ししりばの家 の商品レビュー
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星の数こそ同じにしたが、私は人形の話より僅差だけど今作が良かった! 怖い部分についてはどちらも優れたホラーと言って全く差し支えない! ただ今作では、怪異によってその後の人生を奪われた者が半ばヤケクソとはいえ、立ち上がり、更には立ち向かってゆく冒険譚的要素が、そう遠くない未来に還暦になろうかというオジサンのまなこを熱くしてくれました。 さて、 この方の描かれる怪異は予定調和的な容赦(あーこの人は死なないな!という予想が立たない)が殆ど無くて、読んでいていつもドキドキします。 でも最強のエイリアンが実は火に弱かった的な結びは少しだけ興をそがれたかな。 まぁ、しっぺい太郎の話は好きなんでナシではございませんが。 とにかくホラー好きなら、オススメです!
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琴子みたいな女性守りたくなってしまう…真琴と末永く仲良し姉妹でいて欲しい。 五十嵐くんとも何気に関係が続いてて欲しい。五十嵐くんが銀と離れて暮らしたのが個人的に寂しかった(成長っぷりは嬉しかったけど)。 同じ既婚者だが、果歩の気持ちが理解出来なかった。何であんなに旦那が止めてるのに化け物がいる家に行っちゃうんだよ…果歩が平岩邸に行かなければ、梓・梓のお腹の子供・お祖母ちゃん・勇大の生命が助かったかもしれないのに。結婚指輪よりも生命の方が大事だから。 あと、相手が誰の子か分からないけど、自分の子なら普通育てるだろ…死ぬまで放置、死んでも放置って有り得なさ過ぎる。怪異に巻き込まれるべくして巻き込まれるような元々性根の腐ってた人間なんだなってウンザリした。 個人的に最初の橋口くんの妹の幽霊(じゃなかったけど)が1番怖かった。そうなってしまった過程含めて。生きてるのに死んでしまったことにさせてしまうってある意味凄いな。同じ既婚子持ちとして真似出来ない。 犬が怖いししりば可愛いなって思っちゃった。やってることはエグいけど。
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自分の鼻や目や口にも砂が入ってくるような気がして、静かに息をしながら読んじゃった。またひとつ琴子の一面を知ることができてよかった。
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いわゆる座敷わらしのような家に潜む怪異を扱っているが、 この怪異のアイディアがとても斬新で面白い。 比嘉琴子というキャラクターがますます魅力的に見える。 続編期待
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2020年8月26日読了。 ・ ある2人の視点が交互に進んでいく。 ・ 1人は。旦那の転勤で神戸から上京してきた笹倉果歩。 旦那はSEの仕事が忙しく、帰りは遅く日曜日もほとんど仕事。 「稼ぐのは俺がやるから、家を守ってくれ。」 そう言われ仕事も辞めて、何をするでもなく時間をつぷす...
2020年8月26日読了。 ・ ある2人の視点が交互に進んでいく。 ・ 1人は。旦那の転勤で神戸から上京してきた笹倉果歩。 旦那はSEの仕事が忙しく、帰りは遅く日曜日もほとんど仕事。 「稼ぐのは俺がやるから、家を守ってくれ。」 そう言われ仕事も辞めて、何をするでもなく時間をつぷす毎日。 ・ そんなある日、駅でばったりと幼馴染の平岩敏明と13年ぶりに再会する。 彼は結婚して、中古の家を買いリフォームしてそこに住んでいるらしい。 久しぶりの再会と、上京してから親しくする人もいなかった果歩は家に遊びに行く約束を交わす。 後日、平岩家に遊びに行くと奥さんの梓さんを紹介されたのだが。 目の下にメイクで隠せないほどの隈が出来、腰を曲げるだけでも辛そうに深々と礼をしながら「梓です。よろしくどうぞ」と言うのだった。 そんな彼女に戸惑いながら、家を見回してハッとする。 床のあちこちに足跡が出来ている。 床に茶色いものが溜まっている。 砂だ。 廊下にも、階段にも、ベッドにもいたるところに。砂、砂、砂。 驚いた果歩は、意を決して平岩夫妻にこの砂は何なのかと問いかける。 「砂が何か問題でも?」 「砂は砂、普通やんそんなん」 この家は何かおかしい。 ・ ・ もう1人は、小学生の頃に幽霊屋敷と呼ばれる家に忍び込む事になった五十嵐哲也。 クラスメイトの吉永純、相馬功、比嘉琴子と共に家に入る。 先を進み、二階への階段を見て思わず足が止まる。 たくさんの砂が流れ落ちている。 