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Iの悲劇 の商品レビュー

3.7

260件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    107

  3. 3つ

    79

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    2

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2019/11/17

Iの悲劇のIはIターンの事である。知事がある提案をした事から始まっているが、中々人々は街に定着しない。最後にその理由がわかった。地方ならではの問題点であった。

Posted byブクログ

2019/11/10

過疎化により一度消滅した村。市はその村を再生させようと好条件で移住者を募った。「甦り課」の万願寺は、やる気のない課長・西野と、新人・観山でIターン者の支援をするが、不可解な事件が頻発する。観山はトラブルに奔走、村をよみがえらせることができるのか。 地方の現実、困難なこと、生々しく...

過疎化により一度消滅した村。市はその村を再生させようと好条件で移住者を募った。「甦り課」の万願寺は、やる気のない課長・西野と、新人・観山でIターン者の支援をするが、不可解な事件が頻発する。観山はトラブルに奔走、村をよみがえらせることができるのか。 地方の現実、困難なこと、生々しく反映されいるのではないでしょうか。読んで虚しさを覚えました。個々の公務員がいくら頑張っても視聴一つで変わってしまう。誰のための行政なのかなあと。一つ一つの章は大体こんな感じかなと予測できる感じでしたが、最後でこんな着地なのねと全てのものを解決して終わって、楽しめました。今度は、切れ物という課長の活躍のお話読んでみたいねえ。

Posted byブクログ

2019/11/10

なるほど、市役所勤務とはこんな感じかーと思いつつ、短編連作で謎解きがありつつ、面白い、と思い、読んでいた。しかし、それが最後の最後で、ぶっ飛びます。全体を包みこんでいたものが見えてきます。

Posted byブクログ

2019/11/10

市長肝いりのIターンプロジェクト。公務員たちが向き合ったのは、一癖ある「移住者」たちと、彼らの間で次々と発生する「謎」だった-。連作短篇集。 ターンしていないのにどうしてI「ターン」なのだろうと私はずっと思っていた。その疑問は本作では解けなかったけれど。本作はいわゆる「日常の謎...

市長肝いりのIターンプロジェクト。公務員たちが向き合ったのは、一癖ある「移住者」たちと、彼らの間で次々と発生する「謎」だった-。連作短篇集。 ターンしていないのにどうしてI「ターン」なのだろうと私はずっと思っていた。その疑問は本作では解けなかったけれど。本作はいわゆる「日常の謎」系の連作短編集で、米澤穂信にしてはやや期待外れな出来かなと思っていた。ところが最終章で衝撃が! さすが米澤穂信と言わざるを得ない。 (B)

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2019/11/10

〉残念だが、スタッフジャンパーを着てお客さん扱いされる場所は、この世のどこにもないのだ。どこにも。 という米澤穂信最新作。 住人がゼロになってしまった山間の小集落「簑石」に新たな住人を招致して復興しよう、という市役所「甦り課」のプロジェクトに抜擢されてしまった公務員の話。移住し...

〉残念だが、スタッフジャンパーを着てお客さん扱いされる場所は、この世のどこにもないのだ。どこにも。 という米澤穂信最新作。 住人がゼロになってしまった山間の小集落「簑石」に新たな住人を招致して復興しよう、という市役所「甦り課」のプロジェクトに抜擢されてしまった公務員の話。移住してきた住民たちは様々な理由でトラブルを起こし、櫛の歯が欠けるように去っていく…。 いや〜…、まことに米澤穂信!って感じでございました。地方都市を舞台にするのが好きですね、米澤先生。 六つの短編を一冊にした連作短篇集で、四篇が雑誌掲載、一篇は伏線の為のお話でとくに謎解きは無しという構成。 はじめの掲載が2010年なんだけど、そこから書き下ろしのオチまで構想してたのかな…。気が長い。 出世コースから外れたと、やややる気を無くしている主人公が、それはそれとして公務員としての気概・プライドを持って仕事している姿が好きです。観山のお馬鹿そうに見せて賢いキャラクターも好み。 いつも丁寧な作劇だなーと思います。 ところで富士山の絵は伏線じゃなかったのか…。なんも意味無かったのかな?

Posted byブクログ

2019/12/07

2019年81冊目。この圧倒的なリアリティは何なのだろうか。単なる小説の中の出来事で片付けられない感情が芽生える。人に向き合おうとするひたむきな思いが、ままならない現実に塗り潰されていって、そのまま地方都市の闇へと変貌していく様に虚しさを感じさせられる。

Posted byブクログ

2019/11/03

除雪車のことに代表されるように、誘致すればいいってものじゃない、というのはもう周知のことなのだろうか。 今でも国内のどこかで問題が起こっていそう。

Posted byブクログ

2019/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

居住者0の村へIターンで人を呼び戻そうとする市のプロジェクト、担い手の公務員視点の短編集。主人公・万願寺の語り口がなんか偉そうで苦手。その効果もあってか、最終章にて、無駄に奔走させられていたと判明する主人公をとても不憫に思える。オチがしょうもないなと思えるものが多かったが、最終章の歯切れの悪い感じの終わり方は好みだった。ミステリーを期待して読んだら、最初から出ていた内容が最後に明かされる動機でもあり拍子抜け。こういうミステリーもあるのかと思えば斬新か。どちら側の言い分もわかる。正義の反対はまた違う正義だ。

Posted byブクログ

2019/10/31

古典部テイストが通奏低音。寂れた集落で起きるほんの小さなことがミステリーになる、ユーモアも散りばめられていて、これこそ米澤氏の真骨頂。どのストーリーも興味深く読めました。ラストは切ないですね。リアルな自治体の姿を見た気がします。

Posted byブクログ

2019/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんとなく県庁おもてなし課に似ている読後感。 「蓑石を維持するためにお金を使えば、他の何かが後回しになって、この町のどこかで誰かが苦しむ」 目先だけ見て成果を求め、気づかないところで誰かに負担を強いる事になっていないか考えさせられた。

Posted byブクログ