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丸の内魔法少女ミラクリーナ の商品レビュー

4

202件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    66

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

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2023/09/12

自分が正義だと信じて疑わない人って、その思想の根底にある感情を無視して、正義だというだけで正当ぶれるのに腹が立つ。 どうして自分の行動が正義だと思えるのだろうと、正志を見て思った。 元彼と似ている。モラハラの人達って自信があるように見えて最初は頼もしく思うけど、時を経るにつれて...

自分が正義だと信じて疑わない人って、その思想の根底にある感情を無視して、正義だというだけで正当ぶれるのに腹が立つ。 どうして自分の行動が正義だと思えるのだろうと、正志を見て思った。 元彼と似ている。モラハラの人達って自信があるように見えて最初は頼もしく思うけど、時を経るにつれて他者の考えを受け付けずに自分を認めて欲しい!という子供っぽい人だとも思った。 初恋の人って、アイドルや二次元の存在と一緒だと思った。自分の中で幻想を築き上げて、彼はそんなことしない!と逆ギレする。現実の目の前にいる彼だけが本当だというのに。 彼は変容するのに、幻想は変容しない。 最後、彼女は自分を好きになってくれた相手に振り向く。彼女は又別の幻想を追い求めるのだろうか。

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2023/10/07

「丸の内魔法少女ミラクリーナ」 魔法少女の正しい精神とは…。 魔法少女魔法少女って、ただのイタい大人と思うなかれ。真っ当から大切な人を守るために立ち上がる、強くて優しい大人がいるのだ。 まさかこんなにも爽快感あふれるオチに行きつくとは…。 「秘密の花園」 一変、こちらは初恋をキ...

「丸の内魔法少女ミラクリーナ」 魔法少女の正しい精神とは…。 魔法少女魔法少女って、ただのイタい大人と思うなかれ。真っ当から大切な人を守るために立ち上がる、強くて優しい大人がいるのだ。 まさかこんなにも爽快感あふれるオチに行きつくとは…。 「秘密の花園」 一変、こちらは初恋をギッタギタにしてポイ捨てる女の子のおはなし。 生身の相手を愛する勇気…。 生身だからこそ気持ちが悪いという感情も、想像だからこそ美しさだけで成立している世界も、どちらも真実なのだから、げに我々の愛欲とは厄介なのだ…。 これも一種の痛快オチ、なのだろうか……??? 「無性教室」 またしても一変、こちらは青春色が強いな~~~~。 しかし、性別にとらわれていないからこそ、性別にとらわれている少年?少女?たちのおはなし。 だからこそBL百合混交でちょっとびっくりするよ! はたして性別を超えた恋とは、愛情表現とは、まぐわいとは…。 我々人類は、その答えにまでたどり着けるのか。 「変容」 またまた、一変。 ”キレない若者”の究極体があふれる時代のおはなし。 その時代の波に乗れるか否か、抗えるかどうかは、自分にだってコントロールできない。 それが幸か不幸なのかも、もちろん分からない。 まだまだキレてしまう自分としては、とても怖いオチだった……。 分かる部分と、どうなってしまうんだろう…という恐怖感…。

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2023/08/27

短編集。魔法少女に惹かれて読みました。 ベテラン魔法少女のお話 初恋の人を監禁するお話 無性のお話 世界が少しずつ変わっているお話 最後の話の、その世界の独特の単語が生まれたシーンがゾワッと怖かった。

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2023/08/18

独特な世界観のお話で、 なんとも言えない気持ちにさせてくれる本 表紙が可愛くて買ってみたもののギャップが凄まじく、村田沙耶香ワールド全開で面白かった!

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2023/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表題作はなんか共感できるような話でした。少し本文のニュアンスとは違うかもですが、少なからず変身願望やそれなりの妄想持ってる人っていますよね、多分だけど。だって仮面ライダーやヒーローものの変身グッズやおもちゃって大人向けの物も販売されていると何かで読んだことがあります。「秘密の花園」はなんかいけない物を読んだような感じでした。3作目の「無性教室」はいまいちよく解りませんでした。4作目の「変容」は実際ありそうで怖いけど、怒りはどの世代も普遍的に持ってると思うのだけど、どうなんだろう。

Posted byブクログ

2023/08/05

様々な価値観を持った登場人物や、現代とは違う価値観や常識の世界が舞台になっている短編集。 どの短編も、読み進めるうちにそういう価値観の人もいるかもと思えたり、遠くない将来こんな価値観や常識が当たり前の世界になっているかもとと思えた。不思議な面白さがあったし、今ある価値観や常識が...

様々な価値観を持った登場人物や、現代とは違う価値観や常識の世界が舞台になっている短編集。 どの短編も、読み進めるうちにそういう価値観の人もいるかもと思えたり、遠くない将来こんな価値観や常識が当たり前の世界になっているかもとと思えた。不思議な面白さがあったし、今ある価値観や常識が全てじゃないんだなという気持ちにもなった。 共感できるような物語だけでなく、自分の価値観や常識とは離れた物語を読む良さを感じられた一冊だった。

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2023/07/31

村田沙耶香さん2作目です。 『殺人出産』に比べると、平和でどこかにありそうな設定だと感じていましたが、後半の方の編はかなりぶっ飛んだ設定でした。 特に最終編の「変容」はゾッとしました。感情がトレンド化されていて、「怒り」の感情を持たないのがスタンダードになったという設定です。 怒...

