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御社のチャラ男 の商品レビュー

3.2

102件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    4

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2021/01/28

つまらなかった。タイトルはものすごく面白そうって期待させるのに。 そもそもチャラ男に愛着が持てず、キャラが立ってないから、その周りの人のストーリーが続こうと、だから?って感じ。

Posted byブクログ

2021/01/23

思っていたのとは違う、生きていく中で誰しもが感じたことのある理不尽(特に男女不平等な部分)や、こういう人いるよなぁというあるあるが散りばめられた小説。 作者は女性なのに、男性にしかわからない辛さの描写がすごく的確でびっくり。 特に、男性がしがみついている猿山を、女性やチャラ男はい...

思っていたのとは違う、生きていく中で誰しもが感じたことのある理不尽(特に男女不平等な部分)や、こういう人いるよなぁというあるあるが散りばめられた小説。 作者は女性なのに、男性にしかわからない辛さの描写がすごく的確でびっくり。 特に、男性がしがみついている猿山を、女性やチャラ男はいとも簡単に降りてしまうことへの恐怖や嫉妬の描写に、なるほどと思わさせられた。

Posted byブクログ

2021/01/19

タイトルほどの軽さはなく、読んでいてむしろしんどくなってくる本だった。 理不尽なのはチャラ男なのかなんなのか、よくわからなくなってくる 2021.1.19 7

Posted byブクログ

2021/01/17

うんうん。いるよね。こういうヒト。 あ、チャラ男さんのことだけじゃないですよ。 若手の女性社員も、ベテラン女性社員も。 男だってね、いろいろあるよ。そりゃ。 自分の身近にも同じようなヒト…。いるよ。あのヒトみたいなタイプ。

Posted byブクログ

2021/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

チャラ男こと三芳部長と、彼を取り巻くジョルジュ食品の社員たちの話。 同僚、後輩、社長と語り手が変わればそこから浮かび上がるチャラ男の姿も微妙に変化していく。 ある人にとっては天敵だし、ある人にとってはそんなに悪い人でもない、程度の人。またある人にとっては身も心も許せる人だったりする。 それぞれの登場人物の考え方や生き方がリアルで、立場も考えも違う人物たちが無理なく描かれている。読み進めるうちに、覗き見をしているような、聞き耳を立てているような、王様の耳はロバの耳、と囁かれた穴のような気持ちになった。 あまりにリアルな人間関係にうんざりしてしんどくなった箇所もありつつも、それでも続きが気になって仕方なかった。 本書についての絲山さんのインタビューもよかった。 https://www.kateigaho.com/migaku/72006/ 引用したい箇所があっちにもこっちにもあったが、中でも印象的だったものをいくつか。 『女の猿山は僕が好きな低山に似ていると思う。豊かで優しそうだが、複雑で危険でもある。なめてかかったら死ぬことすらある。 男と違うところは、山から離れれば離れるほど、強くなることだ。そして山を下りることを苦にしない。さして迷わず山を下り、麓の国道に出れば、遠いところまで行ける。別の山に移住することもある。』(弊社のチャラ男 -樋口裕紀(24歳)による p.67) 『山を下りなければ、次の山には登れない。そして歩き方でも道迷いという意味でも、下りる方がずっと難しい。』(同p.70) 『ああそうか、と思った。 だから弱者を嫌うのだ。妊婦や子連れを、障害者を老人を、そして痴漢によって弱者にされてしまった女性を。 かれらのことは人間扱いしなければならない。弱者をモノ扱いするなんてとんでもない。 だがそうしてしまったら、自分のモノへの擬態がおかしくなってしまう。毎朝同じ電車で会っていてなおかつ赤の他人であるおっさんたちと不自然にべったり密着しているというおぞましさを、ないことに出来なくなってしまうのだ。』(地獄のチャラ男-森邦敏(41歳)によるp.112) 『いじめから逃れる方法を、ぼくはひとつだけ知っている。 ひとまわり広い世界に自分を置けばいいのだ。そこがすべてではないと感じられれば、逃げても逃げなくてもどちらでもかまわない。同じ場所で同じ目に遭っても平気になる。反撃だって出来るようになる。 これ以上ひとをモノみたいに扱うのも、扱われるのもいやなのだ。地獄巡りはもうたくさんだ。絶望の果てに希望があるなんて思ってないけれど、地獄の町が途切れたら、その先にはなにがあるのだろう。』(同p.114) 『世の中を削っても削っても、吟醸酒みたいに澄んだ味は得られない。器を小さくして、濃縮された地獄が出現するだけだ。ほんの少し構図が変わるだけでいつまでも見飽きない地獄の万華鏡。 つらいだろうなあ、朝から怒るの。』(酢と油、祝いと呪い-岡野繁夫(33歳)によるp.272) 『各社のチャラ男-佐久間和子(48歳)による』のp.168以降のかわいいとおじさんとチャラ男の関係に関する箇所は全部引用したいくらいだが長すぎるので、佐久間和子と友人の、原宿のカフェでのラストシーンだけ。 『「でも、もういいんじゃない?」 えみりは明るい表情で言った。 「フリフリのスカート?」 ちょっと待って。と言ってえみりはメニューを引き寄せた。それから店員を呼んだ。 「ストロベリークリームソーダ」 私も目をつけていたものを頼むことにした。 「レインボーコットンキャンディのパフェ」 それはガーリーとの和解の宣言だった。 胸の中で小さくファンファーレが鳴ったような気がした。』(p173) こうやって書き出してみると、章題以上に各人の名前と年齢の持つ情報量の多さに気付いた。どんな世代の、どんな人なのか、名前と年齢からぼんやり見えてくるような気がする。 本文とは関係ないが、本文紙の手触りが特徴的だったた。ぬめっとしているというか、湿り気があるというか。Twitterで書名で検索すると紙質について言及している人がちらほらいたので、やはりどこか他の本とは異なるよう。どことなく辞書や辞典系の紙質のように感じたが、ふわっとしている、と表現している方もいたのが興味深い。この本文紙を選んだ理由が知りたい。 それからもうひとつ、「九のつく年は中国で波乱が起きるんだって」(p.262)という葛城の奥さんの言葉にどきりとした。本書の初出は2018年5月号から2019年8月号の群像なので、そのころはまだコロナのことは世に出ていなかったはずなのだけれど。

