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独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 岩波新書1785
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2019/07/20 |
| JAN | 9784004317852 |
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独ソ戦
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商品レビュー
4.1
170件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
以前から独ソ戦に関心があったため、入門書として一冊。グラスノスチやソ連崩壊後の機密文書解除前の古めかしい独ソ戦像を徹底的に最新の情報に置き換えてくれる。YouTubeで独ソ戦などの第二次世界大戦の動画を見ることがあるが、この本の情報からすると、古く、史実に反するような情報を見て取れると感じるようになった。 第1章では、スターリンが大粛清で軍高官の多くが殺され軍が弱体化したこと、ドイツが自国を攻撃することはないと踏んで結果的に多大な犠牲を出したことがソ連側から説明される。ドイツ側の視点では、ソ連の戦力を見くびり、楽観的過ぎる非現実的な戦争計画を立てていたことが説明されていた。これはヒトラーの「腐った納屋はドアをひと蹴りすれば倒壊するだろう」みたいな言葉に似ていると思った。 第2章では、戦争序盤でドイツ軍が快進撃を遂げるものの、消耗が激しく兵站もおろそかになり、戦略的勝利から遠のいていく姿が語られる。 第3章では、イデオロギー的な側面から独ソ戦を説明している。そのほか、ドイツがいかに彼らの思想でいうと「劣等人種」であるロシア人を殺戮していったのかがある。しかし、ドイツだけでなく、ソ連も蛮行を働いており、ドイツ人捕虜の扱いは国際法にのっとったものとは程遠かった。 第4章では、「潮流の逆転」ということで、ソ連軍が防衛から反撃に転じていく。ソ連軍は物資的にドイツより優位にあったが、それのみがソ連を勝利に導いたのではなく、作戦術と呼ばれるソ連が培ってきた兵法の貢献も見過ごせない。 第5章では、ドイツの完全な崩壊へと至る過程が詳述される。次々に撤退していくドイツ軍に対して圧倒的優位を保つソ連軍は容赦なく追撃をかける。マンシュタインが焦土戦術を行い、戦後裁判にかけられていたのは初めて知ったことだった。ドイツが和平を試みるものの、ヒトラーの政治的和平を拒む姿勢がそれを断固として拒否した。というかあの状況で和平なんてできるわけがない。 筆者は戦争を「通常戦争」、「収奪戦争」、「世界観戦争」の三つに分け、独ソ戦が通常戦争から世界観戦争へと飲み込まれていくと説明している。ベン図を使って説明していた。 感想としては、古い独ソ戦のイメージを払拭してくれる良書という感想。未だにYouTubeとかだとそういうのもあるから早めに読んでおいて批判的にそのような動画を視聴できそう。
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最新研究に基づく独ソ戦の概要が、分析的かつ迫力ある筆致で記述されており一気に読める。歴史を知ることの重要さを再確認できる書。
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独ソ戦に関する最新(2019年迄)の研究をコンパクトにまとめたとのこと。軍事史はあまり詳しくないが、素人でも分かりやすく読めた。 ドイツにとっては収奪戦争としての一面もあった、という部分が印象的だった。ドイツ人の生活水準の高さを維持するためには対外戦争しか手段が無く、ヒトラーだ...
独ソ戦に関する最新(2019年迄)の研究をコンパクトにまとめたとのこと。軍事史はあまり詳しくないが、素人でも分かりやすく読めた。 ドイツにとっては収奪戦争としての一面もあった、という部分が印象的だった。ドイツ人の生活水準の高さを維持するためには対外戦争しか手段が無く、ヒトラーだけでなくドイツ国民も共犯であった。現在のドイツは近隣諸国から労働力を移民という形で『合法的に収奪』しており、貿易差額主義を追求している。国民のメンタリティはそう簡単には変わっていないと思われる。 日本はどうか。第二次世界大戦の失敗・敗北は日本国民もしくは日本的な組織特有のメンタリティに根差しているという言論がちらほら見られる。ドイツ同様、日本にも粗はあろう。自分の無意識の領域に根を張る精神性を理解することも、歴史を学ぶことの重要な意義である。独ソ戦は他人事ではない。
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