慟哭は聴こえない デフ・ヴォイス の商品レビュー
なんだか人が増え続けて「あれ?誰?」と思う時もあった。 愛媛の手話があるというのも意外だし、さらに都会では孤立してしまったというのが切なすぎた。
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コーダである手話通訳士、荒井を通して、聴覚障害をもつ人たちの想いや苦悩がひしひしと伝わってきます。 心を開ける相手がいることの大切さも身にしみました。
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オーディブルで聴きました。 1作目より2作目、2作目より3作目が好きです。 あらちゃんの経験する出来事の短編小説のような展開で読みやすく、全体が繋がっているからどの出来事も興味深いし、感動させられる。 やはり身近に障害者がいないとわからないことは多い。会社を訴えた話では、会社...
オーディブルで聴きました。 1作目より2作目、2作目より3作目が好きです。 あらちゃんの経験する出来事の短編小説のような展開で読みやすく、全体が繋がっているからどの出来事も興味深いし、感動させられる。 やはり身近に障害者がいないとわからないことは多い。会社を訴えた話では、会社側の人間のようにならないよう気をつけようと思った。でも実際同じ立場になったら、どういうふうに、どこまで踏み込んで良いか悩むのだろう。とにかくこうなんじゃないかといった想像でなく、実際のコミュニケーションは必須なのでしょう。健常者、障害者かかわりなく。 ひとみちゃんがとてもかわいくてほっこりする。このまま幸せにすくすく育ってほしいと願う。
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ずっと読んでいる人にとってご褒美のように これまで荒井が出会ってきた人のその後が描かれる。 荒井自身もまたライフステージの変化があり、この世界のどこかでみんなが本当に生活しているような気がしてくる。 この作品がろう者、聴覚障害者の大変な現状を世に伝える意義はかなり大きい。 24...
ずっと読んでいる人にとってご褒美のように これまで荒井が出会ってきた人のその後が描かれる。 荒井自身もまたライフステージの変化があり、この世界のどこかでみんなが本当に生活しているような気がしてくる。 この作品がろう者、聴覚障害者の大変な現状を世に伝える意義はかなり大きい。 24時間テレビよりも意義深いのでは?と思う。 血反吐を吐くような努力をして口話を体得したとてそのスキルを使うかどうか決める権利は本人にある。 読語ができるからといって大人数の場や会食はストレスでしかない。 そんな当たり前のことを私たちはなぜ慮れないのだろう。 アメリカに住んだ時、アジア人で女性で、英語が母語ではないということで差別された時の感情が蘇った。 日本手話は言語なのだ。 バイリンガルなのだ。 私は聞こえるけれど、差別される苦しみは知っている。
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シリーズ第3弾。 私は第2弾よりこちらの方が好みかな。 四つの短編で、いろいろな問題を定義していると思った。 通信制の大学で知り合った女性は生まれながらの失聴者だった。 その彼女に、自分の名前と簡単な手話を教えてもらったことがある。 今考えると、あれは日本手話だったな。 これか...
シリーズ第3弾。 私は第2弾よりこちらの方が好みかな。 四つの短編で、いろいろな問題を定義していると思った。 通信制の大学で知り合った女性は生まれながらの失聴者だった。 その彼女に、自分の名前と簡単な手話を教えてもらったことがある。 今考えると、あれは日本手話だったな。 これからの荒井ファミリーの姿も見続けたいと思った。
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3作目。ますますいい話と云うか、問題のある話が続く。身近な経験はないが、理解できる。本当に難しい問題だわ
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シリーズ第3弾。HALと美和ちゃんが気になったので最後はうるうるとほっこりとしました。ずっと書き続けてほしいシリーズです。
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デフ・ヴォイス3作目 耳の聴こえない人たちの苦悩が日常生活の多岐にわたることに気付かされる 産婦人科受診、119番で救急車を呼ぶこと、雇用差別、手話を使う人への特別視 荒井家に生まれた子ども、瞳は生まれつき聴覚障害を持っていた そのことによって家庭内外で起こる出来事に心が痛む ただ、瞳は家族みんなに愛されて健やかに成長している やっぱり家族との関りが大事だなと思う
