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独ソ戦 の商品レビュー

4.1

160件のお客様レビュー

  1. 5つ

    49

  2. 4つ

    70

  3. 3つ

    23

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2024/08/17

この本は今とても売れているそうで、2020年新書大賞の1位を獲得しました。 この本では独ソ戦がなぜ始まったのか、そしてどのように進んで行ったかがわかりやすく解説されています。 そしてこの戦争における巨大な戦闘、モスクワ攻防戦、レニングラード包囲戦、スターリングラード攻囲戦について...

この本は今とても売れているそうで、2020年新書大賞の1位を獲得しました。 この本では独ソ戦がなぜ始まったのか、そしてどのように進んで行ったかがわかりやすく解説されています。 そしてこの戦争における巨大な戦闘、モスクワ攻防戦、レニングラード包囲戦、スターリングラード攻囲戦についても解説していきます。独ソ戦の勝敗を決定づけるこれらの巨大な戦いとは一体どんなものだったのか。信じられないほどの犠牲者を出した圧倒的な戦いを私たちは知ることになります。

Posted byブクログ

2024/07/02

独ソ戦というのはここまで規模感が凄まじいということは知らなかった。 指導者が周りの意見を聞かなくなることの危険性を認識した。 マンシュタインなど、気になる人物も出てくるので、これから突っ込んで色々と読んでみたくなる。

Posted byブクログ

2024/06/10

えっぐっっっ!! 人類史上最大の泥沼戦。 しかもその沼は泥水ではなく人の血肉でできている。って感じですかね。 普段はこの手の本は読まんです。 ほぼほぼフィクション専門で、こういう教養になりそうな、教養を高めそうな本はパスしてました。 が、3つ前の「戦争は女の顔をしていない」が...

えっぐっっっ!! 人類史上最大の泥沼戦。 しかもその沼は泥水ではなく人の血肉でできている。って感じですかね。 普段はこの手の本は読まんです。 ほぼほぼフィクション専門で、こういう教養になりそうな、教養を高めそうな本はパスしてました。 が、3つ前の「戦争は女の顔をしていない」が結構な衝撃だったので、今度は独ソ戦というやつを下からでなく上から見てみようかいという気になってしまいました。 柄にもなく。 まず死者の数がエグい。 ソ連の当時の人口1億8879万人。 そのうち2000~2700万人が死亡。 ドイツは人口6930万人。 そのうち600~831万人が死亡。 ちなみに日本の場合、人口7138万人。 そのうち265~310万人が死亡。 (いずれも民間人含む) しかし両国の指導者のアホさ加減には呆れる。というかそれで多くの死傷者出してんだから怒りを通り越して殺意さえ覚える。 フランスを電撃戦で落として調子に乗ったドイツは、将来の英米に対抗するため広大な領土をもち、そこから生み出される食料と原油を狙ってソ連に侵攻。 短期間で勝利できると思ってたらしい。 曰く「ソ連軍は頭のない粘土の巨人」と侮った。 一方ソ連は、イギリスからの情報をまったく信じず、ドイツが攻めて来るなんて思ってなかった。 また、来られては困る事態も起きていた。 なんつっても大粛清の最中である。 スターリンのクズは自身の権力を安定させるために秘密警察によってありとあらゆる人間を投獄、または銃殺していた。なんと軍の最高幹部101名中91名を逮捕、そのうち80名を銃殺。元帥も5名中3名を銃殺。 もう殺しまくっていたので軍に人手がいない。いても経験の浅いのしかいないというていたらく。 あ~、くだらない。 ドイツはドイツで兵站をろくに考えておらず、ソ連の道路はフランスみたいに整備されてないので得意の電撃戦のスピードが出せない。食料も油もなく時間がかかるので侵攻した村々からあらゆるものを略奪しなければならなかったとか。 それで恨みを買って大規模なパルチザンの抵抗を受け、そのパルチザンを殲滅するために苛烈で非道な行いをし、より恨みをかうことに。悪循環や。 だから「戦争は女の~」の記述で驚かされたように十代の女の子まで進んで軍に入ったりすることになったんだろうな。 独裁国家はあかんね。 しっかし今のロシアは、当時のドイツみたいにすぐに終わらせられると過信してウクライナを攻めてるけど、結局泥沼になっとることをどう思ってんのか。 まあ、どうせ西側が悪い。全部西側のせいや。くらいにしか思ってないんだろうけど。 アホすぎる。 は~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。 それはそうと筆者さん。 ★2にしてごめんね。 この手の学術書?みたいなの読み慣れてないし、学もないものだから読んでくのが苦痛で、途中からはザッと流して読んだ。 内容よりも読み手の能力不足によっての★2です。 やっぱ戦争を上からみた学術書より、下からみた「戦争は女の~」のほうがスッと入って来るな。 ああ疲れた。

Posted byブクログ

2024/06/03

単なる戦術比較論的な読み物では無い。 戦争を「通常戦争」「収奪戦争」「絶滅戦争」と分けて、それぞれがどんな背景でどんな手段を用いて、どのように行動し何を実現しようとするのかを論じている。ドイツが当時ナチスのもとでどう変化したのか、また、ソ連はどう考えていたのか、時系列で事態がうね...

