世界標準の経営理論 の商品レビュー
まさにStart with Why! 890ページ、「60万字という、とてつもない大著」と著者自身が述べているように、数日レベルで読める本ではないが、単に理論を概説するにとどまらず、そうした理論が生まれた背景を説くスタイルは学びの役に立つ。 「世界標準の経営理論」ダイヤモンド...
まさにStart with Why! 890ページ、「60万字という、とてつもない大著」と著者自身が述べているように、数日レベルで読める本ではないが、単に理論を概説するにとどまらず、そうした理論が生まれた背景を説くスタイルは学びの役に立つ。 「世界標準の経営理論」ダイヤモンド社、入山章栄著 1日1冊番外編 https://amzn.to/2S9szNZ
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経営理論をどのように実践に活かすかということを考える思考の軸を与えてくれる。 例えば、昨今のオープンイノベーションやコンソーシアム化の流れもTCE理論で説明できるのだろうか?なら旧態依然とした企業は取り残されてしまうのも必然か。
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「世界標準の経営理論」というタイトルで、800ページ以上の大著。 これを読むのは大変だな〜と、1日1章づつ読むか〜という作戦を立てたのだが、面白くて、1日数章づつ読んでしまい、だんだん加速して、最後は1日1部づつという感じで、10日くらいで読了! 10年くらい前に経営学は「も...
「世界標準の経営理論」というタイトルで、800ページ以上の大著。 これを読むのは大変だな〜と、1日1章づつ読むか〜という作戦を立てたのだが、面白くて、1日数章づつ読んでしまい、だんだん加速して、最後は1日1部づつという感じで、10日くらいで読了! 10年くらい前に経営学は「もうわかった」つもりになったのだが、それは合理性をベースとした経済学ディシプリンのものであったことに気づき、人や組織関係、つまり心理学ベースのディシプリンを読み始めた。 で、最近、心理学ベースのものも「わかった」つもりになり、経営学の本を読むのはもうやめようと思っていたところに、この本がやってきた。 この本は、経済学ディシプリン、心理学ディシプリンに加え、社会学ディシプリンの研究が紹介してあるところが新鮮。 そしてなにより、共著ではなくて、単著でさまざまなディシプリンの理論が紹介されているので、単なる寄せ集めではなくて、理論相互の関係性がとてもクリアに書いてある。 一つひとつの理論の解説は短いのだが、とても本質的だし、知的で、かつ読みやすい。もう経営学の本は、これだけあればいいんじゃないと思うほど。 ここで、「標準理論」と認定されている以外にも、コッターの変革理論とか、結構、有名な「理論」はある気がするのだが、一般的な認知と経営学会での認知には差があるんだな〜と思う。 (いろいろなディシプリンが扱われているといっても、実証科学の範疇で、「社会構成主義」とか、「ディスコース」みたいな話はさすがに入ってない) さんざん理論を紹介したあげく、最後は、経営理論を信じてはいけないという話に展開するところが、なんだか素敵! そうそう! 理論に当てはめれば正解がでるわけではない。が、なんにも知らないと結局のところ自分の狭い経験のなかでしか考えられなくなるわけで、理論は、より先を考えるために必要な思考の軸なのだ。 ちなみに、なぜか「ティール組織」の話が途中ででてきて、当然、この本ではそれは「理論ではない」のだが、結構、好意的に取り上げられているのが意外だった。 「ティール組織」の要約には、やや誤解がある気もするのだが、細かいところは置いといて、「ゴーイング・コンサーン」としての企業ではなくて、「死ぬことが前提」という企業というあり方もあるのではないかという話に繋がっていくところは、とても共感した。 その企業が果たそうとしているミッションが達成されれば、その企業はなくなってもいい。 企業という組織中心ではなく、ミッション、プロジェクトをベースとした人間中心のあり方を考えれば、そうなるよね。
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経営学者である著者が世界の主要な経営理論30をセレクトし、各理論の概要が実ビジネスにおける示唆をまとめた解説書。 これまでにこうした1冊はなかった、という著者の言葉通り、これは大変な労作であり、かつ極めて内容が整理されており、驚くほどに分かりやすい。800ページを超える大著であ...
経営学者である著者が世界の主要な経営理論30をセレクトし、各理論の概要が実ビジネスにおける示唆をまとめた解説書。 これまでにこうした1冊はなかった、という著者の言葉通り、これは大変な労作であり、かつ極めて内容が整理されており、驚くほどに分かりやすい。800ページを超える大著であるが、あまりに面白くて1日で読み終えてしまった。 本書のアプローチは「個々のビジネス現象にどう経営理論が役立つのか」という現象ドリブンの発想ではなく、「経営理論がどう個々のビジネス現象に役立つのか」という理論ドリブンの発想である点に特徴がある。そもそも経営理論とは、個々のビジネス現象の観察から、一般化/仮説化と科学的な検証のプロセスを経て構築されたものであり、一定の汎用性を持つものである。こうした経営理論は多様なビジネス現象を解き解す際の”思考の補助線”として重要な役割を果たす、というのが著者の主張であるが、実際に読み終えてみると、その主張は非常に納得感がある。 実際、本書を読みながら考えていたのは、自身が5年間の経営コンサルティングの仕事で関わってきた多数のプロジェクトのことであった。現在扱っているプロジェクトについて、このような考え方を援用すると、こういうアプローチがあるのでは?、ということを考えながら読めたのは非常に楽しく有益な体験。ぜひ今後も手元に置いて、定期的に読み返してみたい。
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