勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~ の商品レビュー
地方の病院で高齢者医療に取り組む研修医。 高齢者の治療はどこまでやるか、どこで引き上げるのか。 人間の尊厳にもかかわってくる治療に悩みながらも成長していく。 そんな研修医を支える看護婦と、信州の澄んだ風景や花々に癒される。
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明らかに栗原一止と分かる内科医が出てくるけど神様のカルテファンとしては、たまらなく嬉しいです。桂先生も栗原先生に負けず劣らずの悩める素晴らしいドクターになることでしょう❗
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この方の作品は好きです。 神様のカルテに比べるとですが…楽しく読めました。 一貫してこの作者の医療への憂いを強く感じます
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実家が花屋さんという研修医の桂正太郎が長野の上高地に近い民間の梓川病院の1年目研修を受ける物語。患者は重病の高齢者がほとんどで、意識が無かったり、痴呆だったりして、意思の疎通ができないことが多い。そうした中、どこまでどんな医療を行うべきなのか、悩む姿が描かれている。特に、腹部に穴...
実家が花屋さんという研修医の桂正太郎が長野の上高地に近い民間の梓川病院の1年目研修を受ける物語。患者は重病の高齢者がほとんどで、意識が無かったり、痴呆だったりして、意思の疎通ができないことが多い。そうした中、どこまでどんな医療を行うべきなのか、悩む姿が描かれている。特に、腹部に穴を開け胃に直接栄養液を流し込む「胃瘻」という医療は確実に延命には役立つが、患者の状態によっては苦しみを長引かせるだけではないかと考え、カタクリの花とその根を例え話に、胃瘻の対象となる患者の家族に桂の思いと治療方針を説明する場面は、心打たれる。桂を支えた指導医の三島医師、婚約者となる看護師の月岡美琴らの言葉が胸に刺さる。
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看護師・月岡は高齢の患者が多い病院に勤務して3年。研修医・桂がやってくる。ぱっと見さえないが、患者に対しては真摯に向き合い、実家が花屋ということで、花についての知識も深い。二人は高齢者医療について、人間の生死を考える。 高齢者医療の現実が描かれていますが、それだけでなく、安曇野の...
看護師・月岡は高齢の患者が多い病院に勤務して3年。研修医・桂がやってくる。ぱっと見さえないが、患者に対しては真摯に向き合い、実家が花屋ということで、花についての知識も深い。二人は高齢者医療について、人間の生死を考える。 高齢者医療の現実が描かれていますが、それだけでなく、安曇野の風景、花、二人の成長、そして恋、爽快感もありました。普段は病院に行かないので自分の周りではどうなのかわからないのですが、夏川先生が書いているだけに、高齢者ばかりの患者、地方の病院の現場を知らせた感じです。登場した先生方のように真摯に患者さんのことを考えてくださる先生ばかりだといいんだけれどね。88歳の患者さんの生き方が素敵でした。 栗原先生の影があり、続編とか、神様のカルテとのクロスも見てみたいなあ。
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夏川さんの書くお話はどのお話も好きです 研修医と看護婦さんのお話 お医者さんだからこそ響いてくる お話だからといっても、そこには真実が沢山散りばめられているのだと感じる 地域医療、延命措置、高齢者医療、医師たちの長時間労働 考えなければならない 悩んでも答えは出ないかもしれないが...
夏川さんの書くお話はどのお話も好きです 研修医と看護婦さんのお話 お医者さんだからこそ響いてくる お話だからといっても、そこには真実が沢山散りばめられているのだと感じる 地域医療、延命措置、高齢者医療、医師たちの長時間労働 考えなければならない 悩んでも答えは出ないかもしれないが、それでも考えることをやめてはダメなのだと いつもながら優しい気持ちになれるお話でした
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2020.10.8 読了 この作者さんの話 やっぱり好きだなぁ。 とあるシリーズの舞台と同じ地域で 同じような病院の話。 3年目の看護師 美琴と 研修医1年目の桂くんを中心とした 日々の診察日記とちょっと恋愛要素も。 同じ地域で病院舞台だから あのシリーズとリンクしたら...
2020.10.8 読了 この作者さんの話 やっぱり好きだなぁ。 とあるシリーズの舞台と同じ地域で 同じような病院の話。 3年目の看護師 美琴と 研修医1年目の桂くんを中心とした 日々の診察日記とちょっと恋愛要素も。 同じ地域で病院舞台だから あのシリーズとリンクしたらいいのになーと 思っていたら! チョローっとだけ 出てきたときは大歓喜!! とっても よかったです! 続きが読みたい!
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夏川作品の医療に対する捉え方が好み、本作もその期待を裏切らなかった。高齢者医療の一端を垣間見ることができました。
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父親のなくなった病院がまさにこのような感じだった。 ナースステーションでは常にアラームが鳴り響いているような。 医療の進歩で終末医療の在り方とか、難病への対応とか倫理的な問題はこれからも続いていくだろう。 医療従事者に対する敬意を忘れずにいたい。 それはさておき、栗原先生とのニ...
父親のなくなった病院がまさにこのような感じだった。 ナースステーションでは常にアラームが鳴り響いているような。 医療の進歩で終末医療の在り方とか、難病への対応とか倫理的な問題はこれからも続いていくだろう。 医療従事者に対する敬意を忘れずにいたい。 それはさておき、栗原先生とのニアミスがいい!
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看護師の月岡美琴目線で進む話かと思いきや、研修医の桂正太郎目線もあり。やはり医者の話になる。新たな医者の物語で楽しい。とはいえ、 高齢者医療の難しさ。死と向き合う。いかに生かすかではなく、いかに死なせるかという問題。難しくて悩んで答えを出すしかない。
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