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慟哭は聴こえない デフ・ヴォイス の商品レビュー

4.3

59件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/09/16

もし生まれた子供が聴こえない子だったら。 自分なら迷わず人工内耳の手術を受けさせるだろうな。 少しでも聴こえるようになる可能性があるのなら、 多少のリスクを負ってでも、と思う。 今回もまた、とても興味深く読んだ。 人工内耳の事はもちろん、手話にも喃語や方言のようなものが存在す...

もし生まれた子供が聴こえない子だったら。 自分なら迷わず人工内耳の手術を受けさせるだろうな。 少しでも聴こえるようになる可能性があるのなら、 多少のリスクを負ってでも、と思う。 今回もまた、とても興味深く読んだ。 人工内耳の事はもちろん、手話にも喃語や方言のようなものが存在するというのも新しく知った。

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2022/07/30

今回は荒井とまゆみの間に生まれた「聴こえない子」瞳美ちゃんを加えた家族の成長というか変化を中心とした短編集 美和ちゃんが子どもなりのいろいろな葛藤を抱えつつ優しくまっすぐに成長していってるのがなんかもう嬉しかった たぶん荒井と同じ気持ちになってるよ

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2022/07/19

日常に立ちはだかる様々な事がら。障害を持つ事でより壁が高い現実。誰しもがより生きる喜びが高まるよう。皆で生きたいと思う。

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2022/07/04

シリーズ3作目と知らず、装丁が可愛くて手に取った。 とても良かった。 これは1から読まないと! 昔は耳の聞こえない人をろうあ者と呼んでいたけど、 今はそうじゃないことを知る。 とにかく作中でいろんな「知らない」を知った。 読みながら、知らないということに無頓着過ぎる…と反省。 ...

シリーズ3作目と知らず、装丁が可愛くて手に取った。 とても良かった。 これは1から読まないと! 昔は耳の聞こえない人をろうあ者と呼んでいたけど、 今はそうじゃないことを知る。 とにかく作中でいろんな「知らない」を知った。 読みながら、知らないということに無頓着過ぎる…と反省。 どうしても今の時代、自分から遠いものに対しては 近寄らない、歩み寄らない、 気にはなるけど知らんぷり、ということが増えがちだけど、もう少し心に余裕を持って 一歩踏み込むことも必要だと感じた。 悲しい思いをする人が少しでも減ってほしい。

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2022/09/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いつしか随分と歳月を経た我が人生において、公私いずれの場でもろう者と交わることがなかった。よって、このデフ・ヴォイスシリーズを読むたびに、学ぶこと多いなぁ、毎回面白いシチュエーションだなぁと感心しつつ楽しんでいる。考えようでは、この楽しむとは不適切な感想表現なのかもしれないが、正直ハマっている。聴覚ではないが障害を持つ家族がいる中、苛立つことが多い。冷静でいるときはいいものの、自分のわがままをよそに相手のわがままにたびたび腹が立つ。歩み寄れていない未熟さを思う。そういえば、難聴が進んだ母への思いやりも…。慟哭、聴こえないでなく、聴いてないか。

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2022/01/30

デフ・ヴォイスから始まる「ろう者」を 題材にした小説の第3弾。 回を重ねるにつれ登場人物のその後が 描かれてるので「実際この世に存在するのでは?」 と錯覚してしまうほど、思い入れの強いシリーズに なってます。 今回は主人公の荒井とみゆきとの間に子どもが 生まれたことで起こる話...

デフ・ヴォイスから始まる「ろう者」を 題材にした小説の第3弾。 回を重ねるにつれ登場人物のその後が 描かれてるので「実際この世に存在するのでは?」 と錯覚してしまうほど、思い入れの強いシリーズに なってます。 今回は主人公の荒井とみゆきとの間に子どもが 生まれたことで起こる話も。 他の3編のサイドストーリーもこれまでの 作品同様、「ろう者」が抱える問題を提起してて 読み応えありました。 続編もあるみたいなので楽しみにしてます!

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2021/12/19

シリーズ3作目。 前作までの間に、みゆきと結婚し、刑事課で働くみゆきの代わりに主夫をしながら、細々と手話通訳を続けていた荒井。 1章目は耳の聴こえない妊婦さんの話。 耳が聴こえないことが、救急車を呼ぶことへの障害もあるとは考えたこともなかった。 2章目以降では、みゆきとの間に生ま...

