わたしの美しい庭 の商品レビュー
良かった。 桃ちゃんと坂口くんの思い出にきゅんきゅんした。 血の繋がった家族が揃ってるからって幸せだとは限らないし、各々が各々の価値観で幸せだったら良いじゃん、て思える優しいお話だった。
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じんわり心に響く優しいお話。 いろんな「かいしゃく」があるから 正しい正しくないなんて 誰が決めることでもないんだ。 そんな風に認めていきたいと思った。 私は私を認めてあげよう。 もっともっとこの人たちの日常を垣間見たいと思った。 まだまだ続いたらいいのにな。
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初めての凪良作品。 まず、昭和生まれとしては、登場人物のネーミングに軽く引いてしまう。統理に路有。ああちょっと今風な軽さなら感情移入できないかもなあと、偏見を抱きつつ読み進めるが、意外に?ずっしり、最後にはさわやかな読了感。 心地よい距離間の関係性。いいなあ。私も縁切りマンショ...
初めての凪良作品。 まず、昭和生まれとしては、登場人物のネーミングに軽く引いてしまう。統理に路有。ああちょっと今風な軽さなら感情移入できないかもなあと、偏見を抱きつつ読み進めるが、意外に?ずっしり、最後にはさわやかな読了感。 心地よい距離間の関係性。いいなあ。私も縁切りマンションの住人になりたい。 心に何かみんな抱えていて、だからこその、基が感じる居心地の良さなのだ。 そうそう、線香花火なんてどれも同じかと思っていたけれど、国産のはやっぱり違うのね。来夏、試してみようと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今日もまた凪良ゆうさんの作品になぐさめてもらった。 今回読んだのはポプラ社より出版されている『わたしの美しい庭』 凪良先生の本はいつも装丁が世界観をよく表していて、先生の綺麗でやわらかな筆致とマッチした素敵なものが多いのだけど今回の装丁はかなり好きだ。 おそらく凪良先生の作風と児童書を多く出版しているポプラ社さんとの相性が良いような気がする。 今回はマンション屋上にある縁切り神社に訪れる人たちを描いた短編集。同じ設定でそれぞれの人物についての作品が収録されている。 もう何度読んでも凪良ゆう先生の作品は本当に大好きで、私にとって優しくて読んでいると泣いてしまう。 縁切り神社に訪れる人たちはいわゆる「世間体」という尺度で測れば、そこから外れた人たちだ。 親から、会社から、恋人から、友人から、「世間体」という尺度で測られ、そこから外れていることを糾弾される。 「世間体」という長さで裁断され、粉々に摩耗した心を抱える人たちが出てくるのだ。 この『わたしの美しい庭』では「世間体」を明確に定義づけている箇所がある。 【自分の陣地が一番広くて、たくさん人もいて、世界の中心だと思懐疑的っていたり、そこからはみ出す人たちのことを変な人だと決めつける人たち『わたしの美しい庭』p19】 この「世間体」に絡め取られた人たちが自分たちなりに救いを見出して、生きづらさを抱えながらも以前よりは少しだけそんな自分を大切に想いつつ生きていく。 凪良ゆう先生の描く物語はどこまでいっても、『人生は、心は、その人だけのもの』というメッセージを発している。この『わたしの美しい庭』でも明確に物語の中に綴られている。 【「間違ってない。百音の感情は百音だけのものだ。誰かにこう思いなさいと言われたら、まずはその人を疑ったほうがいい。どんなに素晴らしい主義主張も人の心を縛る権利はない」『わたしの美しい庭』p269】 自分も世の中で大多数を占める主張や主義に対してなことが多いし迎合していない。 そういう人たちがそういった自分を変えることなく生きていく姿を凪良先生は書いてくれるのだ。登場人物たちが抱えたものを無くしたり、それが気にならないような人間に変わるわけではない。 ただ抱えているものの重さがほんの少しだけ軽くなりながらも、それを抱えて生きていくという着地をするところが大好きだ。 だって抱えているものがすぐになくなったりなんて、しないでしょ?
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連作小説。どれも温かみのある優しい話だった。 少しイライラしてしまうシーンがあるけど完全なる悪意ではなくて不完全で自分勝手な部分による所からくるものだった。それがリアルで私も同じ立場ならそうなるかもな。とか考えてしまったな。そこがイライラする要因なんだなきっと。 人それぞれ痛...
