百の夜は跳ねて の商品レビュー
古市さんは嫌いではない。むしろどちらかと言えば好きかもしれない。古市さんを見ているとなぜかピエロを思い出す。意識的にか無意識的にか、いつもピエロ的な立ち位置にいるような気がしてならない。 さて、ビルの窓拭きが偶然窓のあちら側の老婆と出会って人生観を変えていくようなお話なのだが、途...
古市さんは嫌いではない。むしろどちらかと言えば好きかもしれない。古市さんを見ているとなぜかピエロを思い出す。意識的にか無意識的にか、いつもピエロ的な立ち位置にいるような気がしてならない。 さて、ビルの窓拭きが偶然窓のあちら側の老婆と出会って人生観を変えていくようなお話なのだが、途中いかにも芥川賞っぽいエピソードはあるものの、最後は意外にもけっこう爽やかに着地してしまった。うーん、なんかちょっと物足りない。僕の好みとしては、あのまま老婆の世界へ行ってしまってほしかった。少なくても、もうちょっとのめり込んでほしかった。現代風な感覚もあり、つまらなくはなかったが、取り立てて共感するところもなかった。まあ、普通。
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スラスラ読めてとても読みやすい なんだろう 刺激は無かった 特に決まった楽しみの無かった青年が もしかしたらこれから楽しくなるかも、、 と思えるものが老婆との関わりで 見つけることができた のかな。
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働くこと、生きること、命の価値、物質の価値を考える一冊。主人公が社会的価値観に疑問や不安を感じる中、老婆に安心感や親しみを抱く気持ちにとても共感した。 私も、電球と箱でできた街の一つの箱に住んでいる。私の箱は幸せの箱です。
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※このレビューにはネタバレを含みます
文中に出てくる、脳内会話みたいのが多くて、ちょっと分かりにくいところがあった。ギリ、話についていけた感じ。 最後の文章は好き。 「地球が丸いのってどうしてか知ってますか」 「僕たちがあんまり遠くを見ないようにらしいですよ」 「遠くまで見たかったら、自分でどこかに出かけるしかないってことね」
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初めて一眼レフカメラを買って、写真を撮り始めたとき 『自分は今まで何を見ていたんだろう?』と考え込んでしまうくらい 世の中が違って見えました。 『自分が生きている世界はこんなに美しい場所だったのか・・・』なんてちょっと感動したりもして。 自分の目の前にあるものがいつも見えている...
初めて一眼レフカメラを買って、写真を撮り始めたとき 『自分は今まで何を見ていたんだろう?』と考え込んでしまうくらい 世の中が違って見えました。 『自分が生きている世界はこんなに美しい場所だったのか・・・』なんてちょっと感動したりもして。 自分の目の前にあるものがいつも見えているとは限らない。 いつも見ているものが、何かをきっかけに全く違うものに見えることだってある。 生のすぐ隣にある死を受け入れることで『生』は輝き ビルの窓ひとつひとつに人の営みがあることを知ることで 無機質な街は優しい景色になる。 見ないように、見えないようにしてきたものを 受け入れることで、体温を取り戻していくかのような主人公の姿に 少しだけ明るい未来を感じ、安心して本を読み終えることができました。
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東京の高層ビルの窓清掃員が、不思議な老婆から依頼された仕事を通して。。。前作の『平成くん、さようなら』は、文化系トークラジオLifeで速水健朗が絶賛していたので、手にとってみた。ハハハ、東京のイケてる人たちをモチーフにした話ね、としゃらくせーやと思って読み進めたが、そこで描かれて...
東京の高層ビルの窓清掃員が、不思議な老婆から依頼された仕事を通して。。。前作の『平成くん、さようなら』は、文化系トークラジオLifeで速水健朗が絶賛していたので、手にとってみた。ハハハ、東京のイケてる人たちをモチーフにした話ね、としゃらくせーやと思って読み進めたが、そこで描かれている空気感は十分共感できたし、読み終えた時点、何か心にひっかかりのようなものができたので、好きな作品だと思っている。更に今回の作品も都会を舞台に、なんだかなぁ〜な世界観で進んでいく嫌いなタイプの小説なのに、結局最後まで読み切ってしまった。
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最初読みづらいなという印象の(個人的に)文章でしたが、中盤以降は老婆とのやり取りが引き込まれる部分があったのですが、最後がフーンという感じで読了。文章とクライマックスがもう少し抑揚があればよかったのかなー個人的には星2つ。 次回作に期待。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
3.5 就活に疲れ思わず飛び込んだビル窓清掃の仕事 目のあった老婆の部屋を訪ねそして依頼されたミッションとは 同時進行で読んでる又吉君の「人間」より大分読みやすい 最初の美咲さんの大胆な行動が気になってどんな展開になるんだろうと読み急いだ 最後は薄々感じてた通りおばあさんは幻だった 子供への電話・・・出ない その後のSMS・・・取り敢えずは読む 暫くしての長文メール・・・未開封で即削除される
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ビルやマンションの窓拭をふく(かっぱぐ)清掃員。勤務中、窓の中にいる老婆と目が合うことで、その後、老婆を訪ねる。そこで、老婆より部屋の写真を撮って欲しいと頼まれる。 不思議なおばあさん。おばあさんの言動は興味深かった、しかし、あまり心の響くものはなかったな。格差社会とか人との繋が...
ビルやマンションの窓拭をふく(かっぱぐ)清掃員。勤務中、窓の中にいる老婆と目が合うことで、その後、老婆を訪ねる。そこで、老婆より部屋の写真を撮って欲しいと頼まれる。 不思議なおばあさん。おばあさんの言動は興味深かった、しかし、あまり心の響くものはなかったな。格差社会とか人との繋がりとか今を切り取ったものがあるんでしょうが。おかしなものもなく深いものもなく。私には合わなかっただけかな。
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初、古市くんでしたが、テレビで拝見する顔と作家としての顔はやはり違うんですね! ミステリー好きとしては、青春ものになかなか手がいかないけど、古市くんということで読んでみたら… 確かに、キュンキュンくる感じではなかったけど、主人公の生き様や無機質的な思考に惹かれた。もう一度、じっく...
初、古市くんでしたが、テレビで拝見する顔と作家としての顔はやはり違うんですね! ミステリー好きとしては、青春ものになかなか手がいかないけど、古市くんということで読んでみたら… 確かに、キュンキュンくる感じではなかったけど、主人公の生き様や無機質的な思考に惹かれた。もう一度、じっくり読んでみたい作品でした。
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