よみがえる変態 の商品レビュー
星野源って、どんな人間よりも人間らしいなって思う こんなに生きることに真摯に向き合う人ってなかなかいないよな
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「地獄は相変わらず、すぐ側にある。いや、最初から側にいたのだ。心からわかった、それだけで儲けものだ。本当に生きててよかった。クソ最高の人生である。」 「楽しいことも、辛いことも、濃縮して味わった。病室の日々は、普通の生活の時間よりも遅く、間延びして感じるが、起こる出来事への喜怒...
「地獄は相変わらず、すぐ側にある。いや、最初から側にいたのだ。心からわかった、それだけで儲けものだ。本当に生きててよかった。クソ最高の人生である。」 「楽しいことも、辛いことも、濃縮して味わった。病室の日々は、普通の生活の時間よりも遅く、間延びして感じるが、起こる出来事への喜怒哀楽の密度はとても高い。景色の変わらない病室の中は、一見時が止まったように見えるけれど、そんなことは決してなく、働いて、休んで、たくさん動いているたちと同じかそれ以上に、心が動き回っていた。そんな入院生活は、紛れもなく人生をしっかり生きている実感があった。」 星野源のエッセイ。連載していたタイミングにより、後半は闘病生活が描かれている。 まず、この人の文章はすごく率直だ。面白くて笑っちゃうんだけど、無理に笑わせようとした文章ではなく、本心を素直に書いてるのがとても伝わる。下ネタで笑わせたと思ったら鋭い思考も開示してくれて、まさに彼が文中で触れていた三谷幸喜の映画のよう。 後半は苦しい闘病生活のパートだが、その苦しさを隠す訳では無いのに、文章が暗くなりすぎていない。これは、辛さの中にも楽しさを見出せる彼の性格が故なのだろう。上記の文章にもそれがありありと描かれていて、これだけの苦しい生活の中で、「人生をしっかり生きている実感があった」と言える人は、さすがに簡単には死ぬわけがないのだ。
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「文庫化に際してのあとがき」では、あとがきから読む派にとって、思わずニヤける文章を残してくれている。 病気で倒れるまで、追い込むクセ・なにかに追い込まれているのを感じた(無理して文章を書いている感じ)が、「この文庫化に際してのあとがき」は、それまでの本文とは異なり、肩の力が良い意味で抜けていて、より自然体であったとも思う。 1冊の本の中でも、本人の考え方や文章の変化を感じられる。
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源さんの日々がありのままに書いてある。 楽曲制作に、ライブに、執筆に、映画に、ラジオに、テレビに、、 多忙な日々を送る中で 出会う人々。 くも膜下出血で倒れた時のこと。 その後の再発のこと。 それを経ての今。 序盤はなかなかのエロで、しかもそれを淡々と綴っているのが面白い。 源...
源さんの日々がありのままに書いてある。 楽曲制作に、ライブに、執筆に、映画に、ラジオに、テレビに、、 多忙な日々を送る中で 出会う人々。 くも膜下出血で倒れた時のこと。 その後の再発のこと。 それを経ての今。 序盤はなかなかのエロで、しかもそれを淡々と綴っているのが面白い。 源さんも、私たちと同じことで感動し、憤り、理想の自分になろうと必死にもがいて生きているのが分かって、 すごく親近感。 くも膜下で倒れた時も、 普通の人間なら絶望するのに、それをどこか客観的に見てて面白くしてしまうのはすごい。 吐くのが上手になったこととか、看護師さんのくだりとか、ちょっと笑ってしまった。 もっと辛いこと沢山あったはずだけど、それを必要以上に書かずに 寝る前に、「また明日の朝、自分と会えるのがとても嬉しい」 と締めている。 源さんがとても好きになった。
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星野源のエッセイの中で一番好き。生きた証や実感は外的行動の多さに比例するのではなく心の振り幅の大きさに比例するって言葉良いね
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星野源さんのファンです。 でもファンではない方にも、もちろんファンの方にも一度読んでほしいとオススメしたい一冊です。
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闘病生活の様子を読んで、以前卵巣の腫瘍を取ったことを思い出した。 たった1週間の入院、30分程度の手術だった。 だけど本当に辛かった。 通院だけでも嫌な病院に、まさか自分が泊まっているなんて。しかも腫瘍だなんて。 尿道カテーテル、浣腸、複数の針跡、血圧の機械、本を読むとすぐ...
闘病生活の様子を読んで、以前卵巣の腫瘍を取ったことを思い出した。 たった1週間の入院、30分程度の手術だった。 だけど本当に辛かった。 通院だけでも嫌な病院に、まさか自分が泊まっているなんて。しかも腫瘍だなんて。 尿道カテーテル、浣腸、複数の針跡、血圧の機械、本を読むとすぐに吐き気、シャワーの浴びれない頭…等 思い出すと今でも胸がキュッとなります。 その時の気持ちを思い出させてくれてありがとう。
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この人の人生すげー! 面白かった〜 脳の手術をして、本当に死にかけているのに、 なぜかおもしろい。 まじでただのよみがえる変態!
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p43 ー皆さんは気づかなかったと思うけれど、今「ギャアア」と「おいしい」の間にカップラーメンを1個食べたよー p64 化粧=自慰(オナニー) p181 生きた証や実感というものはその人の外的行動の多さに比例するのではなく、胸の中にある心の振り子の振り幅の大きさに比例する
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偶然にも闘病記にもなっているエッセイ。病室での生活は喜怒快楽が色濃いというのが印象的。 アウトプットができないから回りからたくさんのものを感じるし、手術があって人生のターニングポイントでもあるし。 あとがきで本人も書いているようにがむしゃらさが出ていて、泥臭くて、若くていいなと。
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