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2021/01/06

発売当初、各書評でも取り上げられているのを複数回見かけ、当時から気にはなっていたもの。この度、”本の雑誌”ランキングで改めて気になり、いよいよ読んでみることに。タイトルの求心力のままに、本編ものっけからどんどん惹き込まれる。30ページ程度の掌編が、殆ど別々の視点人物によって織りな...

発売当初、各書評でも取り上げられているのを複数回見かけ、当時から気にはなっていたもの。この度、”本の雑誌”ランキングで改めて気になり、いよいよ読んでみることに。タイトルの求心力のままに、本編ものっけからどんどん惹き込まれる。30ページ程度の掌編が、殆ど別々の視点人物によって織りなされる短編集で、その視点の変化によって、チャラ男がどんどん詳らかにされていくという結構。素晴らしい。それぞれに癖がありそうな視点人物の書き分け方がもう、ひたすらにお見事。あと、どの章だったか、9のつく年に中国では何かが起こる、みたいな記載には、コロナ禍を想定したものではないにせよ、ちょっとうすら寒いものを感じたりもしました。

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2020/12/06

タイトルから流行りの痛快会社小説かと思っていたら、いい感じに裏切られた。ある会社に所属する人たちの多角的な視線で切り取られていく日常。会社の仕組み、同僚への思い、家族、ジェンダー、そして社会まで。同じ出来事でも人によってまったく違う感想を持つ、と言うことが見事に書き分けられている...

タイトルから流行りの痛快会社小説かと思っていたら、いい感じに裏切られた。ある会社に所属する人たちの多角的な視線で切り取られていく日常。会社の仕組み、同僚への思い、家族、ジェンダー、そして社会まで。同じ出来事でも人によってまったく違う感想を持つ、と言うことが見事に書き分けられている。

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2021/03/11

作者と同い年の私の記憶では、いましたよ確かに 御社のチャラ男が・・・ 会社に一人どころか、バブルの時代各部門に一人はいたんじゃなかろうか。 なんの仕事をしているのかわからないけどなんだかいつも偉そうにチャラチャラしている人が(笑) 今思えばだけれど、社会にまだそんなチャラ男たち...

作者と同い年の私の記憶では、いましたよ確かに 御社のチャラ男が・・・ 会社に一人どころか、バブルの時代各部門に一人はいたんじゃなかろうか。 なんの仕事をしているのかわからないけどなんだかいつも偉そうにチャラチャラしている人が(笑) 今思えばだけれど、社会にまだそんなチャラ男たちを養っていられる余裕があったということなんだろうな、、、 チャラ男が存在できないような社会は、きっと誰にとっても生きづらい。 チャラ男がいて、ぶりっ子がいて、手癖の悪い奴までいるジョルジュ食品、なんて人間臭い会社だろう。 色々な人間がいてこそ、色々なモノの味方や考え方も認め合える社会は存在するのだ。 チャラ男万歳。

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2020/11/27

圧倒的にアピールするタイトルにやられて読んだ絲山作品。たぶん袋小路の男以来だと思う。面白いうより読ませる作品。総じて言えば「人生いろいろ」。

Posted byブクログ

2020/11/23

この著者の本は初めて読んだ。細かく分けられた章ごとに語り手が変わる中で、筋書きを綺麗に収束させていくのは見事。だが登場人物に個性がありすぎて、どの語り手にもあまり共感はできなかった。著者も元々メーカーの営業職だっとのことなので、実体験に基づいた描写もあるのだろう。自分もサラリーマ...

この著者の本は初めて読んだ。細かく分けられた章ごとに語り手が変わる中で、筋書きを綺麗に収束させていくのは見事。だが登場人物に個性がありすぎて、どの語り手にもあまり共感はできなかった。著者も元々メーカーの営業職だっとのことなので、実体験に基づいた描写もあるのだろう。自分もサラリーマンとして人生の半分近く過ごしてきたが、本小説よりもはるかに平和に日々だったのはただの幸運なのだろうか。

Posted byブクログ