世界標準の経営理論 の商品レビュー
内容もボリュームも非常に豊富な一冊。フラットな視点で様々な理論を紹介してくれる。自らが実に無知であることと、言語化することがいかに難しく重要でかつ美しいことを再認識。
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本書の紹介として、筆者は以下のように述べている。 【引用】 これは『世界で標準となっている経営理論』を可能な限り網羅・体系的に、そしてわかりやすくまとめて皆さんに紹介する、世界初の書籍である 【引用終わり】 本書は、経営学研究者の研究成果の中で生き残った「標準理論」と呼ばれ...
本書の紹介として、筆者は以下のように述べている。 【引用】 これは『世界で標準となっている経営理論』を可能な限り網羅・体系的に、そしてわかりやすくまとめて皆さんに紹介する、世界初の書籍である 【引用終わり】 本書は、経営学研究者の研究成果の中で生き残った「標準理論」と呼ばれる約30の理論を紹介している。 私は大学院での勉強に必要であった、「第24章 エンベデッドネス理論」と「第28章 社会学ベースの制度理論」を読んだが、特に第28章については、これまでに読んだ制度理論に関する文献の中で、最も分かりやすく説明されており、大変助かった。 筆者は、本書の中で、これら30の経営理論が「経済学」「心理学」「社会学」の理論基盤の上に組み立てられていることを説明している。また、筆者自身がキャリアの中でこれらの学問を学んだ経験が、本書の執筆に役立ったと述べている。 私が本書を分かりやすいと感じた理由の一つは、制度理論の全体像を把握できたからである。必要があって「制度派理論」を勉強していた私は、これまでにいくつかのテキストを読んできたが、それぞれの学説の位置関係の理解が出来ずにいた。しかし、本書の冒頭で「制度理論には社会学ベースと経済学ベースがある」と示されていたことは、私にとって大きな気づきであった。 これまでのテキストは、社会学者が書いた社会学ベースの制度派理論や、経済学者が書いた経済学ベースの制度派理論であったが、それらの間にある違いについては明記されていなかった。社会学者にとっての「制度派理論」は範囲が明確であり、経済学ベースの理論は守備範囲外であるため、そこをわざわざ説明する必要がなかったのである。しかし、私のような素人にはその違いが理解できず、あるテキストに登場する「正当性」「同型化」「同質化」などの概念が、別のテキストでは全く触れられていないことに混乱を覚えていた。本書を通じて、その理解が得られたことは非常に大きな収穫であった。 本書は800ページを超える大部の書物です。私のように大学院で経営学を学んでいる者にとって、これ以外の部分を読むことも大きな楽しみとなっています。
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いままで何となく知っていたこと、感覚的に理解していたことがきちんと理論として説明できるようになった 経営学が経済学・心理学・社会学などの別の学問が基礎とされて作られているというのも面白かった
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従前から興味あったものの、その分厚さから購読をためらっていたが、本制度を機に購入した。組織論、社会学、経済学等様々な視点からの経営理論がまとめてあり非常に勉強になった。前項のフレーズは読み飛ばした序章に書かれていたが、全編読んだ後にこれを読み、本書の使い方を間違えていたのか、と意...
従前から興味あったものの、その分厚さから購読をためらっていたが、本制度を機に購入した。組織論、社会学、経済学等様々な視点からの経営理論がまとめてあり非常に勉強になった。前項のフレーズは読み飛ばした序章に書かれていたが、全編読んだ後にこれを読み、本書の使い方を間違えていたのか、と意味で衝撃を受け印象に残った。今後は推奨されているように辞書的な使い方をするために手元に置いておこうと思う。
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初版(2019年12月)で購入し、時折読み返している。当時の帯には「主要な経営理論を完全網羅」と謳われているが、まさに看板に偽りなし。版を重ねているのも納得の名著。 古びない理論を解説し、読者に「思考の軸を提供する」という著者の狙いは十分に果たされている。
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キングダムで60巻以上かけて描ききれない李信将軍を3コマで片付けたり、宮城谷昌光の長編を5ページくらいで片付ける横山光輝と同じノリ。 巷に溢れるビジネス書を1ページ未満で片付けていくのは痛快。サラッと通読すると経営理論を理解した気にさせてくれる。
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超分厚い本ですが、自分の気になる理論を目次から当たりをつけるような見方でも面白いと思います。 私は結局気になるものしか頭に残りませんでしたが、気になるものの最近の理論が知れる、ということが非常に意義深いと思います。 気になった理論の本を読みたいと思っています
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最前線の経営学者からすると疑問符のつく箇所もあるようだが、ビジネスパーソンが体系だったアカデミックな経営学を学ぶ入口としては最高峰なのではないだろうか。 【メモ】 ・世界標準の経営理論は、世界中でビジネスを長い間研究してきた経営学者の集大成であり、ビジネス・経営の真理法則に肉薄...
最前線の経営学者からすると疑問符のつく箇所もあるようだが、ビジネスパーソンが体系だったアカデミックな経営学を学ぶ入口としては最高峰なのではないだろうか。 【メモ】 ・世界標準の経営理論は、世界中でビジネスを長い間研究してきた経営学者の集大成であり、ビジネス・経営の真理法則に肉薄している ・理論とは経営・ビジネスのhow,when,whyに応えることを目指すもの ・理論そのものは抽象的で、実務で使いやすいとは限らない。実践のためにフレームワークに落とし込む必要がある ・実証的な理論=ある現象のメカニズムそのものを説明する理論 ex「~という条件下では、企業は~のように行動する」 ・経営理論とは「人・あるいは人が織りなす組織が、普段から何をどう考え、どう意思決定し、どう行動するか」を突き詰めたもの
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入山先生が主要な経営理論をまとめられた書籍です。800ページで42章に及ぶ量ですが、過去に知っていることの再構築も含めて得られるところは多かったと思います。今後、この知識をいかに活用していくかも大切と思いながら読み進めていました。一度読んで終わりではなく、何度も、適宜関係するとこ...
入山先生が主要な経営理論をまとめられた書籍です。800ページで42章に及ぶ量ですが、過去に知っていることの再構築も含めて得られるところは多かったと思います。今後、この知識をいかに活用していくかも大切と思いながら読み進めていました。一度読んで終わりではなく、何度も、適宜関係するところを参照する使い方がいいのかなと思っています。
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過去、これ程までに私の疑問に答えを示してくれた書籍はなかった。 この内容、この厚みでこの値段は超お得。
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