1,800円以上の注文で送料無料

紅蓮館の殺人 の商品レビュー

3.4

261件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    88

  3. 3つ

    104

  4. 2つ

    30

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

懐かしいなぁ、「新本格」…。

2022年4月読了。 ココのレビューを書いている皆さんは、かなりお若い方々なんでしょうか? 中盤から終盤にかけての、探偵と元(?)探偵のやり取りを読んでいて、若干気恥ずかしい様な、ムズムズする感覚を憶えたのですが、皆さんのレビューを読んでいて色々と思い出しました。 ...

2022年4月読了。 ココのレビューを書いている皆さんは、かなりお若い方々なんでしょうか? 中盤から終盤にかけての、探偵と元(?)探偵のやり取りを読んでいて、若干気恥ずかしい様な、ムズムズする感覚を憶えたのですが、皆さんのレビューを読んでいて色々と思い出しました。 20年程昔に成りますが、島田荘司先生が音頭を取って、講談社と仕掛けて大成功を納めた「新本格」ブームと云う事象が有りました。 その中でも、内省的な作風で他者とは明瞭に異なっていた「法月綸太郎」先生の著作を思い出したからです。 『名探偵は「推理マシーン」で良いのか?!』と云う、フィクション(虚構)の中なのに、「犯罪から真実を導き出す事」の本質論に悩む探偵を描き出し、 「エラくめんどくさい事に悩む探偵さんだなぁ~」と思って読んでいました。 「読者を差し置いて、本の中の探偵が先に本質論を語っちゃ野暮でしょうよw」等と一人前のクチを利きつつも、熱心に読んでいたのですから、まだまだ自分も若かったんだなぁと思った次第です。若い方には新鮮に映りますよね。 さて本作は、根本的なトリックやロジックはしっかりしていますので、問題無く楽しめましたが、読者がトリックを探そうとする前から、探偵役が(上記について)悩む場面を書いてしまうと、「事件の真相などどうでもいい事だ」と言っている様に見えてしまいます。 「A⇒B⇒C⇒真相」と、レール式で当たり前の様にサラッと真相が分かってしまう「簡便な推理小説」ばかりで良いのか?! と云う作者の意気込みは買いますが、法月先生もこのやり方でその後悩んでおられましたし、オッサン読者としても「苦悩や理屈はいいから、早く話を進めなさいよ」と感じたのは、年齢のせいだけでは無いなとも思いましたので、ちょっと厳しい判定です。 興味の有る若い方は、法月先生の諸作を読んで見ることをお奨めします。

左衛門佐

2024/06/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

青春&ミステリ ホームズとワトソンを彷彿させる2人の高校生の関係も去ることながら、山火事で逃げ場を失っているクローズドサークル。 本格王道ミステリと感じる。 作者の年齢のせいか、僅かに稚拙な雰囲気を感じる部分もある。それが本作の魅力とも捉えられる。過去の王道ミステリからのインスパイア、過去作品たちへの尊敬が伝わりつつも、独創性を出そうともしているように受け取った。

Posted byブクログ

2024/05/31

王道の本格ミステリー。やや芝居がかったセリフや、名探偵の在り方に関しての言及は、ミステリーを読んできた読者を意識したものだろう。真相の驚きも十分でした。他のシリーズも読みたくなる名作です。

Posted byブクログ

2024/05/31

山火事、山中の館、クローズドサークル、高校生探偵、元探偵、館に集まった人たち。読みごたえばっちりで、ミステリー要素たくさんで、最後の方もいろんな仕掛けが張り巡らされてて、満足感ばっちり。終わり方がすごく次に続く感じで、ここからの葛城と田所くんの成長とかが期待できます。 蒼海館、黄...

山火事、山中の館、クローズドサークル、高校生探偵、元探偵、館に集まった人たち。読みごたえばっちりで、ミステリー要素たくさんで、最後の方もいろんな仕掛けが張り巡らされてて、満足感ばっちり。終わり方がすごく次に続く感じで、ここからの葛城と田所くんの成長とかが期待できます。 蒼海館、黄土館とすでに出てるので読むの楽しみ。 犯人の予想が実は当たってて嬉しかった!!わりとありがちだけど、設定もトリックも凝ってて、犯人見つけて解決してただのハッピーエンドでもなくて、そこも良かった。

Posted byブクログ

2024/05/29

山中の館にいる文豪に会うため合宿を抜け出した高校生の男子二人。途中山火事に遭い館に閉じ込められ、住人の一人が殺される。高校生の男の子と一人の女性が探偵役なんだけどキャラ設定がどうにもしっくりこない。というか、あまり好きになれなかったし、謎解きの掛け合いが少しイライラした。トリック...

