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紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人 の商品レビュー

3.4

131件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    57

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    3

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2020/06/21

登場人物がキャラ立ちし過ぎているように感じ、少々読みづらかった。 紙と蘊蓄が上手く噛み合って進行するストーリーは面白いとは思う。

Posted byブクログ

2020/06/15
  • ネタバレ

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  『紙鑑定士の事件ファイル模型の家の殺人 』 紙鑑定士が主人公であるけれども、実質謎を解く手がかりは模型にあり。 と言うわけで、伝説のプロモデラーさんとのダブル主人公です。 紙とジオラマ・プラモデルの蘊蓄で満腹になれるのが私の一推しポイント。 書籍に紙が何種類か使われており、ぬめりや文字の映え具合など紙による違いがかなり面白く、紙好きにはたまらないつくりなのもお薦め。     ただ難を言うと、犯人からの手紙として入れてある紙が読者参加型小説として面白い点なのであるが、この紙を調べて手に入れた答えが必ずしも犯人を読者が割り出せる要素にならず、意外にあっさり紙鑑定士さんによって提示されて話は進む事。     せめて、読者が「あっ…」って思える伏線に繋がっていたらと思うと惜しい。 しかし、実際に紙を触って情報を読み取るのはそれはそれで話中に入れて嬉しいのだけれども。     最後はハードボイルド?にロマンス?に。 結構バタバタ終幕ですが、一つわかるのは、作者はアヴェンタドール出したかったんだろうなぁと言う事。 私もアヴェンタ好きだ(笑)     探偵役を探偵役としてその場限りに描くのではなく、探偵2人の人生の岐路も描く所は人間味あってよかったです。 作中の模型を造形の完成品としてだけではなく、作者の意図や苦しみ、叫びを代弁する雄弁なもの、メッセージを伝えるものとして描くのも良かった。 箱庭療法も、人の内面を映し出すもの。       最後のバタバタ感も青臭くて良いと考えたら持ち味ですね。

Posted byブクログ

2020/06/09
  • ネタバレ

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本業ではあまり繁盛していない「紙鑑定士」という特殊な職業の主人公が、「神探偵」と勘違いされ、 紙と全く関係ない「浮気調査」の依頼が舞い込む。 訳あって業界から干された伝説のプラモデル造形家土生井(はぶい)の助けを借りて、何となく上手く解決へと導いたのがきっかけで、更なる事件の依頼が。。 再びプラモデラーと共に、今度は「殺人事件」を解明していくことに。 おおよそ出会うことのなさそうな「伝説のプロモデラー」と「紙鑑定士」。二人の二人三脚はリズムよく進む。 土生井のプラモデル、ジオラマのマニアックな知識と蘊蓄を駆使して半ば強引に推理されて話が進む一方、肝心の主人公の紙蘊蓄は事件解決にはほぼ役目を果たさず。せっかくどんな紙でも見分けられるすごい技術を持ってるのに残念。 もうちょっと紙がらみの謎解きがほしかった。。 巻頭に「本書で使用している用紙」と趣向を凝らした装丁があって、紙がらみの期待度をがっつり上げてた。 登場人物のキャラクターは丁寧に描かれており、感情移入するのに十分で面白かった。 唯一、クライマックスに高級スホーツカーでド派手に登場した元カノ真理子さんが。。 解決に向けて文字通り「スピード感」を物語に添えたが、追ってくる警察を巻き、埋められたバスをショベルカーで掘り起こす神業。。 そんな重要な役割担うなら、もうちょい序盤からちょいちょい顔だしといて欲しかったなー。。最後良いとこ全部かっさらったね。笑

Posted byブクログ

2020/05/31

第18回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作ということで興味を持ち図書館にリクエストしていた。 さすがに話題の人気本のため数か月待たされたけれど、ようやく順番が回ってきて読むことができました。 たくさんの方が指摘しているように、たしかにミステリーとしてのプロットはご都合主義な...

