いきなり言われたら混乱するし これまでの人生を覆されるような感じだろうな。 理不尽なことに耐えて 言い訳しながら折り合いをつけるのも 人間っぽくて共感するけど 犬のかたちをしているものを求めているなら 同じようなものになってみればいいのに なんて思ったりもした。
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女性の人生において結婚って、出産って、育児って、家族ってなんだろうと考える。びっくりするほど身勝手な人、話ができない人がこの本には出てくる。主人公にもっとシンプルに考えてって言ってあげたくなる。 主人公のロクジロウへの気持ちが書かれた文章は素敵すぎて何度も読んでウルウルしてしま...
女性の人生において結婚って、出産って、育児って、家族ってなんだろうと考える。びっくりするほど身勝手な人、話ができない人がこの本には出てくる。主人公にもっとシンプルに考えてって言ってあげたくなる。 主人公のロクジロウへの気持ちが書かれた文章は素敵すぎて何度も読んでウルウルしてしまった。私の祖母が仏壇で同じことを毎日祈ってくれていた。愛情ってきっとこういう事。
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難しめの空気を感じつつも、エンタメっぽい引きもあった。どっちつかずなような。でも、すごく雰囲気はわかる。
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作者の本を読むのは二作目。 きっと合わない人にはとことん合わないんだとは思うけれど、私は読んでいると心が凪ぐ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
はぁーーー!?そこは、「あなたの子どもはいりません」と答えてほしかった。結局、恋人や自分の親への忖度じゃないか。別に子どもが欲しいわけでもないのに。親が喜ぶから、恋人が喜ぶから…そんな理由で漠然と決断してしまってよかったのだろうか。 男の方もありえないね。セックスできなくなるのが分かっててそれでも別れたくない、でも子どもはやっぱり欲しいってのは、何を優先したいのか分からない。とっとと別れて違う人を探してくれ。 主人公も男もどっちも何か嫌いだわ。もうお前ら一生セックスしないで生きていけよ。 だいたい、男が外でセックス済ませてる時点でアウトなんだが…そこはもう有耶無耶になってる。笑 散々、何なんだこいつらと思いながらも惹き込まれて一気読みだった。高瀬さんて私がイラつくタイプの人を書いてくれるので、何故か癖になってしまう。
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読後感としては、薫に幸せになってほしい、と思う。でも、彼女の幸せがどういう形なら実現できるのかわからない。犬のかたちの、穏やかな愛情… もう主人公に共感でしかない…と思いながら読んだ。 29歳女、未婚子なし、数年付き合っている恋人はいる、子宮系ではないものの出産で悪化するであろ...
読後感としては、薫に幸せになってほしい、と思う。でも、彼女の幸せがどういう形なら実現できるのかわからない。犬のかたちの、穏やかな愛情… もう主人公に共感でしかない…と思いながら読んだ。 29歳女、未婚子なし、数年付き合っている恋人はいる、子宮系ではないものの出産で悪化するであろう病気がある(ので出産をためらう)身としては。私でももしかしたら水名城さんを責めずに「子どもを、もらおう」って言うかもしれない。倫理として正しくないとは思っていても。そろそろ結婚とか出産を考えるべきなのか、彼は子供が欲しいのではないか、でも病気のことを考えて産まないべきでは、子がいないと破綻する夫婦は愛と言えるのか、産んだとして病気が遺伝したら??とか堂々巡りでずーーーっと考えてしまっている。 生理とか出産とか育児とか介護とか働き方とか、女にしかない人生の課題は正解が難しい。そして、選んだという責任は残るから。 男性には理解しにくい虚しさや打算や葛藤だと思うけれど、是非とも男性にも読んでほしい作品。水名城の選択に困っていた郁也は最終的にどう身をふるんだろう。
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第43回すばる文学賞受賞作。 『水たまりで息をする』でも感じたけど、やっぱり難しい。 私が男だからというのもあるかな。女性はこれをどう受け取るんだろう。
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主人公 薫には共感しかない! ・自分には何も返ってこなくていいから、この子(飼い犬)にいつもいいものがありますように ・子どもがほしいと思ったことはないし、今後も積極的にほしくはならないだろう、けどそれでいいの? ・膣から血を全部しぼり出すまでトイレからは出られない ・目の前に...
主人公 薫には共感しかない! ・自分には何も返ってこなくていいから、この子(飼い犬)にいつもいいものがありますように ・子どもがほしいと思ったことはないし、今後も積極的にほしくはならないだろう、けどそれでいいの? ・膣から血を全部しぼり出すまでトイレからは出られない ・目の前に本物がいるのに、待ち受けまで子どもにしておく意味ある? 女性特有の症状に対するモヤモヤ、妊娠出産に対するスタンス、飼い犬へのゆるぎのない愛情(私の場合は猫だけど) でもね、薫ちゃん。子どものかたちをしているものや、犬のかたちをいているものは同じように見えてみんな違うんだよ。あなたより20年長く生きてるんだけど、そういうことがだんだん見えてくるのよ。 子育ても生理もほぼ終わってんだけど、この主人公に激しく共感し、胸が詰まる思いがするのは、結局多様性への理解が浸透してないと感じているからなんだろう。 多様性を認めるためには、同じに見えても実はみな中身が違う、孤独を感じるのは自分だけではないと認識する必要があると思う。
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