ししりばの家 の商品レビュー
澤村伊智さん「比嘉姉妹シリーズ」3冊目。 個人的な意見としては、 1 → 面白い。ミステリー×ホラーが新鮮で飽きがこない 2 → 原稿の内容が辛すぎてしんどい。そういうのは苦手 3 → 砂の描写や「普通」についての描写が面白い という感じでした。 今作は怪異のある家について書か...
澤村伊智さん「比嘉姉妹シリーズ」3冊目。 個人的な意見としては、 1 → 面白い。ミステリー×ホラーが新鮮で飽きがこない 2 → 原稿の内容が辛すぎてしんどい。そういうのは苦手 3 → 砂の描写や「普通」についての描写が面白い という感じでした。 今作は怪異のある家について書かれている話で、登場人物の関西色強め。 澤村さんの小説には、「注意して読んでいると違和感を覚える」ような描写や人物がちりばめられていて、その違和感を覚えておくと後々のヒントになるところがミステリー風味を感じる所以です。 特に今作では、「普通やろ」と何度か言われるくだりがありますが、その違和感たるや……脱帽です。 以前の作品でも感じていたことですが、ホラー小説でありながら、澤村作品には「本質を問う」ようなところがあり、今作では「普通って何だろう?」と考えさせられました。 我々が生きている世界の中で、「普通」だと思っているものはそれぞれに違っており、その「普通」に違和感を感じられないからこそ、怪異が取り入る隙がある。 そんなことを示されている気がしました。
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澤村伊智さんのホラー小説。 砂の邪神・ししりば。 住人の心を壊してでも家族構成を守る、いびつな家守神。いかにして「ししりば」が生まれたのか、一切不明。江戸の後期に突如として発生し、そこからひっそりと転々と住み移る家族を壊し続けた。 妻が死ねば女を補充し、老婆が死ねば老婆を補充。妊婦が死ねば体がボロボロでも無理やり身篭らせる。ひたすら「家族構成」だけを守り続けるのが、ししりばの「システム」となっている。 澤村伊智さんの著書に「ひとんち」という本がある。これは「我が家の常識と他家の違和感」をネタにした短編集だが、言語化することが難しい、あるいは認めることで何かを失いそうな出来事を描いているわけだが、「ししりばの家」は、人為的な違和感ではなく、完全に怪異による違和感として完成された作品だと思った。 「ぼぎわんが、来る」「ずうのめ人形」「などらぎの首」に続く、比嘉姉妹シリーズの第4編だったが、毎度毎度、新しいというか、強烈な怪異を思いつくのがすごい。化け物の構図は、決して「新進気鋭」という訳ではないのだが、とにかく強烈なのだ。強烈だからこそ、ヒトコワなどと言う陳腐で穿った見方をしないで読めたと思うし、何にしろ「人によるよね」というズレた感想でつっかえることがなく、このように登場人物の行動理念が明確なのも、澤村伊智さんの人間観察と、類い稀な文才によるものだと思う。 ただただ、最高だった。
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ぼぎわん、ずうのめより怖かった。怪異よりも狂人系に恐怖を感じるのかも。 ちなみに「ならどきの首」を飛ばしてしまったのは近所の図書館になかったから…近いうちに読みたいな。 砂の感触ってざりざりしてて嫌だよなということをこれでもかと思い出させてくれる。それに加えて人の家というある意味...