山中の館にいる文豪に会うため合宿を抜け出した高校生の男子二人。途中山火事に遭い館に閉じ込められ、住人の一人が殺される。高校生の男の子と一人の女性が探偵役なんだけどキャラ設定がどうにもしっくりこない。というか、あまり好きになれなかったし、謎解きの掛け合いが少しイライラした。トリックとか展開は面白かったんだけど、主要キャラに魅力を感じなかったのが残念。

Posted byブクログ

2024/05/27

山火事が迫る館に閉じ込められた高校生探偵2人と館の人々。クローズドサークルの醍醐味、突然現れる不審な人。 そして、殺人事件発生。 果たして犯人は誰なのか、迫り来る火災から無事に逃げる事はできるのか、、 探偵として生きるとは??みたいな、話し多めの、青いなぁ、若いなぁ。

Posted byブクログ

2024/05/25

ミステリー作家さんらしい文章でよかった。探偵のキャラ付も特徴的でよい。 (クローズドサークル系で近い作家だと今村さんの大ファンだが、あちらは文章が若干ラノベ感がある) バカミスに思えるところもあったが、驚かされたので全体的によかったし、最後のエピソードでも一つの動機がクリアするの...

ミステリー作家さんらしい文章でよかった。探偵のキャラ付も特徴的でよい。 (クローズドサークル系で近い作家だと今村さんの大ファンだが、あちらは文章が若干ラノベ感がある) バカミスに思えるところもあったが、驚かされたので全体的によかったし、最後のエピソードでも一つの動機がクリアするので面白かった。

Posted byブクログ

2024/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

クローズドサークルという設定も好きだし、途中の読みやすさは良かった。 その反面、完全に好みの問題だけど読み終わった後の後味が悪くて⭐⭐。これで終わって次回どんな始まり方をするかは気になる。

Posted byブクログ

2024/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

山火事が起こる中、落日館に集まったメンバーは、探偵とその助手、元探偵、館の住人を装っていた詐欺師、登山客を装った盗賊、実は解決した事件の犯人であるシリアルキラーの近隣住民と…とんでもない状況。 そして山火事が迫っているというタイムリミット付き。館で起こった凄惨な殺人事件の解決と並行して隠し通路を見つけ出さないといけないという緊迫した状況の中、登場人物たちの過去が巧妙に絡み合い、起きた事件が偶然ではないことが明らかになっていきます。 最初は、ザ・自称探偵モノのような感じが一種の胡散臭さを漂わせている感じに抵抗がありましたが、徐々に慣れるというか、むしろそれが癖になるというか笑笑 途中からは一気読みでした。 確かに、光流がそこまでするのは、さすがに行き過ぎかとも思いましたが…かつての盟友を自分のせいで殺され、自殺したと思っていた犯人が実は生きていて、目の前でまたその存在をひけらかしている状況に、彼女が何を思ったのか…と考えると。 解散したあの憎めない(笑)悪人たちとはまた再会する日があるのでしょうかね。 次作も読んでみたくなりました(^^)

Posted byブクログ

2024/05/05

これほどまでに「探偵」という言葉を連呼されると、こちらが赤面してしまう。 高校生に「探偵としての生きざま」みたいな事を語られると、もう勘弁してくれ、と。 吊り天井の仕掛けが見せ場なのだろうけど、その説明がさっぱりわからん。 後に図で説明されるが、それでもわかりにくい。 今誰が...

これほどまでに「探偵」という言葉を連呼されると、こちらが赤面してしまう。 高校生に「探偵としての生きざま」みたいな事を語られると、もう勘弁してくれ、と。 吊り天井の仕掛けが見せ場なのだろうけど、その説明がさっぱりわからん。 後に図で説明されるが、それでもわかりにくい。 今誰がしゃべってるのか、誰の行動なのか、わからないシーンが多い。 一人称が「俺」の女性がいるせいもあるが。 全体的に集まった人間達が御都合主義というか、「そんな確率で出会う?」と思うし、 怪しい奴はやっぱり怪しくて、犯人に驚きはない。 何より、 山 火 事 が せ ま る 危 機 感 を 全 く 感 じ な い あ、そういえば今山火事だったんだっけ、 とたまに出る山火事の記述で思い出すカンジ。 全体的に惜しい。 ラノベチック。アニメ化前提。 そんな雰囲気。

Posted byブクログ