第18回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作ということで興味を持ち図書館にリクエストしていた。 さすがに話題の人気本のため数か月待たされたけれど、ようやく順番が回ってきて読むことができました。 たくさんの方が指摘しているように、たしかにミステリーとしてのプロットはご都合主義な部分も散見されるが、なによりも読みやすくメインキャスト二人のやり取りが快く、どんどん読み進めていくうちに気づいたら読了して事件も解決していた感じです。 メインキャスト二人、それが本書の事件解決班。 この二人、刑事とか探偵とか、およそ事件解決を生業としている人種からはもっとも遠い存在である。 なんていったって、一方は紙の知識においては一流の<紙鑑定士>、もう一方は今は訳あって業界から干されている< 伝説のプラモデルを作る人=プラモデラー>ときているのだから。 こんな二人がどうやって人の生き死にかかわる大掛かりな犯罪を阻止できるのかと思うが、これがお互いの専門知識、すなわち“蘊蓄”を駆使してやってのけちゃったからおもしろい。 そもそもこの手のジャンルは、ともするとマニアックすぎてオタクの域に頭のてっぺんまでずぶずぶ突っ込んでいる“専門家の蘊蓄”にどれだけ読者が魅了されるかにかかっている。 勝手に専門知識をひけらかされすぎても読者が置いてけぼりになってしまうわけだから。 その点、本書のこの二人の蘊蓄は大丈夫だ。 それぞれが自分の専門分野については右に出るものがいないほどだが、相手の分野についてはまったくの門外漢、ド素人。 そこでちゃんと「それってどういうことですか」と互いに質問しあい、「はは~、なるほど」と納得いあう内容が事件解決に一歩向けて前進できる流れになっている。 だから私たち読者が専門知識に置いてきぼりになることはないし、そのやりとり自体がとても興味深く本書を読む原動力になっている感じだ。 紙鑑定士の渡部が実際に行動し、伝説のモデラー土生井(はぶい)がアームチェアディテクティブよろしく圧倒的な推理力を働かせて知恵を授ける関係もいいと思う。 ===データベース=== どんな紙でも見分けられる男・渡部が営む紙鑑定事務所。ある日そこに「紙鑑定」を「神探偵」と勘違いした女性が、彼氏の浮気調査をしてほしいと訪ねてくる。手がかりはプラモデルの写真一枚だけ。ダメ元で調査を始めた渡部は、伝説のプラモデル造形家・土生井と出会い、意外な真相にたどり着く。さらに翌々日、行方不明の妹を捜す女性が、妹の部屋にあったジオラマを持って渡部を訪ねてくる。土生井とともに調査を始めた渡部は、それが恐ろしい大量殺人計画を示唆していることを知り―。第18回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。

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2020/05/26
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このミス大賞の話題作、証拠品手紙付きっていう所、帯に惹かれて購入。 4種の用紙を使用していて、それぞれ感触の違いを楽しみながら読めるのも紙の本ならではで新しいと思った!! ストーリーとしてはラノベ的な感じでスラスラ読める。ただ、主人公は紙の専門家・紙鑑定士なのに本業である“紙”がそこまで出てくることはなく、模型ばっかりで大半が土生井さん…(汗)(・・;) せっかく証拠品の手紙を貼り込みしてるんだから紙の本でしか出来ない事を他にもっと活用してほしかった。渡部さんも紙鑑定士としてもっと活躍させてほしかったかな…。序盤からいきなり模型じゃなくて、紙にまつわる事件から色々絡ませていけばもっと面白いと思うけどなー。それに、犯人が精神病、多重人格っていうのも拍子抜けというか…ちょっとそれはどうなのって思う。(´・_・`)軽くさらーっと読めるしそこそこ面白いけど、期待値が高すぎたからちょっとガッカリ(汗)。 紙に関する事件を紙鑑定士の渡部さんが解決して大活躍するなら、次巻シリーズも有りだと思う。

Posted byブクログ

2020/05/25
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正直期待はずれ…主人公が紙鑑定士である必要性がどこにもなかったし。そもそも事件がほんとに起きてるの?え?推理ですか?妄想ですか?の境目で話進んでいくし、筆者の趣味と自己満足の世界で置いてけぼりをくらったような感じでした(辛口すみません

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2020/05/11
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「紙鑑定士」という単語と「このミス大賞受賞」に惹かれて買ってみたが、紙鑑定が物語のトリックで大事かというとそうでもなく、模型の方が重要な要素になっていた点が想像とは違っていた。もっと紙鑑定の方の要素、エピソードを期待していたのに。 以下、自分があまり気に入らなかった点 ・犯人が二重人格 ・バスを埋めるって非現実的では? ・最初に本の各部の説明があるがストーリーと関係ある? ・最後呑んべい歯無しゴミ屋敷のおじさんとヒロイン的な女性がくっつく設定無理すぎない? ・証拠品の手紙付きだがあまり意味ない ・主人公が最後、元カノとくっ付くのも無理すぎない? 帯のコメントで期待度が高くなってしまったし、紙鑑定を期待したので、評価は低くしてしまいました。 ただ全体的には読みやすかったし、本自体も紙の材質を変えて作ってあるアイデアは素晴らしいと思いました。

Posted byブクログ

2022/11/06

紙鑑定士の渡部は探偵事務所と間違えた客から浮気調査を依頼される。 第18回このミステリーがすごい! 大賞受賞作。 トップから本の各部の名称とか素材の説明が付いていて、 紙×ミステリーって新しいな どんな話になるかと期待したけど実際は紙というよりジオラマがメイン。 プロモデラーの...

