1,800円以上の注文で送料無料

正義の教室 の商品レビュー

4.6

99件のお客様レビュー

  1. 5つ

    59

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2020/01/04

正義論を概観する小説。 ラノベ的な雰囲気がどうしても少し引っかかるのだけど、ハーレム物の構造が最後にひっくり返るので読後感としては悪くない、むしろ爽快といえる。消防士のエピソードから倫理ちゃんに特別感を与えてからのどんでん返しなので、落差が大きくなっているのもよい。 この手の本で...

正義論を概観する小説。 ラノベ的な雰囲気がどうしても少し引っかかるのだけど、ハーレム物の構造が最後にひっくり返るので読後感としては悪くない、むしろ爽快といえる。消防士のエピソードから倫理ちゃんに特別感を与えてからのどんでん返しなので、落差が大きくなっているのもよい。 この手の本では物語部分は簡単に読めても哲学の解説部分は難解で読みづらく放り出したくなるというのがあるあるだけど、本所は哲学の解説部分も平易で読みやすかった。著者のウデがとても良い。膨大な哲学史のどこを切り取ってお皿に乗せて出してくれるか、という部分が著者の学識を示すところだと思うけど、その切り出し方がとてもよかった。 コミュニタリアニズムを完全に無視しているのも好感。マイナーだし今の社会にほとんど影響を与えていないし、黙殺が正解だったと思う。

Posted byブクログ

2020/01/04

平等の正義、自由の正義、宗教(直感)の正義 世界は大きく分けて三つの正義がある。これこそが正義だ、と決め付けることではなく、自分自身が善いと思う行為をすることが正義になる。功利主義や自由主義など倫理で学ぶことを物語形式で分かりやすく書かれている。最後のオチが意外であったが、この本...

平等の正義、自由の正義、宗教(直感)の正義 世界は大きく分けて三つの正義がある。これこそが正義だ、と決め付けることではなく、自分自身が善いと思う行為をすることが正義になる。功利主義や自由主義など倫理で学ぶことを物語形式で分かりやすく書かれている。最後のオチが意外であったが、この本の目的を考えると何となく理解できた。とても面白い!2020年最初の本で良かったと思えた。

Posted byブクログ

2019/12/16

最初ラノベ部分がダルいなーと思ってたけど、自分の様な哲学初心者にとても分かりやすい一冊だった。ここから始めて、物足りなければ2冊目以降に行くのが良さそう。オチで爆笑したので星5。

Posted byブクログ

2019/10/04

入門としての知識が纏まってるだけじゃなくて、小説としてちゃんと展開が考えられてるのでIQ2でもザクザク読めた

Posted byブクログ

2019/09/14

衝撃の結末には少し笑った。そんな展開とは!想像できなかった。が、それが正義のまとめなのだと理解した。 サブタイトルのとおり、とても分かりやすい哲学入門だったが、普通の小説としてもとても面白かった。 これまでいくつかの哲学の本をよんだが、多くが結局は分かったような分からないようなモ...

衝撃の結末には少し笑った。そんな展開とは!想像できなかった。が、それが正義のまとめなのだと理解した。 サブタイトルのとおり、とても分かりやすい哲学入門だったが、普通の小説としてもとても面白かった。 これまでいくつかの哲学の本をよんだが、多くが結局は分かったような分からないようなモヤモヤした感じで終わるものだった。 しかし、この本は次が気になってあっという間に読み終わった。 子供たちにも読ませたい。

Posted byブクログ

2019/09/10

飲茶さんは簡単な言葉で的確にざっと説明してくれるから好き、作者の一方的な説明ではい終わり!わかり易かったでしょ?え?でだいたい終わる本が多いけどこれは違う 説明ももちろんあるがそれとは別に我々哲学倫理学に精通していないもしくは未熟な者の視点からの意見もあげられそれに対する意見批評...

飲茶さんは簡単な言葉で的確にざっと説明してくれるから好き、作者の一方的な説明ではい終わり!わかり易かったでしょ?え?でだいたい終わる本が多いけどこれは違う 説明ももちろんあるがそれとは別に我々哲学倫理学に精通していないもしくは未熟な者の視点からの意見もあげられそれに対する意見批評が書かれているので理解が本当に楽。 ただ小説調なのであとから見返したとき「どこにどんなことが書かれてたっけ?」ってなっても1からもしくは章節から読み始めないといけないのがなあ

Posted byブクログ

2019/08/13

飲茶さんの本は分かりやすいし、タメになる。 アメコミって、正義同士で対立することがある。 X-MENは、自由と平等で戦ってるんだなと抽象化できた。

Posted byブクログ

2019/08/17

一気に読ませる力がある。正義とは何か?功利主義、自由主義、直観主義の3つのモノサシについて、倫理の授業と生徒会役員室で、主人公たちが議論を繰り広げる。果たして正義に誰もが納得できる答えはあるのか?結末には驚いたけど、納得はできた。『君たちはどう生きるか』を再読したくなった。

Posted byブクログ

2019/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【書評】哲学の教科書はこれ一冊でOK!『正義の教室 善く生きるための哲学入門』 「哲学」「正義」と聞くと堅苦しく、難しい...と考える人も多いのではないだろうか。 本書では1人の青年と3人の女子との会話を通して、分かりやすく哲学について学ぶことができる。 本書では3人の女子がそれぞれの正義論を展開し、青年がその論について考察していく。 実際哲学には3種の正義があり、3人の女子がそれを体現しているストーリーとなっている。 興味深いのは3種とも必ず説明の後に「問題点」を考える章があることだ。 2500年経っても結論が出ていないほど「正義」の定義は難しいのだ。 最後は「構造主義」と筆者の結論で締めくくられている。 「人間は社会システムを変えることも抜け出すことも絶対にできない」というのが構造主義。 ここが今の所「正義」のゴールとなっている。 上記は納得がいくし、これからより進行していくだろう。 筆者の結論については、ぜひ本書を手に取っていただきたい。 思うに上記に対して考え、自分なりの答えを出すことが大事なのではないだろうか。 2500年経っても出ていない答えを、我々が出せるとは到底思えない。 だが、人生の中で数々の逃れられない選択の場に直面した時に「自身の正義」が必ず必要になる。 日々考え、自分の正義を見つけるために哲学がそのベースになるのではないだろうか。

Posted byブクログ