ぼぎわん、ずうのめより怖かった。怪異よりも狂人系に恐怖を感じるのかも。 ちなみに「ならどきの首」を飛ばしてしまったのは近所の図書館になかったから…近いうちに読みたいな。 砂の感触ってざりざりしてて嫌だよなということをこれでもかと思い出させてくれる。それに加えて人の家というある意味での異空間、閉鎖された場所って逃げ場がない感じがして本当に怖い。 ずうのめのようなミスリードはなかったけど、小説ならではというか、キャラクターの姿が見えないからこそ文章で違和感を与えるのが上手い。 果歩は何故そんなに平岩家に行こうとするのか?と考えると、あれは本人の意思ではなくししりばに操られていたんだろうな。帰宅してからも体調を崩して砂の感触があったなら「平岩家に来い」というししりばの操作があっても不思議じゃない。 勇大可哀想だなぁ…せっかくまた夫婦として立ち上がった時なのにね。悲鳴の時点で彼しか思いつかなくてずっと嫌な予感がしてたし、でも果歩がもう駄目だ!という時に琴子が助けに来てくれるんだと…思ってたんですよ… ししりばのような機械的な思考の怪異、奈須きのこが好きそうと思ってしまった。 家族とは何か?を問われた時、欠員が出たら補充するなんてものなんて思考には普通ならないよな。極めて機械的に家族を作り、脳を通じて人を操作するのが恐ろしいし、その結果家族の敵と判断した人間は家族を使って排除しようというのが本当に怖い。客観的に見れば狂人でしかないのに家族は普通のことと受け入れて疑問を持たないことが怖い、というのは平岩家にも橋口家にも言えることだな。 果歩も敏もあのまま死んだ方が救われたんじゃないかと思ってしまうくらい後日談がグロかった。記憶がないうちにできた子どもって確かに不気味だろうけど、ししりばの家族の役割から解放された後は永久にその役割(果歩の場合は母親)を果たせなくなるんじゃないか?その感情、つまりは母性そのものがなくなっているかのような描写だった。子供をどこかに託すという考えがない時点でそう思ってしまう。 最後まで読んで一息ついて思ったけど、一番最初の敏の浮気相手関連の茶番って全てししりばに操作されてたのかな?家族を害する存在を排除するために梓を使って呪物を発見させた?結婚前の浮気相手なら今の家に来る前のことだろうし。浮気相手が死んだのはどう考えてもししりばのせいだよなと考えたらゾッとした。 しばらくは砂を見たらドキッとしてしまいそう。
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安定の比嘉姉妹シリーズ。琴子姉ちゃんの幼少期を知れる貴重なお話! 霊的ホームセキュリティーの呪い、怖いというよりバトルな感じで面白かった。 銀ありがとう。 ところでししりばが強すぎて怪異を寄せ付けないって言ってたけど、あの生霊はなんだったの…?
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人間の嫌な面と怪異の絡め方が面白い。 今回は、怪異に操られてたとはいえ、異常なことを普通のこととして思い込み、日常を送る人間の描写が、怖い。無事琴子、五十嵐、銀の活躍で解決したが、犠牲も多かった。 ラストのあの展開は、恐れてたことが現実に、、果歩にイライラさせられてはいたけど、思いやりはあったので、最後に彼女を救って欲しかった、、
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琴子の人間らしさが…ちょっとびっくりだ…。 そして、怪異って爆弾効くんだね…すごい…。 ある意味科学の勝利なの…か…???
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得体の知れない怖さにイッキ読みでした。比嘉姉妹シリーズは間違いない(今回は琴子さん)三津田信三氏があとがきを書いているのもなるほど納得でした。
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図書館。作者のシリーズ読破中。 「人間が一番怖い」系の部類あんまり好きではないけれど、やっぱりこの人が書くからか、良かったな。読みやすさもすごい。スルスル入ってきちゃう。
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なかなかぞくっとする話だった。 琴子の若い時の話や同級生が出てきて新鮮だった。 けど、この"ししりば"は、犬が苦手じゃなけれび絶対逃げきるのも無理な超強い守り神。 家を守ってもらえるのは有難いけど、家が主になっていて家を守るために洗脳される…。 今回の主人公の果歩も…。 "ししりば"にとって1番大事なのは"家"。
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面白いというか怖かった 比嘉姉妹のお姉さんの話 このホラーの設定そのものが斬新で読み応えもあって怖かった
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