百の夜は跳ねて の商品レビュー
図書館で借りた本。 窓を掃除することを仕事とする主人公。ある日仕事中に部屋の中の老婆と目があった。拭き残しチェックの時、さっきの窓ガラスに口紅で数字が書かれているのを発見する。どうやら部屋番号のようで、後日訪れた時に、掃除中に部屋の中の写真を撮って来て欲しいとお願いされた。
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都心を埋め尽くす、高層ビルやタワーマンション。清掃用のゴンドラに乗り、日々窓を清掃する若者が、ふと目に入った数字をきっかけに、不思議な老婆と出会う。 物語性は殆ど無いと言っていい。 作品を通して何かを伝えたいというよりかは、東京に住む人が抱えている孤独を表現した、ある種のドキュ...
都心を埋め尽くす、高層ビルやタワーマンション。清掃用のゴンドラに乗り、日々窓を清掃する若者が、ふと目に入った数字をきっかけに、不思議な老婆と出会う。 物語性は殆ど無いと言っていい。 作品を通して何かを伝えたいというよりかは、東京に住む人が抱えている孤独を表現した、ある種のドキュメンタリーを提示しているという感覚の方が近いかもしれない。 面白くない訳ではないのだが、登場人物全員の存在感が希薄で、どのように楽しんだら良いのかが分からない、故に評価が難しい作品だと感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人生失敗せずに生きてきた主人公の翔大、就職ではじめての挫折をして、高層ビルの清掃員になる そこで窓ふきしてるときに出会った老婆。s窓ふきしながら部屋の中の写真を撮るように依頼があり大金を受けとる。 老婆は部屋に街を作る そして翔大も少しずつ変化していく 老婆の身元もわからず交流は絶ってしまうか 美咲さんそして翔大にとっては何かしら人生の刺激と新しい未来が見える気がする。 最後の一文がそう語ってる気がした
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タワーマンションの窓拭きをする就職浪人の若者 住人の老婆から窓越しに部屋番号を教えてもらう 部屋を訪問。他の部屋の写真がみたいと言われ盗撮開始。 謝礼が約100万円。 部屋にたくさんあったダンボールに写真を貼り付け箱庭を 老婆は作った。 盗撮がばれた?撮影がきないくなった。久しぶ...
タワーマンションの窓拭きをする就職浪人の若者 住人の老婆から窓越しに部屋番号を教えてもらう 部屋を訪問。他の部屋の写真がみたいと言われ盗撮開始。 謝礼が約100万円。 部屋にたくさんあったダンボールに写真を貼り付け箱庭を 老婆は作った。 盗撮がばれた?撮影がきないくなった。久しぶりに訪問すると部屋はがらあき。
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芥川賞選考騒動があったのでミーハー心から興味が湧き、読んでみました。 と言いながら盗作疑惑渦中の本は書籍化されていないので読むことができず、自分でジャッジは出来なかった・・・残念。 騒動が勃発したタイミングで単行本化すればそこそこ売れたんじゃないかという気がしたけれど、そこ...
芥川賞選考騒動があったのでミーハー心から興味が湧き、読んでみました。 と言いながら盗作疑惑渦中の本は書籍化されていないので読むことができず、自分でジャッジは出来なかった・・・残念。 騒動が勃発したタイミングで単行本化すればそこそこ売れたんじゃないかという気がしたけれど、そこまで話題じゃなかったかな。 就活に失敗した主人公が高層ビル窓清掃会社に就職し、怪しげな金持ち老婆と出会い交流するお話です。 芥川賞作品ぽいつくりで、狙って書いたな、という臭いがプンプン。 その割には主題があまり見えてこなくて、よくわからない作品でした。
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今回も芥川賞候補ということで、読んでみた。 前回の作品は、富裕層の若者の話で、知らない世界、知らないメンタリティを経験して興味深かった。 この作品の主人公は就職に失敗した若者と、高層マンションに住む富裕層の高齢女性との交流の話で、前回と同じく人物描写は面白い。 しかし、高齢女性を...
今回も芥川賞候補ということで、読んでみた。 前回の作品は、富裕層の若者の話で、知らない世界、知らないメンタリティを経験して興味深かった。 この作品の主人公は就職に失敗した若者と、高層マンションに住む富裕層の高齢女性との交流の話で、前回と同じく人物描写は面白い。 しかし、高齢女性を「老婆」と名付けてしまったのは残念。 いくら裕福でも、賢くても、お洒落をしていても「老婆」と呼ばれてしまうわけね。 せめて高齢のマダムとか、愛称で呼ぶとかあったろう。 この呼称に、作家のセンスが出ているような気がする。 若い女性でも想像力があれば、ゆくゆくはそういう扱いを受けるのだということを感じてうんざりするだろう。 女性を敵に回して、いいことは一つもないと思うけどねぇ。
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老女の依頼は 部屋の盗撮なんですが 犯罪や好奇心というよりは 記録のためというのが 現代の気分によく合ってる気がします インスタの切り取りみたいでしょ さらっと飄々としてでも明るさもある なかなか面白い小説でした
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初めての古市さん作品。 いやぁ、面白かった。 まず、展開が超絶気になる。 それから、主人公翔太の一人称が、説明臭さを感じる事もなく静かで好ましい。そこに先輩の声が加わった時の屈強な男性が浮かんでくる感に不思議と惹かれてしまった。 その声に対する老婆の言葉にあたしは救われた...
初めての古市さん作品。 いやぁ、面白かった。 まず、展開が超絶気になる。 それから、主人公翔太の一人称が、説明臭さを感じる事もなく静かで好ましい。そこに先輩の声が加わった時の屈強な男性が浮かんでくる感に不思議と惹かれてしまった。 その声に対する老婆の言葉にあたしは救われたような気になったけれど、翔太はどうだったのだろうか。 知らない世界を知ることが出来たのも楽しい。 掃除嫌いだけど、かっぱぎたいからスクイジー欲しくなる。 あと、筆記体Rのつく高級チョコレートの正体を知りたいー。
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「平成くん、さようなら」がとても面白かったので期待したが少々残念。古市さん作の装画は素敵。 窓をかっぱぐ。掻いて剥ぐからきた言葉 天使の溜息←シャンパンの炭酸が抜ける音 天使の拍手←シャンパンの泡がグラスの中で弾け、小さな音が重なり合う音
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全体的に内容が薄いように感じた。 展開があまりなく、画竜点睛も粗雑である。 しかし、自分の心の中で聞こえる声とを折り重ねながら書いていたのは新鮮であった。
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