単なる戦術比較論的な読み物では無い。 戦争を「通常戦争」「収奪戦争」「絶滅戦争」と分けて、それぞれがどんな背景でどんな手段を用いて、どのように行動し何を実現しようとするのかを論じている。ドイツが当時ナチスのもとでどう変化したのか、また、ソ連はどう考えていたのか、時系列で事態がうねりながら変化していく。 そして「絶滅戦争」 ヒトラーやスターリンの脳髄の中だけでなく、関わったものが互いに貶めていく“不条理”の相乗効果。 やがて、この戦争の最も馬鹿げた惨状がレニングラード、スターリングラードの攻防戦に現れる。 この、我が人類の悪癖に、怒りを通り越して絶望すら感じる。 それにしても人類は“ジェノサイド”をなぜ繰り返すのか。 現代と紙一重の当時を知らなければ、再びやってくる。その時私たちは受ける側かそれとも行う側か……あるいは両方か。 独ソ首脳陣を含め世界中の指導者たちへ、日本の有名な言葉を贈る。 「事件は会議室で起きてるんじゃ無い。現場で起きてるんだ」

Posted byブクログ

2024/01/14

戦争論 クラウゼウィッツ 敵の重心を攻略せよ。 党派的に分裂しているならば、首都を攻略。弱小国ならば、その同盟国を攻撃。 独ソ戦の特徴。 イデオロギーのぶつかり合いの絶滅戦争であること。 1.事前の準備不足。限りあるリソース、時間を、どう用いるか。優先順位付けが曖昧であった。 ...

戦争論 クラウゼウィッツ 敵の重心を攻略せよ。 党派的に分裂しているならば、首都を攻略。弱小国ならば、その同盟国を攻撃。 独ソ戦の特徴。 イデオロギーのぶつかり合いの絶滅戦争であること。 1.事前の準備不足。限りあるリソース、時間を、どう用いるか。優先順位付けが曖昧であった。 ドイツ側からみると、緒戦で大量包囲を完了したものの、モスクワ攻略などに要する時間を浪費してしまった。 1933-39の軍拡が、失業者を減らした一方、設備投資、資源輸入のための外貨減少、製造業労働者不足を招いた。 → 収奪戦争へ 読む限り、ドイツはソ連に負けるべくして、負けた。戦略的敗北。 絶滅戦争で、戦争に勝つことは無理では?? ましてや、広大な国土を持つ、膨大な人的資源を持つソ連に対しては。

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2023/11/20

 お恥ずかしながら、少なくともここ10年くらいは第二次世界大戦の主戦は太平洋戦争だったという感覚でいた。 この大戦による日本の犠牲者は戦闘員、非戦闘員合計でおおよそ3百万人と推計されている。気が遠くなるような悲惨な数字だ。 一方、旧ソ連はジェノサイトも含めると犠牲者は28百万人と...

 お恥ずかしながら、少なくともここ10年くらいは第二次世界大戦の主戦は太平洋戦争だったという感覚でいた。 この大戦による日本の犠牲者は戦闘員、非戦闘員合計でおおよそ3百万人と推計されている。気が遠くなるような悲惨な数字だ。 一方、旧ソ連はジェノサイトも含めると犠牲者は28百万人と推計されている。想像を絶する数字。 ドイツの犠牲者はおおよそ8百万人と推計されている。 また、まさに現在進行中のウクライナ情勢におけるロシアの文字通り「地政学」上の立ち位置が分かるような気がした。

Posted byブクログ

2023/10/28

こんな表現は適切ではないかもしれないが、面白かった 久しぶりに本の内容について議論したくなってしまって友人に勧めまくった どちらも戦略なくただ人が死んでいく こんな人が国を動かした時代があったなんて…

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2023/10/26

独ソ戦の発端 イギリスとの戦いの行き詰まりを感じ、ソ連を先に下せばイギリスも諦めるだろうとの考えがドイツ側にあった。ヒトラーの思想にはきたる「千年帝国」のためにソ連の国土を植民地にするというのもあった。 戦争と地形 フランスは道路が舗装されており、侵攻が容易であったが、ソ連の土...