シリーズ3作目。 前作までの間に、みゆきと結婚し、刑事課で働くみゆきの代わりに主夫をしながら、細々と手話通訳を続けていた荒井。 1章目は耳の聴こえない妊婦さんの話。 耳が聴こえないことが、救急車を呼ぶことへの障害もあるとは考えたこともなかった。 2章目以降では、みゆきとの間に生まれた娘・瞳美の話が描かれる。 子供を授かることに消極的だった荒井の心配は当たってしまい、生まれた瞳美は耳の聴こえない子だった。 ショックを受ける荒井だったが、みゆきも、みゆきの連れ子である美和もその現実を受け止める姿がとても印象的。 これまではミステリーの要素も絡めていたが、今作はミステリーの要素は少な目で、聴覚障害を様々な視点から描いている印象を受ける。 先日最終回を迎えた視覚障碍者のドラマもそうだが、普通に暮らしているだけでは分からない世界を、こうして表現してくれることで少しだけど理解出来るのは有難い。

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2021/10/21

デフ・ボイス第三弾。 短編集っぽい感じがするけどいいのかな。 手話通訳の仕事や通訳が不確かな人がいる事実。 聴覚障害者の暮らしの不便さ差別などがよく伝わった。

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2021/09/30

デフ・ヴォイスシリーズ3作目。前作から少し年月が経ち、主人公の人間的葛藤が多くなっている分、ミステリー感が薄まっているような気がして、やや物足りなさを感じてしまった。

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2021/09/05

主人公の荒井尚人が手話通訳者として、そして過去に警察事務官をしていたことから法廷の通訳もこなす。 そんな中で、荒井も家族を持ち、悩んで子どもを持つことを選択する。 そして生まれてきた瞳美はろう者だった… 母親のみゆきは、聴者に近づけるよう人工内耳を手術で埋め込みたい、と悩み、最...

主人公の荒井尚人が手話通訳者として、そして過去に警察事務官をしていたことから法廷の通訳もこなす。 そんな中で、荒井も家族を持ち、悩んで子どもを持つことを選択する。 そして生まれてきた瞳美はろう者だった… 母親のみゆきは、聴者に近づけるよう人工内耳を手術で埋め込みたい、と悩み、最後にろう者として育てる決断をする。 荒井家に産まれた瞳美は、かなり恵まれた環境だと思う。でもここでコーダとして育ち当たり前に日本手話を使いこなせる荒井と、小さい頃から面白がってアラチャンの手話を覚え使いこなせる美和の間で、以前、万一子どもが、ろう者だとしてもわたしが覚える!と言ったことが自分の枷になり、みゆきは別の意味で孤立していく。 聴者とろう者、という単純な分類でなく、聴者の中でのさらに分類があるという事実に打ちのめされる。 そしてろう者同士のカップルが初めての出産を無事に終えることができなかったこと。 ろう者は電話をかけられない。 そして単純な通訳では医療用語も含め理解できない。しかもろう者自身、聴者の会話に詳しくない、聴者の事情に詳しくない、そんなさまざまなことから、荒井のように、ろう者に寄り添った通訳をできる、心がける人は、今後ますます重宝されるのだろう。 静かなる男も悲しい話で、郷里にいた時はにぎやかな男だったというのが、その後の大変だと思われる人生を思い起こさせ、辛い気持ちになる。 でもその男のとった行動により、認知症で理解が難しい母親に伝えられたのなら、せめてもの幸いだったのか。 最後の法廷のさざめきは、なんとなく先は読めるが、悲しい話で現実だと思った。まだまだ日本の現実はここまでなのだ、と。、 法廷で誰もろう者の手話の、言葉にならない叫びを止められないというくだりは、皮肉なものだと思った。 最後にHAL がちらっと出てくる。 クールサイレントと騒ぎ立てられ。自分がどうすればいいのか繰り人形になってしまい、わからなくなってしまったHAL が新たな活動を始めたのなら、本当に嬉しい。 今回の本は短編がいくつもあるので、前2作を読んでいなくても大丈夫だと思う。 全く今まで興味もなかったろう者のことを、考えるきっかけを与えてくれた作者に感謝してます。 ありがとうございます。 この本の続編も、他の本も読んでみようと思います。 手話を始めるかどうかはわからないけど、少なくとも考えなきゃいけない問題に気づいた。 3作目のこれが一番いいかもしれない。 書くテーマとして難しくデリケートな問題だと思うが、ライフワークとして是非続けて、日本のろう者文化を変えていくくらいのパワーになることを祈ってます。

Posted byブクログ