丸の内魔法少女ミラクリーナ の商品レビュー
村田沙耶香さんらしい短編4編。そもそもタイトルからしてらしさ満開! 何が正解かよくわからなくなってくるというのはこの短編集に限らず共通のテーマ。表題作はそれを正義の問題として語られていると思うが、何ともコミカルな展開で哲学的な空気が微塵もないのがこの人らしい。 『無性教室』は...
村田沙耶香さんらしい短編4編。そもそもタイトルからしてらしさ満開! 何が正解かよくわからなくなってくるというのはこの短編集に限らず共通のテーマ。表題作はそれを正義の問題として語られていると思うが、何ともコミカルな展開で哲学的な空気が微塵もないのがこの人らしい。 『無性教室』は性別と恋愛感情はどちらが先なのか?を問い、『変容』は価値観の曖昧さを問う。普通なら疑問をもたないような当たり前の事を疑う事で不安な気持ちにさせられる、そんないつもの村田沙耶香ワールドを堪能できました!
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いやぁ、もう、村田沙耶香にコテンパンにやられた気分ですわ。 4つの短編集。表題作のミラクリーナを読んで、「あぁ、なんてキュートな物語でしょう。村田さんの小説でこんなにほこほこ心が温まるなんて(にっこり)」なんて思った私がバカでした! 「秘密の花園」のけぞり、「無性教室」でうなり、...
いやぁ、もう、村田沙耶香にコテンパンにやられた気分ですわ。 4つの短編集。表題作のミラクリーナを読んで、「あぁ、なんてキュートな物語でしょう。村田さんの小説でこんなにほこほこ心が温まるなんて(にっこり)」なんて思った私がバカでした! 「秘密の花園」のけぞり、「無性教室」でうなり、「変容」で白目になる。 この装丁と、このタイトルで「あら、かわいい」とうかうかと手に取った無垢な人々が鼻血をだしてのたうち回る姿が目に見えます。 この世界に、「普通」という概念がある限り、村田沙耶香小説は闘い続けるんだろうな。としみじみ思う。
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