勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~ の商品レビュー
80、90歳を超えるお年寄りの治療。 ご飯を口から食べられない、認知症などの患者さんや、 高齢のため手術をするのもリスクが高くなる患者さんにどこまで治療をするのか。 病気を治しても管につながれ、自力では動くこともできない状況でも生きてはいる。 医療が進歩したからこそ抱える問題が...
80、90歳を超えるお年寄りの治療。 ご飯を口から食べられない、認知症などの患者さんや、 高齢のため手術をするのもリスクが高くなる患者さんにどこまで治療をするのか。 病気を治しても管につながれ、自力では動くこともできない状況でも生きてはいる。 医療が進歩したからこそ抱える問題がある。 こんなに真剣に考えてくれる医師や看護師がどれだけいるのかな。そうあって欲しいと思うけど、難しいのかも、とも思う。
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今の日本の医療に一石を投じるような内容だった。慢性期の病院だったらこんなことが日常茶飯事なんだうな。自分がその立場だったらと考えると病みそうになる。確かに今までのように高齢者に無制限に医療資源を投じるのは限界があるし、次の世代のためにもどこかで線引きする必要があるけどその線引きを...
今の日本の医療に一石を投じるような内容だった。慢性期の病院だったらこんなことが日常茶飯事なんだうな。自分がその立場だったらと考えると病みそうになる。確かに今までのように高齢者に無制限に医療資源を投じるのは限界があるし、次の世代のためにもどこかで線引きする必要があるけどその線引きを医師がしていいのかどうかも悩ましい。一般の人は人の死が当たり前じゃないからできることなら延命って考えがちだけど延命した先にゴールがあるのかどうかを考えるのも社会の課題だな。登場人物の谷崎先生のような考えも正直理解できるけど実際にやるとなると責任とかあって出来なさそう。改めて医師って特殊な職業なんだな、 琴美と桂の恋愛必要だった?
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地方病院での高齢者医療と向き合う厳しい現実。大量の高齢者たちを、いかに生かすかではなく、いかに死なせるかという問題に、少ないスタッフで向き合わざるを得ない。このテーマに真正面から取り組んでいる。 松本市郊外の地方病院に勤務する3年目の研修医桂正太郎と3年目の看護師月岡美琴が主人公...
地方病院での高齢者医療と向き合う厳しい現実。大量の高齢者たちを、いかに生かすかではなく、いかに死なせるかという問題に、少ないスタッフで向き合わざるを得ない。このテーマに真正面から取り組んでいる。 松本市郊外の地方病院に勤務する3年目の研修医桂正太郎と3年目の看護師月岡美琴が主人公。 綺麗事だけではない現実がここにはあった。
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すごく良かった! 医者は人を生かす、救うことばかりにフォーカスされて来たけど、死ぬことについてしっかり考えないといけない。少子高齢化社会ではさらに重要な課題となるだろうと思った。 医師たちが、がむしゃらに生かして来た結果が今の医療の逼迫を生んでいるという、なんとも皮肉な状況を、...
すごく良かった! 医者は人を生かす、救うことばかりにフォーカスされて来たけど、死ぬことについてしっかり考えないといけない。少子高齢化社会ではさらに重要な課題となるだろうと思った。 医師たちが、がむしゃらに生かして来た結果が今の医療の逼迫を生んでいるという、なんとも皮肉な状況を、答えは出なくとも、私も考え続けなくてはならないと思った。 夏川草介さんの本を読むと、長野に住んでみたくなる。自然と人間描写がとてもすてき。(でも恋愛要素はあまりしっくり来ないのでなくてもいいかもー)
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夏川草介さんの信州の医療モノ。 とても感じのいい若者二人を主人公にして、高齢者の医療や看取りについて描かれている。 無駄になるかもしれない高齢者への医療措置。地方病院の人手不足。難しい問題を抱えながら、多忙な業務を進めていく。 ときどき入る花の描写が、ゆったりして何だか心地い...
夏川草介さんの信州の医療モノ。 とても感じのいい若者二人を主人公にして、高齢者の医療や看取りについて描かれている。 無駄になるかもしれない高齢者への医療措置。地方病院の人手不足。難しい問題を抱えながら、多忙な業務を進めていく。 ときどき入る花の描写が、ゆったりして何だか心地いい。 「神様のカルテ」の栗原一止が、ひそかに存在だけ語られていたのが、嬉しかった。登場してほしかったな。
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研修医1年目の桂と看護師である美琴の2人の爽やかな物語の中に、考えるべき終末医療の行く末…考えさせられたー。 それにしても安曇野行ってみたい。素敵な場所なんだろうなー。
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SL 2024.6.7-2024.6.11 高齢者医療の話。でも、爽やか。 作者は最先端の医療より終末期、高齢者の医療を描くことが多いのかな。 胃瘻の話は、今はこの桂の考え方が主流のような気がする。
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研修医の桂、月岡美琴看護師がいる梓川病院での話。 循環器内科の谷崎先生が死神の谷崎と呼ばれる所以。私自身は谷崎先生の考え方に大賛成。有限の医療人材もベッドも血液製剤も、より必要な人に渡るようしていかなければ日本は破綻するんじゃないかと思う。 この作家さんの話に出てくる人、悪人はいないなあ、心がささくれだった時でも水が染み込むようにサラッと読める。 以下、最終ページのネタバレあり。 青い勿忘草の花言葉は「真実の愛」「誠の愛」です。
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高齢者医療の現実。 医師たちは「死」とどう向き合うのか。 患者も医師も高齢化が進む現在、 若手の医師たちは、この超高齢社会の中で何を学び、 どう選択していくのか。 読み手の年齢で感想も違うであろう医療小説だと思う。
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いりよの大変さがわかる本だ 医師である作者の研修医時代の実体験をもとにしているのだろう 最近ようやく医療の世界にも働き方改革が持ち込まれてきたが、まだまだまだ続くだろう過重労働は
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