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熱源 の商品レビュー

4.1

347件のお客様レビュー

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    118

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2021/05/20

ほとんど無知だったと言っていいアイヌについて、深くじっくり知ることができた。 恥ずかしながら、差別を受けていた理由もよく理解していなかった自分を反省した。 《人が住んでいる。ただそれだけではどうしていけないのだ。》 ごく普通のトンコリ奏者の女性の言葉が胸にささった。   ...

ほとんど無知だったと言っていいアイヌについて、深くじっくり知ることができた。 恥ずかしながら、差別を受けていた理由もよく理解していなかった自分を反省した。 《人が住んでいる。ただそれだけではどうしていけないのだ。》 ごく普通のトンコリ奏者の女性の言葉が胸にささった。   お互いに理解しあおうとすること(たとえそれが難しくても)ができれば人はもっと幸せになれるはず。 …と思う。 後半は、よく知られている実在の人の名前も出てきて楽しめる。

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2021/05/15

ロシア、日本の狭間に揺れた樺太、アイヌの人生。 生きる。生きていく、その物語でした。 面白かった....まではいえず、小説的より文学的でした。

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2021/05/09

アイヌ文化には全く知識がなく 恥ずかしながらこんなにも差別されていた事をした 壮大な長い物語 立場も国も違う登場人物がゆっくりゆっくり交差して行く様はドキドキした しかし 第三人称の為 没入感は今一つだった

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2021/05/05

北海道の歴史を巡る旅行の課題図書的に。時代と世代を跨いで縁が編まれる物語だった。時代の変化を生きる熱の源としての「人」を中心に据えたエンディング。史実への忠実度を後から知って、構想の奥行きにため息。

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2021/05/03

歴史小説がほんとに苦手な私であるが、アイヌについてもう少し勉強したいと思わせてくれた。ポーランドについても。

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2021/05/02

サハリン(樺太)のお話 北海道の北にある魚の形をした島の 北海道より少し小さいくらい大きな島の そこに生きるアイヌが日本人にロシア人に翻弄されて 侵されながらも強く生きていく サハリンにはアイヌ以外にも2つの原住民が存在した ニヴフ(ギリヤーク)やウィルタ(オロッコ) 彼らも同じ...

サハリン(樺太)のお話 北海道の北にある魚の形をした島の 北海道より少し小さいくらい大きな島の そこに生きるアイヌが日本人にロシア人に翻弄されて 侵されながらも強く生きていく サハリンにはアイヌ以外にも2つの原住民が存在した ニヴフ(ギリヤーク)やウィルタ(オロッコ) 彼らも同じように。。。 彼らは滅びゆく民族なのか ロシアに侵され国を奪われ母国語を禁じられた ポーランド人政治犯も囚人として同じ樺太で過ごす 母なる地を奪われ虐げられた同じ境遇の彼らの中に 生き抜こうとする秘めたる強い力を震えるほどに感じる作品でした とても面白くまた力をもらいました

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2021/04/27

ただ生きているだけなのに、卑下され、戦争に巻き込まれ、文明に飲まれていく。当たり前に生きることがこんなにも難しいのかと思う。内容が濃い上にアイヌについて知ることができた。アイヌについてよく知らなかったがもっと知りたいと思った。文化の多様性や1人ひとりの人間性の大切さを教えてくれる...

ただ生きているだけなのに、卑下され、戦争に巻き込まれ、文明に飲まれていく。当たり前に生きることがこんなにも難しいのかと思う。内容が濃い上にアイヌについて知ることができた。アイヌについてよく知らなかったがもっと知りたいと思った。文化の多様性や1人ひとりの人間性の大切さを教えてくれる一冊。歴史に詳しければもっとおもしろく読めます。

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2021/04/27

時代の変化を力強く生きるアイヌの人々の姿がよかった。内容は難しいと感じたが飽きずに読めるスパイスがあった。

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2021/04/26

すごい面白かった。アイヌやロシア人、日本人、ポーランド人などそれぞれの人がそれぞれ生き残るためにそれぞれの正義を持って生活する樺太で、交錯する物語が良かった。すべての人が生を諦めず、熱を持って生きていく姿が緻密に描かれていて素晴らしかった。

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2021/04/25

直木賞受賞の歴史小説。明治維新、日露戦争という疾風怒濤の時代にあって、国家や文明に翻弄されるアイヌを描いた大作である。 恥ずかしながら、アイヌについてほとんど知るところのない私は、ヤヨマネクフもシシラトカも千徳太郎治も知らなかった。むしろ、読書の途中でこれらの人々が実在の人物で...

直木賞受賞の歴史小説。明治維新、日露戦争という疾風怒濤の時代にあって、国家や文明に翻弄されるアイヌを描いた大作である。 恥ずかしながら、アイヌについてほとんど知るところのない私は、ヤヨマネクフもシシラトカも千徳太郎治も知らなかった。むしろ、読書の途中でこれらの人々が実在の人物であることを知り、とても驚いた。ポーランド人のブロニスワフもまた信じられないほど波瀾万丈の人生を送っている。彼らの写真はネットを検索すれば容易に目にすることができる。 第二次世界大戦前、アイヌは土人と呼ばれ、先住民と見なされていた。戦後は国民としつつも、彼らのアイデンティティに無配慮な扱いをとり、今でも政治家が単一民族国家を主張したりする。本書を読んで、日本という国家がいかにアイヌ民族を飲み込んだのか、知っておかなくてはならないと思わされた。コロナ禍が落ち着いたら、北海道のアイヌ民族博物館にも行ってみたい。

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