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記憶喪失になったぼくが見た世界 の商品レビュー

3.8

71件のお客様レビュー

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    9

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    15

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2024/05/18

高次脳機能障害の方の頭の中や心の中を少し覗き見できた気がしました。ご家族の支えもあり大学に通い主人公なりに傷つきながらも、少しずつ適応する術を身につけていくのが、すごいと思いました。最後には記憶を取り戻すのが怖いくらいともあり、受傷後の記憶障害から始まりそこまで築き上げた努力が凄...

高次脳機能障害の方の頭の中や心の中を少し覗き見できた気がしました。ご家族の支えもあり大学に通い主人公なりに傷つきながらも、少しずつ適応する術を身につけていくのが、すごいと思いました。最後には記憶を取り戻すのが怖いくらいともあり、受傷後の記憶障害から始まりそこまで築き上げた努力が凄まじいものだろうなと思いました。元々のキャラクターが強く受傷しても受容れて一つ一つ課題をクリアしていき書籍をだすまでの素晴らしい人材なのだろうなと思いました。事故のせいにしてしまう弱さと向き合わざるを得ないのも辛かったと思います。 草木染めの写真や、本人の描いた絵も挿絵として入っていたのが嬉しく草木染めは素朴な温かみがあり美しかったです。

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2024/01/06

いや、こんなことが起こるんだね。ひたすら感心。で、一部の周りの人の反応にイラッ。才能に恵まれてて、理解ある人たちもいて、いい親御さんで良かったよね。それは救われる

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2023/11/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

記憶喪失と言ってもいろいろなタイプがあるのですね。こんなことが実際に起こることを初めて知りました。 二十代の子どもがいるので、どうしても親目線で読んでしまい、お母さんお父さんの気持ちを思い、涙してしまいました。 それでも、今でもお元気で染色の仕事をしていらっしゃるそうなので、安心しました。 機会があれば、作品を見に行きたいと思います。

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2023/11/14

ミュージカルcolorの原作。実際の記憶喪失にあわれた方の 感覚が興味深い。ご本人の人柄の素敵さもあるのだと思う。  草木染めの作品を見てみたい。 原作のイメージでは color というよりは、色 だな。

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2023/11/14

記憶喪失というものが知りたくて読んだ。過去を失うということは自我を失うということ。18歳で言葉も解さず、満腹感や味覚も忘れてしまった本人が再生していく過程を知ることができる。本人もさることながら、両親や弟妹の苦労も偲ばれる。ふと記憶の戻ることもある脳の不思議さを思う。

Posted byブクログ

2023/09/23

事故後の感じた日々の表し方が、とても具体的でありありと想像できる文章でした。葛藤を抱えながら悩み進んでいく力が、家族の温かさがベースにあるんだなと思い、切なく力強く、いい一冊でした。

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2023/04/24

興味深く読む。高次機能障害で記憶がないどころか、「物」が何であるか、その名前さえもわからない、「眠ること」もわからない状況で学校に通わせたのはかなりの冒険だったのではないかと思う。若さによる回復も早さ、適応能力も高さが生を繋いだのだろう。

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2023/04/16

記憶喪失になって何もかもが白紙になった著者の素直な視点に興味を抱きました。目にするもの、耳にするもの、家族や友人すら分からない状況から草木染作家になるまでの過程がすごい。家族、特に母親の心の広さや息子が置かれている状況に正面から向き合おうとする姿勢、あえて厳しい状況に挑戦させる親...

記憶喪失になって何もかもが白紙になった著者の素直な視点に興味を抱きました。目にするもの、耳にするもの、家族や友人すら分からない状況から草木染作家になるまでの過程がすごい。家族、特に母親の心の広さや息子が置かれている状況に正面から向き合おうとする姿勢、あえて厳しい状況に挑戦させる親心は感心するばかりでした。兄弟や父親も程よい距離感で支えている様子が伝わり、この家族だから著者も前に進めたのだろうなと感じました。

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2023/03/12

自分が記憶喪失になったら、と言っても、全く想像がつかないと思うが、この方の本を読んで、なんとなく理解が出来た様に思います。 本人も大変なのだが、私は親の目線になってしまい、お母様のお気持ちを勝手ながら想像すると、張り裂けそうな気持ちになりました。

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2023/03/02

18歳の美大生の青年が事故にあい記憶喪失になってから、染め物職人になって独立するまでを綴った手記。 作者の坪倉さんは、交通事故で記憶を失います。記憶喪失と言って思い浮かぶのは、通常エピソード記憶(個人が経験した出来事)を忘れてしまう、という形だと思うのですが、この方は自分が誰...

18歳の美大生の青年が事故にあい記憶喪失になってから、染め物職人になって独立するまでを綴った手記。 作者の坪倉さんは、交通事故で記憶を失います。記憶喪失と言って思い浮かぶのは、通常エピソード記憶(個人が経験した出来事)を忘れてしまう、という形だと思うのですが、この方は自分が誰か・どんな人間かだけではなく、食べ物とは何かから、おなかが一杯になったら食べるのをやめなくてはいけない事、トイレの使い方、お金の使い方や価値、文字の書き方や読み方・意味に、家族とは何か、友達とは何か、人間とは何かなど、ありとあらゆる記憶を失ってしまいます。 なので、見るもの聞くものどれも初めて。ある種、とても純粋な世界の形・感想が描かれています。特に序盤の描写は、赤ちゃんとかがもし言語能力を持っていたら、初めての世界に同じようなことを感じているかもしれないなと考えさせられました。 そんなピュアな描写に反し、人生はとても壮絶。 本人の努力とともに、時折挟まれるお母様が書かれた記憶がまた心配や悲しみ、悔しさなどが詰まっていて胸が締め付けられます。きっととても大変だった事でしょう。 退院直後の何もわからないような状態から、就職して独立できるようになるまでになるとは、人間のこころと脳とはやはり神秘。 ちなみに、文章だけではなく作者さんがのイラストや草木染めの着物のカラー写真も収録されています。着物は落ち着いた自然の色合いが上品で素敵。大人の女性に似合いそうです。

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