独ソ戦の発端 イギリスとの戦いの行き詰まりを感じ、ソ連を先に下せばイギリスも諦めるだろうとの考えがドイツ側にあった。ヒトラーの思想にはきたる「千年帝国」のためにソ連の国土を植民地にするというのもあった。 戦争と地形 フランスは道路が舗装されており、侵攻が容易であったが、ソ連の土地は荒れており、鉄道の軌間も異なっていたこともあり計画通りに戦争を進められなかった 不完全な計画 ソ連の戦力をあまりにも軽く見た計画(首都の陥落とソ連側の重要な燃料拠点の同時攻略等)を立て、兵站が不足する自体に陥った。その影響でドイツ軍による村落の収奪が始まり、多くのパルチザンを生むことになった。(同志少女の最初のシーンが思い出される) 表面上は勝利しているように見えても、その実全く計画通りには行っておらず、「空虚な勝利」であった。 ドイツの戦争の発端 ヒトラーの独裁が戦争を招いたのか?否、ドイツ国民の総意である。これには以下の要素が挙げられる。 ・ゲルマン民族至上主義 ユダヤ人、社会主義者、精神病者を劣等者とすることでナチズムの政策に固有の原動力を与えた。 ・ドイツ国民重視の内政 国民の不満を高めない為に軍備拡張の財源を税金に求めるのではなく、帝国主義的な収奪を行うことで解決を図ろうとした。 三つの戦争  「収奪戦争」 対ソ戦前から「収奪戦争」の傾向はあった。その行為の根幹には人種差別の思想があった。奪われたのは物資だけではなく、五体満足のソ連軍の男子を徴兵さえもした。 「通常戦争」 捕虜取り扱いにおける戦時国際法の遵守や非戦闘員の保護等 「世界観戦争(絶滅戦争)」 敵と見なした者の絶滅を追求する「絶滅戦争」の意味を持つ。「出動部隊(アインザックグルッペ)」はその象徴的な存在がであり、将来ドイツの障害となるであろう存在(ユダヤ人、ボリシェヴィキ等)を殺戮する役割を持っている。 だが、「世界観戦争」という存在には弱点があった。世界観の維持の為に「軍事的合理性」という通常戦争が持つ特性を捨てなければならない為、「退却」という選択肢は無いに等しかった。(体制の動揺を防ぐため) ソ連側にも「大祖国戦争」という標榜、「ファシストの侵略者」に打ち勝つため(その他いろいろ)という思想が生まれたことで対独戦の正当性が付与され、世界観が構築された。 最終的には、戦況の悪化ととも「世界観戦争」「収奪戦争」が「通常戦争」を飲み込み、「絶対戦争」となった。 p220 スターリンやらかし集 ・緒戦の敗因を将校に帰し、粛清祭り。 ・独ソ戦前に行われた大粛清によって軍部が急激に弱体化していた。 ・ドイツが攻めてくるという情報があったにも関わらず情報を無視して防衛体制を築かなかった。 ・ドイツ軍の軍人が乗っていた偵察機を撃ち落としてドイツ軍側の作戦計画がソ連側に漏洩したにも関わらず、スターリンは敵の工作だと信じ込んであてにしなかった。 ヒトラーやらかし集 ・杜撰な計画の遂行(ナチ側全員の責任でもあるが、ソ連を舐めた、首都と燃料拠点の陥落を求めたのはヒトラーである) ・偶然の勝利をきっかけにした自信過剰による軍部首脳部の軍人の解雇。敗北の責任を司令官に帰して辞めさせ、ヒトラー自身が司令官となった。 「これ以上の後退は、諸君の破滅を意味し、しかも、それは祖国の破滅につながる。[中略] 一歩も退くな! これが、我らの主たるスローガンでなければならぬ。ほんの一メートル ほどであろうともソ連領土であれば、ただの一区画であろうともソ連の地ならば、おのおのの持ち場を、血の最後の一滴が流されるまで、可能な限り長期間にわたり、断固として 守り抜くことが要求されるのだ。」

Posted byブクログ

2023/10/19

ソ連もドイツも指導者が戦略でなく作戦レベルで口を出すし、口を出すときの判断基準がイデオロギーだし、妙に過信して墓穴を掘るし……。似た者同士が正反対のイデオロギーを振りかざして被害を拡大させたのが良く判ります。 あと軍人の作戦判断は妥当なものが多いと思いましたが、優勢な時は楽観視を...

ソ連もドイツも指導者が戦略でなく作戦レベルで口を出すし、口を出すときの判断基準がイデオロギーだし、妙に過信して墓穴を掘るし……。似た者同士が正反対のイデオロギーを振りかざして被害を拡大させたのが良く判ります。 あと軍人の作戦判断は妥当なものが多いと思いましたが、優勢な時は楽観視をしてしまいがちで、劣勢になると無理をして墓穴を掘るのは洋の東西を問いませんね(と、同じ時期の東の方を見ながら思う次第)

Posted byブクログ

2023/10/06

人類史上、凄惨を極めた独ソ戦の様子を、時系列に淡々と描く。 一般には知られていない独ソ戦を学ぶには最適な一冊。

Posted byブクログ