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「デフ・ヴォイス」シリーズ3作目。 1 慟哭は聴こえない 新開のことから手話通訳を休んでいた荒井だったが、徐々に復帰。みゆきとも籍を入れ、兄の悟志家族とも顔合わせをする。そんな中、ろうの夫婦の妊婦検診の通訳を頼まれる。妊娠という女性のほうがいいのでは?という通訳に困惑する荒井だったが、医療通訳をしてろうの人々の正確な情報取得の困難さを痛感する。そんな中、甥の司が万引きで補導され、何森のいる署に迎えに来るよう電話が入る… 非常に傷ましい話。ろう夫婦の困惑とぶつけようのない嘆きと哀しみ。慟哭は聴こえない、はここから来たのか。自分の慟哭すら聴こえなくとも、あげずにはいられない嘆きが辛い。それを知る荒井の子ども 瞳美の誕生。不安が現実になったと思うのだろうか。 2 クール・サイレント 荒井の仕事ではろうのモデルHALの通訳。HALがモデルから俳優、しかも準主役級の役を得た。HALは口話が正確で荒井も驚く。私生活では瞳美に人工内耳を入れるかどうかの悩みを夫婦で話し合う。瞳美から音のある世界を奪うのか、それとも静かな世界を奪うのか、瞳美の意志を確認することが出来ない中、親がそれを決めることへの葛藤が描かれる。 HALのドラマが想起させた昔のドラマ、私も見ていた(多分、あのドラマだろう)。当時の私は手話に何の関心もなかったので、手話自体をしっかり見たことはなかった。でも確かにゆったりした動きだったような気もする。ろうの手話を見たことがあるので、確かにあの動きは生の言語としては不自然かもしれない。情動が感じられない。HALがろうの人々を背負ってしまうという気持ちも分かる気がする。「あなたは、あなたのままでいい」という言葉、本来、私はあまり好きな言葉ではないのだけれど、このシーンのこの言葉はとても良かった。 3 静かな男 何森視点の話。元簡易宿泊所の一室で潜り込んだホームレスが死んだ。身元を照会できるものはなく、自然死ではあるが、聞き込みをした何森は彼がろう者であったのではないか、と考える。ローカルテレビ局の番組の映像の後ろ側に映り込むことを繰り返していた、死んだ男は映り込んでいたときに何か、手を動かしていることに何森は気づき、荒井と共に調査を開始する… 何森の半生も、ほんの少し描かれる。でもここで、格好いいのはテレビ局の日吉さんだろう。やってくれましたよ。タカシがどういう経緯で故郷を出て行ったのかは、よく分からないが、お母さんを大切に大切に思っていたことを考えると(手話だけでなく、一張羅の存在など)泣けてくる。 水久保手話(実際は宮窪手話らしい)の存在も初めて知った。荒井が言う、手話はろう者の言語である、ということを痛感する。 4 法廷のさざめき 荒井は民事訴訟の法廷通訳を依頼される。原告がろう者の女性。会社で当初説明を受けていた支援を受けられず、昇進の機会も得られなかったと会社を訴えることに。そして私生活では瞳美をろう児として育てることを夫婦で決断。人工内耳を入れず、恵泉学園という日本手話を使う私立の学校に入学させることになる… 国からの指示による障害者雇用は支援金目的であったり、数字だけを守るために障害者を雇用する、という話を聞く。会社は営利目的なので、きれい事だけではやってられないかもしれない。荒井も自分の警察事務の仕事をしていたときのことを思い出す。また甥の司が大学進学を諦めることになり、自暴自棄になって悪の道に引き込まれる一歩手前。そこで新開、深見登場!よかった、よかった。司くん。でもろうコミュニティ、濃いよなあ。そして民事の法廷。傍聴人からの後押しをうけた原告は心強かったろう。静かな応援が心に沁みいる。 エピローグ あらすじを書く必要はないけれど、漆原英知くん登場。ちょっと思春期反抗期入っていた、美和ちゃん。英知くんとスマホでやり取り。よかった、よかった。そして2で登場したHALくんも自分の道を選べた。 裏表紙の絵も良かったなあ。美和ちゃんが瞳美ちゃんを抱っこしている。 創元社の 高杉千明さんの表紙の手話は 「友達」「分かる」「お父さん」「お母さん」となっているのでしょうか。 絵なので、動きがあるわけではないし、他にも取れる意味はあるのだろうけど。 「わたしのいないテーブルで」を読んでいるので、分かってはいるのだけれど、今後の荒井家族が幸せでありますように。
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ちょっといろんなひとの気持ちが切なくて。 切なさてんこ盛りの連作短編集。 「静かな男」からの「法廷のさざめき」、切なさの威力が半端じゃなくて、電車で読んだの後悔しました。 聞こえない家族のなかで聞こえるただ1人の荒井から、聞こえる家族のなかでただ1人、聞こえないサトミちゃんという対比に繋がるところがもう。。 お姉ちゃんの気持ちもお母さんの気持ちもみんな切ないです。涙腺ゆるみまくり。
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