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熱源 の商品レビュー

4.1

347件のお客様レビュー

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    118

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2021/09/23

史実に基づいた物語だが、登場人物の熱いハートに感動した。 生きることにひたむきな人々に力をもらいました。 また教育の重要性をわかってもらうのにも良い本だと思いました。

Posted byブクログ

2021/09/19

読み終わってもう2ヶ月程経っているが、たまにふと面白かったな…と思い出す作品。 そういう作品は今までになかったから驚く。 北海道に住んでいるけど、今も感じる冬のスンとした冷たい空気を感じられた。(樺太とかは北海道の比じゃない寒さだろうけど…)

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2021/09/02

明治から終戦までの樺太アイヌ。 史実をもとに、少数民族の生きる根源を描く。 強者、多数の論理で動いてゆく世界に、楔を打ち込むかのような物語だ。

Posted byブクログ

2021/09/08

史実をもとにしたフィクションとのこと。 聞き慣れないカタカナの名前、ロシアに対する自分の知識不足、入れ替わる視点、などでなかなか入り込めないまま、それでも「生きる」力から目をそらせなかったので、なんとか読み切った。 生まれた場所を他者に侵され、そして支配され、自分たちの言葉やそれ...

史実をもとにしたフィクションとのこと。 聞き慣れないカタカナの名前、ロシアに対する自分の知識不足、入れ替わる視点、などでなかなか入り込めないまま、それでも「生きる」力から目をそらせなかったので、なんとか読み切った。 生まれた場所を他者に侵され、そして支配され、自分たちの言葉やそれまでの生き方そのものを奪われていく人たち、読んでいてとても苦しい。 全体的に、歴史や民族を学んでいる感じだったが、終章で急に何故か感情移入できた。 ここまで読んできた全てが、自分の中に他人事ではなく感じさせる何かを植え付けてくれたのかもしれない。

Posted byブクログ

2021/08/31

熱い 歴史小説アイヌの史実を元に書かれた作品。 アイヌの状況や葛藤を中心に描かれた作品ですが タイトル通り非常に熱い。

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2021/09/01

アイヌ。北海道の原住民。それぐらいの知識だった。熱源の特設サイトに年表と地図があり、それを見ながら読みすすめた。ほとんどの登場人物は実在する人物。 樺太をはじめとした風景の描写が、きれいで、そこに生きる人たちの力強さと自然が生き生きと描かれていた。アイヌのヤヨマネクフと、ポーラ...

アイヌ。北海道の原住民。それぐらいの知識だった。熱源の特設サイトに年表と地図があり、それを見ながら読みすすめた。ほとんどの登場人物は実在する人物。 樺太をはじめとした風景の描写が、きれいで、そこに生きる人たちの力強さと自然が生き生きと描かれていた。アイヌのヤヨマネクフと、ポーランド人のブロニスワフが物語の中で交わるのは、ほんの一瞬だけれど、2人を通して、時代と故郷への思いが感じられる壮大な話だった。 樺太はロシア人も日本人もなく、周辺の民が漁業のため狩猟のために移動しながら生活していた。月並みだけれど、物語の序盤、気づかされる。地球上に国境はないし、どこの土地かなんて曖昧だった。国同士がいがみ合おうと、人同士がお互いに与えあう情熱は伝わり、尊敬しあえるのだと。 アイヌやオロッコたちにとっては、苦難に満ちた時代だっただろうけど、橇を走らせる力強さや何もないところから生活をつくりだす知恵、トンコリの美しさ、ずっとながめていたくなる樺太の風景。文明にも負けない熱を感じた。

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2021/08/22

登場人物が実在する人物と知って,とても驚いた。 この物語(背景となる歴史)は,たくさんの人が知っておくべきなのではないかと感じた。

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2021/08/20

19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したポーランド人の民族学者でアイヌを研究していたブロニスワフ・ピウスツキと樺太アイヌで日本初の南極探険隊に参加した山辺安之助(ヤヨマネクフ)の二人にスポットライトをあてて描いた壮大なスケールの物語。時代背景に日露戦争やロシア革命が取り入れられ...

19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したポーランド人の民族学者でアイヌを研究していたブロニスワフ・ピウスツキと樺太アイヌで日本初の南極探険隊に参加した山辺安之助(ヤヨマネクフ)の二人にスポットライトをあてて描いた壮大なスケールの物語。時代背景に日露戦争やロシア革命が取り入れられ、西郷隆盛、二葉亭四迷、大隈重信、金田一京助など実在の人物も登場するが、内容はフィクション。第162回直木賞を受賞している。 サンクトペテルブルグで大学生活を送っていたピウスツキは1887年、皇帝暗殺計画に連座した罪で逮捕され、懲役15年の刑でサハリン(樺太)に送られ開拓労働に従事する。だが、その地で、少数民族のギリヤークと出会ったことを契機に、民族学者としての道を歩み出す。 一方、幼少期に両親を亡くしたヤヨマネクフは、9歳のとき、樺太がロシア領になったことから、集団移住で北海道へ転居する。現地の和人から「野蛮」、「未開人」と蔑まれ、学校の教師から「立派な日本人になれ」と指導されるが、アイヌとしてのアイデンティティーにこだわり、勇敢な行動をとる。その姿勢が村一番の美女・キサラスイの心をつかむことになり結婚、息子をもうける。だが、キサラスイは蔓延する痘瘡に罹患して死亡、彼は息子とともに故郷・樺太に渡る。 時代に翻弄され、故郷を奪われた二人は、樺太で出会い、お互い「熱」を追い求めて生きることになる。 ピウスツキは故郷・ポーランドがロシア領となり国名も消え、帰るべき場所を失いながら、少数民族との出会いで心の灯をともす。ヤヨマネクフは、アイヌの日本同化に反発し、自らが文明を得て力をつけるため、ピウスツキが進める寄宿学校創設に力を注ぐ。そしてアイヌの力を世界に認めさせようと、南極探険隊に入る。  アイヌに代表される少数民族の苦悶、弱肉強食、優性劣性の論理に反発して懸命に生きる人々の熱を史実とともに感動的に伝える秀作だ。

Posted byブクログ

2021/08/16

「樺太」も「サハリン」も、もとからある名前ではない。 「アイヌ」の意味は「人間」ということ。 「日本」も「ロシア」も「ポーランド」も、「和人」も「ロシア人」も「土人」も……何が「優」で何が「劣」なのか。 文明とは「馬鹿で弱い奴は死んじまうって言う、思い込みだろうな」(チコビロー...

「樺太」も「サハリン」も、もとからある名前ではない。 「アイヌ」の意味は「人間」ということ。 「日本」も「ロシア」も「ポーランド」も、「和人」も「ロシア人」も「土人」も……何が「優」で何が「劣」なのか。 文明とは「馬鹿で弱い奴は死んじまうって言う、思い込みだろうな」(チコビロー) ひとりひとり、何を想いどう生きたか。 イベカラの五弦琴の調べが、「滅ぶ」ことのないヒトの営みに、希望を添える。

Posted byブクログ

2021/08/11

樺太について何も知らなかったことを改めて知らされた。少数民族が平和に暮らしていくことはできなかったのか、その平和な生活を脅かす資格は、誰にもないはずなのに。

Posted byブクログ