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記憶喪失になったぼくが見た世界 の商品レビュー

3.8

71件のお客様レビュー

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2022/11/23

18歳で事故による記憶喪失となった筆者の坪倉さん。 坪倉さんの目に映るのは生まれたままの世界。本書は、記憶喪失の坪倉さんが自身のはじめての体験、心情、人間関係を瑞々しくストレートな言葉で綴ったエッセイ。 お母さん側の視点もあることで、母としての不安や葛藤、また坪倉さんの当時の様子...

18歳で事故による記憶喪失となった筆者の坪倉さん。 坪倉さんの目に映るのは生まれたままの世界。本書は、記憶喪失の坪倉さんが自身のはじめての体験、心情、人間関係を瑞々しくストレートな言葉で綴ったエッセイ。 お母さん側の視点もあることで、母としての不安や葛藤、また坪倉さんの当時の様子が書かれている点も良いと思いました。 本書でも書かれていますが、坪倉さんは現在、着物や帯の草木染をお仕事にされているそう。 坪倉さんの感性と自然のものを用いた草木染が組合わさって、坪倉さんの染物は神様からの贈り物のように思えてきます。

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2022/10/22

18歳で交通事故にあい記憶喪失に、そこから草木染職人として独立するまでを綴ったノンフィクション。記憶を失くすということは、単に過去を忘れて今を生きるということだと思っていた。言葉はただの雑音にすぎず、食べる眠るなどの感覚さえわからなくなる、物事の整理がつかず、何をすべきか、周りの...

18歳で交通事故にあい記憶喪失に、そこから草木染職人として独立するまでを綴ったノンフィクション。記憶を失くすということは、単に過去を忘れて今を生きるということだと思っていた。言葉はただの雑音にすぎず、食べる眠るなどの感覚さえわからなくなる、物事の整理がつかず、何をすべきか、周りの人たちが自分とどういう関わりがあった人なのか、何もかもがわからない状態なんて想像もつかない。不安が多々ありながら見守り続けた家族、何事にも向かって行く本人のバイタリティは、本当に凄いとしかいえない。

Posted byブクログ

2022/10/20

よくぞこの手記を残していた、という作品。読んでいくうちにだんだん日本語ができあがっていくのは嬉しい。 ドラマで見る記憶喪失というのはやはりドラマにすぎず、現実はあらゆる行動も難しくなるのだと理解させられた。大学に行かせたこと、免許を取らせたことなど、かなり悩まれたのではないかと思...

よくぞこの手記を残していた、という作品。読んでいくうちにだんだん日本語ができあがっていくのは嬉しい。 ドラマで見る記憶喪失というのはやはりドラマにすぎず、現実はあらゆる行動も難しくなるのだと理解させられた。大学に行かせたこと、免許を取らせたことなど、かなり悩まれたのではないかと思うし、何が正解なのかは分からないが、染物の道で成功されているようでなにより。

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2022/10/01

最近観たミュージカル『COLOR』の原作ということで、手に取りました。 事故で記憶を失くされた坪倉さんご自身の手記と、お母さまの記憶(インタビュー)で構成されているので、自分でもどうして良いのか分からないという不安や、どうにもできないもどかしさや苛立ちや苦しさが、双方の視点で描か...

最近観たミュージカル『COLOR』の原作ということで、手に取りました。 事故で記憶を失くされた坪倉さんご自身の手記と、お母さまの記憶(インタビュー)で構成されているので、自分でもどうして良いのか分からないという不安や、どうにもできないもどかしさや苛立ちや苦しさが、双方の視点で描かれていて、読んでいてそれぞれにつらかった。それでも、懸命にその状況に向き合って、またここから人生を始めていこうとしている姿に、力強さを感じた。ご苦労はこれからもあるでしょうし、簡単にいかないことも色々あると思うけれど、坪倉さんは力強く生きて行くのだろうな、と思った。 そして、私も頑張ろう!と思った。 いわゆる美談扱いで読んで欲しくはない。生きることを考えさせてくれる本でした。

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2022/09/11

多分取り落とした記憶を再学習した後に書いてるからだと思うのだけど、回復の時系列がごっちゃになってるのかな?ちょっと混乱。 「いい笑顔」だってことはわかるのに涙の概念がわからなかったり、数字がわからないのに4月はわかったり、不思議な感じ。でもこれが本当の回復の過程なのかな?

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2022/08/09

 記憶喪失を題材にした本は世の中に溢れかえっているが、ここまで記憶喪失になった人の目線でリアルに書かれている作品は少ないのではないかと思う。記憶喪失になった坪倉優介さんの日記が続き、時折坪倉さんのお母様目線の手記が挟まれているという構成だ。最後まで読み終わってからこの本の初めの方...

 記憶喪失を題材にした本は世の中に溢れかえっているが、ここまで記憶喪失になった人の目線でリアルに書かれている作品は少ないのではないかと思う。記憶喪失になった坪倉優介さんの日記が続き、時折坪倉さんのお母様目線の手記が挟まれているという構成だ。最後まで読み終わってからこの本の初めの方に戻ってみると、よくぞここまできたものだと感嘆してしまった。パラパラとめくってみると、初めはほとんどがひらがなで記されていた文章だったのが、だんだん漢字が増え、最後の方までくると普通の文章と何ら変わりなくなる。坪倉さんがどのようにして「新しい自分」として生きられるようになっていったのかがよくわかり、非常に興味深かった。

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2022/07/28

記憶喪失になると当たり前が当たり前でなくなる。 人の性格も見えてくる。 記憶喪失になった人のリアルが分かり大変興味深かった。

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2022/07/02

すべての記憶を失うということがどういうことか・・・ この世に生まれ落ちて、最初に見た世界がきっとこれなのだろう。 ご本人、ご家族の苦労は置いておいて、とても興味深く読んだ。

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2022/06/21

自分が記憶喪失になったら、どうなってしまうのだろう…筆者の立場になり、常にそのような感覚を抱きながら読みすすめた。 この作品のキーワードは「再生」。現在、染職人として働く筆者は、染色の際、生きた木を使うのではなく、伐採されたものを使うという。それはきっと、自分の境遇と重ね合わせて...

自分が記憶喪失になったら、どうなってしまうのだろう…筆者の立場になり、常にそのような感覚を抱きながら読みすすめた。 この作品のキーワードは「再生」。現在、染職人として働く筆者は、染色の際、生きた木を使うのではなく、伐採されたものを使うという。それはきっと、自分の境遇と重ね合わせてということだと思う。感動して鳥肌がたった。 記憶がたとえなくなっても、また作っていけばいい。記憶に限らず、壊れたらつくり直せばいい。すごく大切なことを教えてくれる作品だった。

Posted byブクログ

2022/06/06

記憶喪失って、たぶんだけど、人によって覚えているところとそうでないところが超バラバラなんだろうなと思った。ー

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