紙鑑定士の渡部は探偵事務所と間違えた客から浮気調査を依頼される。 第18回このミステリーがすごい! 大賞受賞作。 トップから本の各部の名称とか素材の説明が付いていて、 紙×ミステリーって新しいな どんな話になるかと期待したけど実際は紙というよりジオラマがメイン。 プロモデラーの土生井(安楽椅子探偵)がブレイン、渡部は足で動いて事件解決する駒って感じ。ミステリーとしてはあんまり…かな。

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2020/05/08
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紙鑑定士と伝説のモデラーというまず聞いたことの無い設定。 2人ともが飛び抜けて頭がいいという訳では無く、ただそれぞれの専門知識を駆使して事件を解決していく話。モデラーさんの方はジオラマ1つでここまで読み解けるのかと感心させられる、流石オタクと言うべきか。 紙鑑定士さんの方は行動力の化身、あと優しい。10万円が2万円になっても怒らない。紙の専門用語とかは全く頭に入ってこなかったけど、単行本を様々な紙を使用して遊んでいるのは楽しかった。普段から紙の質感を楽しむタイプなので単行本で買ったのは正解だと思う。 ジオラマから読み取れることについては、軽いどんでん返しもあって面白かった。家の床下から死体に見立てた人形がでてきた時は薄ら寒い感覚も味わえました。 終始2人はゆるゆる(LINEの会話がメインなのでほのぼの感が強い笑)で、最後は意外なハッピーエンド付きで楽しく読むことが出来ました。

Posted byブクログ

2020/05/07
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 マンガかっ!?・・・と言うと、マンガにも失礼か。  紙鑑定士とプラモデル造形家が、それぞれの知見を活かして事件の謎を解くお話。出版社に勤め、模型専門誌を担当した著者の経歴を活かしたキャラ設定で、その蘊蓄は読ませるところがあるが、犯人がジオラマを作るからこそモデラ―の知識は役立つだけの話。紙の知識に至っては、1箇所、警察に届いたメモ用紙がホテルのレターセットであると見抜く以外は、初対面の相手の気を引く程度の話題提供でしかない。  あとはご都合主義満載の展開で、適当な推量と思い付きに偶然の出会いが重なって事件が解決していくお手軽さ。放送時間のあるアニメでも見ているようなお粗末展開。  また本書は、事件の謎を解く重要証拠品となる紙(上記のメモ)が本の中に綴じ込んであり、事件の手がかりを実際に手で触れることができる。なんなら帯に「読者参加型ミステリー」銘打ってあるけど、思索を巡らすより早いスピードでその出どころにたどり着いてしまう展開の速さにビックリ。 「ページごとに紙を変えた作りで、物語の本筋と一緒に紙の違いを楽しむことができます。」という仕掛けに至っては、確かに4種類ほどの紙が使われているようだけど、色味が違うなーという程度で、ページを送る親指の感触も大差なく、「楽しむ」ほどのことはなかった。 逆に、紙鑑定士は、素人が大差ないと感じる紙質を見分けられるということを分からせる程度のことはあったかね。ま、それくらいの意味合いしか感じ取れなかった。もちろん、紙質やその変更箇所と、物語展開はなんらリンクしていない。  ミステリーって、もう少し読者も、提示される状況や残された証拠品、登場人物の発言などから、ああだこうだと途中で推理を働かせて「読者参加型」で楽しめるイメージを持っているのだけど、「模型」や「紙」という題材のマニアックはもとより、推理のネタにもなりゃしない証拠品の数々に、むしろ読者はおいてけぼりじゃないの? 「読者排斥型」?? ほとんどミステリーを読まない自分が言うのもなんだとは思いますが。  唯一、喰いつけた(読み続けられた)理由は、紙鑑定士の事務所のある界隈(西新宿)が、かつての生活圏、居住地三鷹が今の隣駅、モデラ―の家が年に数回行く高尾、利用する路線が、JR中央線、小田急線、京王線と馴染みのあるものという点。 そのあたりの描写が正確なのは、著者も意識して書いたようなので、読んでいて楽しかった(が、リアリティは出していたけど本筋とはなんら関係ない描写)。  お気軽に、深く考えずに読めることを目指したのであれば言うことはないかな。  選評(大森望)に、「語り口とキャラクターは即戦力。不具合をうまく解消して世に出ること(つまりシリーズ化されることを)望みたい」とある。 使い回しの効くキャラ作りが、こうしたミステリーの肝なんだね。

Posted byブクログ