連作小説。どれも温かみのある優しい話だった。 少しイライラしてしまうシーンがあるけど完全なる悪意ではなくて不完全で自分勝手な部分による所からくるものだった。それがリアルで私も同じ立場ならそうなるかもな。とか考えてしまったな。そこがイライラする要因なんだなきっと。 人それぞれ痛みを抱えながら生きてるんだって再認識する物語だった。その痛みが強さやその人らしさを形成する一部なんだと思った。 鬱の話が一番好きかも。 子供だからといってはぐらかしたりしないで真摯に向き合う姿勢が好きだった。みんな良い人だった。 失ったものや持ってないことで得るものもあるって言葉が好きだった。他にも良いな。と思える言葉がたくさん出てきた。救いのある話なのも良かった。無理な前向きさではなくどんな自分も受け入れていく方向性が良かった。
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直前に読んだ本が不穏だったのでこれはホッとする作品でした。 元嫁の再婚相手との娘を自分の子どもとして育てるっていうシチュエーションは世の中でもそうはないと思うけど、よく管理された古いマンションとこれまた大事に手入れされた屋上庭園と祠のある場所で暮らす人々の日々。はたからみると何...
直前に読んだ本が不穏だったのでこれはホッとする作品でした。 元嫁の再婚相手との娘を自分の子どもとして育てるっていうシチュエーションは世の中でもそうはないと思うけど、よく管理された古いマンションとこれまた大事に手入れされた屋上庭園と祠のある場所で暮らす人々の日々。はたからみると何でもなく淡々と暮らしているようでも本当は違う、悩んだり苦しんだり。 桃ちゃん主役の「あの稲妻」がとっても切ない。私の中の一番の盛り上がりはこの章。 日々みんな呑気そうに暮らしているように外っかわからは見えるかもしんないけど、どんなお家でもどんな人でも悩んだり苦しんだりして幸せ探しをしてる。他人を羨ましがったり可哀想がったりなんて、自分の持ってる小ちゃなものさしで他人をはかれる事などほとんどないのよね。
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またまた女性作家さんの連作小説を読んだわけですが、いろんな登場人物のいろんな境遇が描かれていて、じんわりといいお話でした。
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心を偽って生きても最終的にみんな不幸になる。 誰かにかけた情けが巡り巡って自らに返ってくるのと同じように、悪しき行いをすればいつかなにかの形で自らに返ってくるのだ。 なにかを捨てたからといって身軽になるわけじゃない。代わりになにかを背負うことになって、結局荷物の重さは変わらな...
心を偽って生きても最終的にみんな不幸になる。 誰かにかけた情けが巡り巡って自らに返ってくるのと同じように、悪しき行いをすればいつかなにかの形で自らに返ってくるのだ。 なにかを捨てたからといって身軽になるわけじゃない。代わりになにかを背負うことになって、結局荷物の重さは変わらない。だったらなにを持つかくらいは自分で決めたい。 人には、その人の長所が輝く時と場所というものがある。 思いやりって想像力のことかもしれない。 誰かにこう思いなさいと言われたら、まずはその人を疑ったほうがいい。どんなに素晴らしい主義主張も人の心を縛る権利はない。 考えることは頭や心を強く賢くしてくれる。それはいいことだよ。 失うことや持ってないことで得られるものもある。 嫌な思いをすることも、まるっきり無駄ではない。 手を取り合ってはいけない人なんていないし、誰とでも助け合えばいい。それは世界を豊かにするひとつの手段だ。
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「流浪の月」があまりはまらなかったので、どうかなぁと不安に思っていましたが杞憂でした。 深く読み込もうとすれば深く、さらっと読もうと思えばそう読める作品です。そこは小学生の百音ちゃんの存在が大きいです。 この作品は百音ちゃんがいることで 本質を120%上乗せで描かれていると思い...
「流浪の月」があまりはまらなかったので、どうかなぁと不安に思っていましたが杞憂でした。 深く読み込もうとすれば深く、さらっと読もうと思えばそう読める作品です。そこは小学生の百音ちゃんの存在が大きいです。 この作品は百音ちゃんがいることで 本質を120%上乗せで描かれていると思います。
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『周囲の期待なんてものは、ひとつクリアしたら次が出てくる、ゲームのように終わりがない』 そこに線を引くのは自分しかいないけど、なかなか難しいんだよなぁ…。 そして『事実なんてものは存在せず、あるのは人それぞれの解釈だけ。それが認められないときは無駄に殴り合わず、黙って通り過ぎよ...
『周囲の期待なんてものは、ひとつクリアしたら次が出てくる、ゲームのように終わりがない』 そこに線を引くのは自分しかいないけど、なかなか難しいんだよなぁ…。 そして『事実なんてものは存在せず、あるのは人それぞれの解釈だけ。それが認められないときは無駄に殴り合わず、黙って通り過ぎよう』 その方がラクだと分かっているのに、これまたとっても難しい…。
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