二階からは さあああああああああああ と砂の音がしている。 「これはマズイ。帰ろう。」 功の言葉を無視してどんどん進む純。 すると、琴子が急に誰かと話し始める。 功は膝をついて嘔吐し、苦しげに身をよじる。 純は 「明日のプールは中止だから風呂入れって何回も、だからさあスーファミくれっつってんの俺は。クリスマス。そえ、あ、らから」 と意味不明の事を言い始める。 みんなおかしくなってしまった、次は自分の番だ。そう思った時、 目の前の何もないはずの砂が窪み、さらに手前が、またさらに手前が。 何かが足跡を残して近づいてきている。 琴子が「いや!」と叫ぶ。 そこではっきりと見た。 砂煙の中に立つ細長い影、光る大きな2つの目を。 記憶はそこで途切れている。 ・ それから十数年間、哲也の頭の中には砂が詰まっている。 ザリザリと音を立てて脳を削り、神経を傷付け、話そうとすると口の中に砂の味が広がり全身が痒くなる。 哲也もおかしくなってしまっていた。 ・ そんな彼の元に、一緒に幽霊屋敷に忍び込んだ比嘉琴子が十何年ぶりに現れる。 そしてこう言うのだ。 「五十嵐くんの、頭の砂を取り払う」 ・ ・ 比嘉姉妹シリーズ第4弾。 今回も『ししりば』という謎の怪異の話だが、気になるのは『砂だらけの家』、『砂だらけの幽霊屋敷』 砂を描いた作品というとすぐに安部公房の『砂の女』が浮かんだが、解説でもやはり触れられていた。 どちらの作品にも「普通ではない、おかしな事が当たり前になってしまう恐怖」という共通点を感じた。 ・ ぼぎわんで最強霊能力者として登場した比嘉琴子の幼い頃のエピソードから、力に目覚める様子が描かれていて楽しめた。 時系列的には、ぼぎわんの前の話。 妹の真琴と美晴の話や、前作までにはまだ登場してきていない弟の存在の話も明かされ、まだシリーズが続く期待を持たせてくれる。 ・ タイポグラフィクションという手法が用いられていて、著者の遊び心も凝っているなと思った。 ・ ラストのあたり、少し理解出来ない所があり不完全燃焼。
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いわゆるホラー題材・家もの。 随所に過去ホラー作へのリスペクト、挑戦が見られる、ホラー好きとしては必読の一冊。 怪異の有り様は結構システマチックで、どちらかというと洗脳?された「一家」の有り様が怖い。 ただ、怪異がこの世の中の一種のプログラムとして描写されているのは、現代怪異の一つの形としては、そこまで手垢がついているものではないので、新鮮さがあって面白い。
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琴子が霊能力を使うきっかけになった過去と、そのきっかけによって人生が狂ってしまった主人公 いつもよりほんの少し、琴子に人間味があって好き
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砂の積もる家。その家はどこかおかしい。おかしいはず。 それはししりばの家。 比嘉姉妹シリーズは、姉妹がちょっとずつ出てくるのがいいですね。
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全2作より時代は遡り、真琴も野崎も登場しない、いわば"琴子の目覚め"の物語。 "家"という、これまたホラーではこすり尽くされた題材に挑んだ作品ではあるが、変わらず高い筆力で、途中で手が止まらなくなってあれよあれよという間に読み終わる。 覚醒前後の琴子の様子が語られているという点においても、シリーズ及び彼女のファンには読み応えがあるだろう。 そしてやはりというか、クライマックスでの怪異との対決シーンにモヤモヤを感じる。 成敗に向けて用意するものは酒に鏡に煙草の煙と(もう1つ飛び道具があったが結局は使用せず)、何ら読者にインパクトを与えないありきたりのギミック。 挙句の果ては論理を超越した琴子の特殊能力も通用せず、まさに偶然の巡り合わせにより拾った薄氷の勝利。 このパッケージングに有無を言わせぬ筋道が一本通ったら、本当に死角のない傑作シリーズになると思うんだけどなあ、などと無責任な一読者として勝手なことを申し上げてみる。
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ししりばの家に住む人は砂の上で暮らしている。 異物感と狂いの描写がしっかりと恐怖心を煽りつつ、そこには恐怖と対立する姿が描かれていた。 誰だって王様になれる家って不思議。 生活って時々おっかない。
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