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Iの悲劇 の商品レビュー

3.7

262件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    109

  3. 3つ

    79

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    2

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2019/10/31

古典部テイストが通奏低音。寂れた集落で起きるほんの小さなことがミステリーになる、ユーモアも散りばめられていて、これこそ米澤氏の真骨頂。どのストーリーも興味深く読めました。ラストは切ないですね。リアルな自治体の姿を見た気がします。

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2019/10/28
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なんとなく県庁おもてなし課に似ている読後感。 「蓑石を維持するためにお金を使えば、他の何かが後回しになって、この町のどこかで誰かが苦しむ」 目先だけ見て成果を求め、気づかないところで誰かに負担を強いる事になっていないか考えさせられた。

Posted byブクログ

2019/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

廃村へのIターン事業。賃貸、申し込みの煩雑さ、市民の応募不可。色々とおかしな問題があったとしてもまぁ、役場のやる事だから…と思い込まされる読者。でも、どうもおかしいなと途中から読んでて思った。で、誰が起こしてるのかなと。そういうオチも込みで面白かった。

Posted byブクログ

2019/10/27

★2は厳しいのかな。でも2.5位かな。 レビューの評価が良かったので、あまり読んだことのない作者さんだけど読んでみたけど、うーん。 評価が難しい。これって分類としてミステリー?簑石で起こるトラブルにを解決しつつ真相を明らかにしていくのだからミステリーか、、、 【そして静かに待ち受...

★2は厳しいのかな。でも2.5位かな。 レビューの評価が良かったので、あまり読んだことのない作者さんだけど読んでみたけど、うーん。 評価が難しい。これって分類としてミステリー?簑石で起こるトラブルにを解決しつつ真相を明らかにしていくのだからミステリーか、、、 【そして静かに待ち受ける「衝撃」。これこそ、本当に読みたかった連作短篇集だ。】と言うほどの、衝撃もなく。好みなのかなー。短編集は、何となく物足りなさを感じることが多いから。 ただ、短編集でも、1話1話完結しつつ、最後に全部が繋がった時に、「はっ!そう言うことか」とか「え?どう言うこと?」と前に戻り「騙された!」みたいなパターンもあるので、そんな感じの衝撃を期待してたら、あー、そう言うことかー、と言う感じだった。 ただ、地方財政のこと、今問題になっていて、今後更に増えるであろう限界集落のことを取上げていてりするのは、考えさせられた。 あと、万願寺兄弟の電話のやり取りも、どちらの言うことも分かるなー、とか、ホントに幸せって何だろうな、と改めて思った。 そう言う面では、つまらない作品だったわけでもない。やはり、評価に悩む作品だった、、、

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2019/10/24

作者のこれまでの作品から来るあっと言うミステリー感への期待が大きく、ドキドキしながら読むが、過疎地に新たな住居者の移住を進める市の役所の担当チームと移住者らのやりとりが意外と淡々と進む。しかしながら、全体に流れる違和感や奇妙な雰囲気が拭えない中、物語は最終章まで進んでいく。最後は...

作者のこれまでの作品から来るあっと言うミステリー感への期待が大きく、ドキドキしながら読むが、過疎地に新たな住居者の移住を進める市の役所の担当チームと移住者らのやりとりが意外と淡々と進む。しかしながら、全体に流れる違和感や奇妙な雰囲気が拭えない中、物語は最終章まで進んでいく。最後は、なるほどそうだったかと唸らされる結末。作者の地方財政の在り方に対しての一石投じた内容が重い。

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2019/10/19

ん〜・・・予想外の結末でしたが、今の時代に現実的な終わり方でした。 ただ、内容はさほどのめり込む程ではなかった。

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2019/10/19

廃村と化した村を甦らせるプロジェクトに組ませられた市役所の3人の職員。中の1人の努力で順調に移住者は集まったが、彼らの間で大小様々な問題が起こる。それらを職員が何とか収めようと動き回る連作短編集。 犯人当ての様な謎解きの話もあったが、キレの良いミステリにはなっていなくて、今回は米...

廃村と化した村を甦らせるプロジェクトに組ませられた市役所の3人の職員。中の1人の努力で順調に移住者は集まったが、彼らの間で大小様々な問題が起こる。それらを職員が何とか収めようと動き回る連作短編集。 犯人当ての様な謎解きの話もあったが、キレの良いミステリにはなっていなくて、今回は米澤さんらしくないなあと思って読んでいたら、最後にキッチリ帳尻を合わせられた。うーん。やはり油断が出来ない(^-^)。 全編に漂う不穏な空気も良かった。結果的にはこれも高水準な作品だった。

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2019/10/17

これは面白い。私的には「満願」「王とサーカス」に匹敵する秀作だと思う。米澤氏らしいプロットと最後の寂寥感は他の追随を許さない。「深い沼」の兄弟の会話も秀逸。

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2019/10/14

短編集で終わっていても四つ星と思っていたが、まさかこんな結末があるとは。しかも伏線の貼り方が絶妙でラスト数ページで全て回収してるのに脱帽。シリーズ化は難しい題材だがこのパターンでの次回作に期待!

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2019/10/14

住民がいなくなった南はかま市蓑石に新たに住民を誘致し、蘇らせる「蘇り課」に配属された万願寺。住民の生活を支える中で起きる奇妙な事件と、それに対処するミステリー。いくつかの章に分けられ、短編が続くが、どれも最後の結末に繋がっている。 一つ一つの事件もさることながら、最後の結末の後...

住民がいなくなった南はかま市蓑石に新たに住民を誘致し、蘇らせる「蘇り課」に配属された万願寺。住民の生活を支える中で起きる奇妙な事件と、それに対処するミステリー。いくつかの章に分けられ、短編が続くが、どれも最後の結末に繋がっている。 一つ一つの事件もさることながら、最後の結末の後味が悪い。米澤穂信さんらしいといえばらしい一冊。 それぞれの事件で楔のように散りばめられた絶妙な違和感が、最後の最後で真相究明に繋がっていくのは見事としか言いようがない。

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