村田沙耶香さん2作目です。 『殺人出産』に比べると、平和でどこかにありそうな設定だと感じていましたが、後半の方の編はかなりぶっ飛んだ設定でした。 特に最終編の「変容」はゾッとしました。感情がトレンド化されていて、「怒り」の感情を持たないのがスタンダードになったという設定です。 怒りっぽい、何にでも怒るのは嫌ですし、優しく寛容でありたいとは思いますが、ムッとしたりイラついたりすること自体が時代遅れになるのは、さすがに怖いです。 「流行りの感情」というフレーズも出てきて、気味が悪く感じる一方、時代錯誤な態度とされるものは実際にあるしな、とザワザワした気分になりました。 他の編は割とスカッとする終わり方で、価値観に向き合う村田ワールドの姿勢を崩さずに、楽しく読み終えられました。

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2023/07/28

コンビニ人間書いた人っぽいなーって。人は変わるものなのにずっと変わらず過ごしていくとおかしいって話し

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2023/07/25

36歳のOL・茅ヶ崎リナは、オフィスで降りかかってくる無理難題も、何のその。魔法のコンパクトで「魔法少女ミラクリーナ」に“変身”し、日々を乗り切っている。だがひょんなことから、親友の恋人であるモラハラ男と魔法少女ごっこをするはめになり…ポップな出だしが一転、強烈な皮肉とパンチの効...

36歳のOL・茅ヶ崎リナは、オフィスで降りかかってくる無理難題も、何のその。魔法のコンパクトで「魔法少女ミラクリーナ」に“変身”し、日々を乗り切っている。だがひょんなことから、親友の恋人であるモラハラ男と魔法少女ごっこをするはめになり…ポップな出だしが一転、強烈な皮肉とパンチの効いた結末を迎える表題作ほか、初恋を忘れられない大学生が、初恋の相手を期間限定で監禁する「秘密の花園」など、さまざまな“世界”との向き合い方を描く、衝撃の4篇。 表題の「丸の内魔法少女ミラクリーナ」は、このストレス社会を生き延びるには、ある意味大切な魔法少女なのではないかと思った。理不尽なことばかり起こる社会生活で、「自分ではない何か」になったつもりで仕事をする。心が少し軽くなるよね。 しかし、その後の展開がすごかった。まさかの中年男性の魔法少女爆誕。まぁ、こいつは正義の名をきた悪だったけどな。最後はすっきりした。 「秘密の花園」は、初恋の人を監禁する女子大生の話。なんだか、少し不気味だった。忘れられない初恋の人を忘れるために行った行為。マジですごかった。最後まで意味が分からなかった。 「無性教室」は、昨今のジェンダーフリー的な話だった。いくら性別をなしにしても、結局そこには「恋愛」は発展するし、男なのか女なのか気になるところ。だけど、「男だから」とか「女だから」で好きになるわけではないのだなと。でも、ジェンダーフリーを強制するのもどうかと。 「変容」は、少し世にも奇妙な物語みたいな話だった。2年ほど親の介護などで社会生活から離れていた主人公が、ファミレスのパートで気が付いた「若者の怒りがない」こと。言葉として知っているが、感情としては知らない。そして、夫も怒りという感情はなくなり、世の中の変容していく。だけど、社会から離れていた主人公だけが、その変容から置いてかれている。 まぁ、確かにコロナ禍の生活も「マスク生活」や「ソーシャルディスタンス」とか言われて、最初はバカかと思ったことでも気がついたら慣れて当たり前になってたなぁと。すごかった。 面白くてあっという間に読んでしまった。読みやすかったし、惹きつけられた。魔法少女の話が1番好きだったな。 2023.7.25 読了

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2023/07/12

村田沙耶香先生の作品が本当に好きだ。 日々生きていて色々とモヤモヤすることも多く、ネット、SNSで日々呟かれる人間の浅ましい醜い感情がドロドロとしているのを実感していたため、こんなにリアルにそれでいてめちゃくちゃ綺麗な文章で描かれており、こんなにも気持ちいいことがあるかと。 Tw...

村田沙耶香先生の作品が本当に好きだ。 日々生きていて色々とモヤモヤすることも多く、ネット、SNSで日々呟かれる人間の浅ましい醜い感情がドロドロとしているのを実感していたため、こんなにリアルにそれでいてめちゃくちゃ綺麗な文章で描かれており、こんなにも気持ちいいことがあるかと。 Twitterでずっといがみ合って悪口ばかり言っている炎上につぐ炎上のち正論吐けばバズる一方で、インスタグラムでキラキラ綺麗な家具に囲まれて丁寧な暮らししています〜ストレスフリーです〜癒やしの空間にいつもいます〜怒ったことありませ〜んみたいな投稿ばかり目にした時の気持ちを思い出します。 どの短編も、自分ばかり汚く歪んで狂っているのか、自分以外がごちゃごちゃした世界を強制的に矯正しようとしているのか、とても考えさせられました。

Posted byブクログ